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さあ、ティトの復帰戦

 

サンシーロのような試合にはしてはいけない。

やって来ました、パリ・サンジェルマンとのチャンピオンズ1/4ファイナル。あの歴史的レモンターダから早3週間・・・ ミランとの対決がファイナル級の盛り上がりだったためか、今回はまだなんとなく静かな雰囲気との印象ですが・・・ ウェンブリーにてクラブ史上5度目となる欧州制覇を目指すFCバルセロナにとって、今夜のパリ決戦は非常に重要な意味を持っています。リーガが上手く試合数を減らしていけばOKな段階に入った今、チームがウェンブリーへとたどり着くための”赤丸試合”はあと4つ。その最初の停車駅が今宵のパルク・デ・プランスとなります。

 

「準々決勝は明日、このパリで決まる」

ティトチームが今回のパリで避けなければならないこと、それは「こんなはずじゃ・・・」、「バ、バカな・・・」と試合後に呻くことです。つまりはサンシーロでの過ちを繰り返さないこと。最終的なスコアがどうなるのかはボールを蹴ってみなければ判りませんが、今の選手たちの心構えがミラノとは全く異なっているのは、クレとして確信しています。なのでぶっちゃけ、試合への入り方の点で心配はしていません。

MUNDO DEPORTIVO紙によりますと、パルク・デ・プランスにて前日練習を開始する前、円陣を組んだ選手たちに向かってティト・ビラノバはこう語ったそうです。「このラウンドは明日、ここパリで決まる」。ミスターは選手たちに、カンプノウでのブエルタがあるさ、なんてふうに考えるなとのメッセージを飛ばしたわけです。ビラノバによるスピーチは、およそ5分にわたって続いています。監督は右腕を動かしながらエネルギッシュに語りかけ、選手たちは非常に集中してそれに聞き入っていました。

ニューヨークで最後に受けた治療がハードなものだったため、ドクターたちはもうしばらくの間、遠征には参加しない方がいいとティトに勧めていたそうです。しかしながらミスターはこのシーズンの重要局面に、チームの側にいることを選択しました。ジョルディ・ロウラが2ヶ月間にわたって空席にしていた飛行機の席に座り、親友や選手たちとパリへと飛ぶことを選んだのです。

 

イブラヒモビッチとセットプレーと

そんな指揮官の思いと指示を受けたチームが、パルク・デ・プランスで不甲斐ないプレーをするはずがありません。いつも以上のモラルを注入され、集中力の研ぎ澄まされたプレーにて、パリの富豪チームを封じてくれることでしょう。そして現在のバルサにはサンシーロでの苦い思い出という、スペシャルな教訓も手にしている。スランプはすでに過去のものとなり、白いメディアが期待するようなエラーはもう起こらないことを、このパリで指し示して差し上げましょう。

ティトチームが気を付けなければならないのは、いつものことですがセットプレーです。昨シーズン、チアゴ・シルバにしてやられた記憶は未だに新しいですし、アンチェロッティがここにバルサ攻略のためのオプションを用意してくるのは間違いないところ。伝統的に弱いセットプレーを、如何にして与えずに済ませるかがカギとなります。あとはイブラヒモビッチを消すだけでなく、プレーに引き出しの多い彼に、周りの選手を活かさせないことも重要。チームとしては発展途上ですが、経験ある選手と優秀な指揮官の存在は、やはり脅威です。

バルサとしてポジティブな材料は、一時の停滞期を乗り越え、クラックたちのフォームが上がっている点になります。メッシ無双のほかにも、ブスケツ、イニエスタ、ビジャらの状態も良好。約束どおりにチャビもこのパリ決戦へと間に合わせてきましたし、必殺のプレッシングで押し込むことが出来るなら、満足のいく土産を手に花の都を後にできることでしょう。

 

ロウラ「ミランでの出来事が、私たちに道を示してくれている」

パルク・デ・プランスで行われたチャンピオンズ前日会見。ティト・ビラノバの代役として再び監督席に座ったジョルディ・ロウラに対して、記者たちは三度もミラン戦での教訓をこのパリで活かせるかと尋ねたそうです。「ミラノで起こったことは、私たちが何をしてはいけないかを教えてくれている。あそこでの結果が良くなかったこと、私たちのプレーが良くなかったことはハッキリしているからね。私たちは100%のプレーをしなければいけない。そしてフットボルでは相手チームが勝つこともあると考慮に入れておく必要があるんだ。とはいえ、ピッチ上ではこれ以上ない激しさと集中力が求められる。私たちが避けなければならない道を、ミラノでの出来事は教えてくれている

そして。「ミラノでも私は、サンシーロで歴史あるチームと対戦することの難しさを警告していた。ここでもそれは同じだよ。イブラヒモビッチ、パストーレ、ラベッシ、ルーカス・モウラほか、PSGは素晴らしい選手たちを擁しているんだ。簡単な試合になると考える人がいるなら、それは間違いだ。最高に難しい試合になるだろう

パリチームの攻撃力を、ロウラはこう強調しました。「彼らの第一の武器はカウンターアタックになるし、その意味で私たちには慣れたタイプの相手だ。けれどもPSGは、セットプレーのように他の武器も備えている。私たちは十分に注意を払わなければならないし、ファールやコーナーキックを与えないようにする必要があるね。イブラ?彼は特別な選手だから、彼の止め方を知っていなければいけない。ただ私たちは私たちであって、プレーの仕方を変えることはない。そうしたところで、私たちの役には立たないよ」

第二監督はまた、ティト・ビラノバがベンチに座る予定であることを認めています。「ティトは私たちと共に、ベンチから試合を見ることになるだろう。彼は私たちのボス。ティトの復帰は私たちが仕事を行っていく上で、非常に重要だったんだ。全てが少しずつ、平常を取り戻している。そして個人的なレベルでも、誰もが彼の復帰を喜んでいるよ。彼はチームからとても愛されている人物だ。チームやみんなにとって、これが素晴らしいニュースなのは間違いないね」

今回バルサが戦うのは、巨額のオイルマネーによって短期間で強化されたチームです。ロウラさん、おカネは成功を保証するものなのだと思いますか?「おカネは成功を得る可能性を広げてはくれるよ。もし偉大な選手を獲得するための資金がなければ、可能性は低くなるからね。ただ、成功を保証してくれるものじゃないさ」

 

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