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ティト「3ポイントが欲しかった」

 

勝つためにリスクを冒した、とバルサ監督。

リーガで唯一開幕以来4戦全勝のFCバルセロナと、ここまでまで未勝利、しかもフエラでは無得点のグラナダとの試合。消耗したスパルタク・モスクワ戦から中2日であっても、それなりにフツーに勝ってくれるだろうというのがおおよそのファンの考えでしたが、事はそう簡単には運びませんでした。相手ポルテーロ・トーニョの神がかり的セーブ連発もあり、ゴールを決めたのは86分のこと。直前の聖ビクトル光臨がなければ、どうなっていたやも分からない苦しい勝利となりました。

 

「9月はいつもしんどい」

そんな試合を、ティト・ビラノバはこう振り返っています。「たしかにゲームに入っていくのに苦労していた面はあった。チャンピオンズの試合はハードだったし、グラナダの圧力はきつかった。この試合序盤の消耗があとで効いてきたよ。試合のカギは先制ゴールにあった。ゲームの中では良い時間帯も、そうでない時間帯もあるもの。私たちは相手ゴールに20本のシュートを放ち、決定的なチャンスも作り出していた。シーズンが進んでいくに連れ、良いプレーが出来るようになるだろう。過去のシーズンを振り返っても、9月はいつもしんどいんだ」

そういった状況では、結果を出していくことが重要だとティトは言います。「大事なのは獲得可能な15ポイントを手にしていることだ。チャレンジを達成することへの義務や、プレッシャーといったものは感じてはいない。このチームを率いることの困難さは知っていたし、私は間違いなくタイトルを勝ち取りたいと思っているけれど、勝ち続けることよって余分なプレッシャーが加わったりはしないよ」

試合の終盤、ビラノバは違和感を覚えたアドリアーノ(重症ではないらしい)に代えてテージョを投入。スパルタク戦に続いて”スクランブルシステム”である3バックに勝負を賭けました。「私たちはリスクを冒さなければならなかった。(同点の状況でそこから)もし試合に敗れれば、私たちが失うのは1ポイントだ。私は3ポイントを勝ち取りたかった」

 

メッシとビジャの言い合い

グラナダ戦の前半には、ゴール前でのプレーを巡ってメッシがビジャに注文をつけ、ビジャがそれに物申す、というように見えるシーンがありました。これはマドリ系メディア(もちろんバルサ系メディアにも)のよいネタになるな、と思っていたら案の定そうなっているわけですが、この件についてティトはこうさらりと受け流しています。「言い争いがあったようには見えなかったよ。レオはパスを要求して、ビジャは出したと言った。それもフットボルの一部で、普通に起こるものだ。好きな出来事だとは言わないけれど、それも勝ち続けたいとチームが願っていることの現われだよ」

そしてセントラル不足には期待の若手マルク・バルトラではなく、アレックス・ソング起用で対処した件については、「彼にはより多くの経験があるし、セントラルでもプレーできる選手ということで獲得したわけやからね。そこでのプレーに適応する唯一の方法は、少しでも多くの時間をプレーすることだ」と説明。つまりは、しばらくはソングに実践の場が与えられるということでして、カンテラーノの出番はもう少し(あるいは大分)先になるということです。

で、バルサとは違って中4日の準備期間を与えられ、日曜に”満を持して”難所バジェカスへと臨むレアル・マドリーについて訊ねられたティトは、いつものように特に関心なし、とこう答えました。「私たちにはどうしようもないことだから、考えても仕方がないよ。明日はパエリャでも食べに出かけて、そのあとは映画にいくよ。結果は誰かがメールで送ってくれることだろう」

 

雑感

このグラナダ戦の印象は、シーズンに何度かある、順位表の下のほうにいるチームとの”イマイチ気合が入らないうちに相手が善戦、結果苦戦しちゃってるゲーム”、というところです。もちろん選手たちが手を抜いているわけはないのですが、チャンピオンズから中2日というある種FIFAウィーク後の試合のような状況の中で、相手の勢いに押されてゲームが始まり、気が付けば30分が経過していたというような。望むところではないにせよ、要らぬ苦労をしちゃったね、ってな試合です。

ゲームの救世主はパラドンによってグラナダのショッキングな一撃を阻止したバルデスと、途中出場するやチームのプレーに締りをもたらし、おまけにゴラッソの決勝点まで叩き込んでくれたチャビです。なんとまあ偉大なる我らの6番や。ステキすぎます。秋はキノコのシーズン。心身充実の季節です・・・って茶化してごめんチャビ。

試合後に選手たちも口を揃えているように、このゲームで一番重要なのは、3ポイントをきっちり確保し、マドリーに暫定11ポイント差をつけて翌日を迎えられたことです。様々な逆風に負けることなく、果たすべき目標を達成できた勝負強さ。ダニはこれを「忍耐と根気の勝利」と表現しています。実際もう少し楽に勝てたりもしたでしょうが、トーニョの大活躍もありましたし、それは今後への宿題ということで。試合をこなすごとにパフォーマンスは向上していくだろうというティトの言葉を楽しみに、チームの発展を見ていくことにしましょうぞ。そして今夜は頑張れ、バジェカーノ!

 

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