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まずは1冠

 

ビクトルのパラドンで先週のネイマール弾が効いた。

メッシとネイマールの先発初共演が注目を集めたカンプノウでのスーペルコパ第2戦。しかし主役となったのはアトレチコ・マドリーの決定機を2つ阻止し、無失点エンパテの立役者となった守護神バルデスでした。シメオネチームの激しくラフな守備によって、期待のクラックたちは沈黙。チーム全体としても躍動感に欠け、改善点がまだ多く存在することが改めて浮き彫りとなった試合でありました。とはいえバルサがシーズン序盤に不出来なのは珍しいことでもなく、これから伸びていけば良し。新監督がまずひとつタイトルを獲得したのですから、めでたきことです。

 

守備を固めるチームに対しての対応策が課題

ソシオといえどもチケットを購入せねばならず、かつ安価でもなかったこの試合。平日23時キックオフはやはりおじさんソシオをスタジアムに呼ぶには難しく、スタンドを埋めた7万5000人弱の多くは、外国からの観光客だったようです。

試合内容はそして、自宅観戦を決めたファンに「カンプノウへ行けば良かった!」と悔しがらせるものでもありませんでした。メッシとネイマールがついに揃って先発し、90分間共演したものの、両クラックは決定機を作りかけたに止まって無得点。チョロ・シメオネの画策したゲームプランをタタチームは覆すことが出来ず、最後まで上手くやられた印象を残しています。実際2つの決定機はいずれもアトレチコによるものでしたし。それでも無事タイトルを手にしたのは、聖ビクトル・バルデスの2つのパラドンによって1週間前のネイマール弾が効果を発揮したからです(無論、最後まで粘り強く戦い抜いたチームあってこそ)。

カンプノウでのシメオネチームは、見事ながらもラフでした。ファール数は前半11、後半14の合計25回。しかもカードの対象となってもいいタックルも多く見られ、80分にフィリペ・ルイスがアルベスへのファールで一発退場となるまではボルバラン主審が1回しか彼らを警告していないことが、そういったプレーを助長したのは間違いありません。怪我明けのメッシは常に3人ほどに囲まれ、最後は各種ファールで止められていました。

絶好調で無双モードのレオであれば、そんなマークも粉砕していたでしょう。しかし彼が万全ではない以上、周りの選手がどうにかして囮となる、あるいは主役となる必要があったのですが、“第2のプレシーズン”を行っている途中のバルサにはそれを実現するスピードも正確さもなく。今後も多くのチームがアトレチコのようなバルサ対策(ファール連発&カウンター)を採ってきますから、こちらもそれへの対抗策を見つけ出す必要があると実感したのは昨シーズンと同じでした。まずなにより見つけたいのは、縦への突破方法。サイドの1対1勝負で抜けないのも深刻で、まだシーズンを心配するというほどでもないのですが、早く安心したいってのは正直あります。

 

マルティーノ「これは選手たちとティトのタイトル」

 

シーズン最初であることを考慮すれば出来は悪くない、と監督。

試合後の記者会見でヘラルド・マルティーノ監督は、このスーペルコパ獲得は前任者のティト・ビラノバによる仕事があってこそだと強調しています。「このファイナルは全て、昨年バルセロナがいい結果を残したことのおかげなんだ。私がここにいるのは、不運な出来事がひとつ起こったからにすぎない。このタイトルは選手たちとティト(ビラノバ)、そして残りのコーチングスタッフたちのものだよ」

試合に関してアルゼンチン人監督は、シメオネチームの用意した守備戦術を攻略するのが困難だったことを認め、幾つかの点を改善していく必要があると語りました。「もっと速く、もっと正確にプレーし、スペースを使っていかなければならない。けれどもシーズンを始めるにあたって、タイトルを獲得できたのは悪いことじゃないよ。強さを取り戻す必要はあるね」

「私たちは90分激しくプレーした。スペインにアトレチコ・マドリーほど激しいチームはないと思うし、私たちは彼らとの2試合に踏ん張ることができたんだ。いつも自分たちの好きなようにプレーできるわけではないし、いろんなタイプの試合で上手くやっていかなければならない」

「プレッシングを取り戻すことが私の目標の一つだけれど、引いて守る相手チームに対しては上手く出来ていなかったと思う。私たちが求めているのは、ライバルたちの用意する様々なプランを攻略するために、バルサが異なったプレー方法を取り戻すことだ。そして最初の試合後に言ったようにハイボールへの対応は難しいし、セカンドボールを上手く処理しなければならない。そこでどうやってプレーするのかを気にする必要があるんだ」

 

マルティーノ監督は試合のたびに現時点での修正点を挙げているので、日々のトレーニングでそれが改善され、彼が理想とするバルサに仕上がっていくことを期待しています。シーズンが進むにつれ、きっとそれは現実となっていくことでしょう。そしてこれは勝手な想像なのですが、スーペルコパがティトチームのタイトルだと繰り返していた事はエル・タタの謙虚さの表れであると同時に、これからは自分流をより発揮するという意味合いもあるような気がします。実際、ロングボールの活用法を探ったり、複数プランを模索しているようですし。ということで、まずは1冠おめでとうタタバルサ!そしてシーズンの最後には別のタイトル獲得も祝えていますように!

 

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