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アルベス語る

 

バルサや今後、その他様々なテーマについて語ったラテラル。

本日のカタルーニャメディアは、バスケットボールのリーガ・プレーオフ・ファイナル第4戦(フエラ)で、追い込まれたバルサがマドリーに風格の勝利。地元パラウ・ブラウグラナでの最終第5戦へと優勝決定を持ち込んだことで、大盛り上がりとなっています。さらに今夜はラ・ロハのユーロ第2試合があり、バルサ絡みの話題といえばティト・ビラノバがクラブと2年契約で正式に合意したくらい。でもこれは以前から伝えられていたことなので、一応報告、程度の扱いです。

 

◇バルサというクラブ

ということで本日は、日曜日(10日)のMUNDO DEPORTIVO紙に掲載されました、ダニ・アルベスの独占インタビューを紹介いたしましょう。現在ダニはバルサの医療スタッフの管理の下、母国ブラジルで痛めた鎖骨を治療中です。PSGが獲得を目指しているとフランス方面で大きく報じられるなど、去就にも注目が集まるアルベスが、バルサでの4シーズンを振り返っています。

インタビューはまず、”バルサでの4年間で一番の瞬間は?”という問いから入っています。当然チャンピオンズ制覇あたりかな、と思いきや、「このクラブへと来て、人としてもプロとしても偉大な選手たちと一緒にプレーする機会を与えられた時」だと回答したアルベス。このあたりはさすが、なかなかにお上手です。では外から彼はバルサをどう見ていたのか。ラテラルはこう答えました。

「バルサはフットボルだけじゃなく、いろんな重要性を与えるクラブだと思ってたよ。振舞い方であるとか、選手への教育や人々からの尊敬とか、フットボルの世界でどんどん少なくなっていることやね。それがバルサを他とは違う存在にしていて、外にいるとそれが判るんや。だからバルサは、他のクラブより人を引き付けられるんやと思うね」

そんなバルサを誰よりも体現しているペップ・グアルディオラと、アルベスは出会った。前ミスターの長所を、彼はこう説明しました。「いつも言ってきたことやけど、グアルディオラの一番の成功はイレブンを決めることじゃなくて、選手のメンタルや感情を上手く処理できたことやと思う。そこが彼はすごく巧みだった。ピッチでの出来事は、その結果。監督が選手をどうコントロールしたのかが、ピッチでのプレーに反映されるんや」

 

◇自己批判

物事が目標どおりには運ばなかったとき、自ら反省するのは重要です。2011/12シーズンのバルサは失敗とはいきませんでしたが、リーガとチャンピオンズを落とすことになった。自己批判は必要でしょうか?との問いに、アルベスはもちろんと答えました。「僕らはそれらのタイトルを獲るには不十分やったんや。自分たちがその前に獲ったタイトルをもう一度獲るには、不十分やったことを僕らは分かってた。僕らには2倍、3倍の努力が必要やった。勝つのはどんどん難しくなるし、ライバルたちはより僕らを知るし、ハイレベルを維持するのは難しいことやからね。安定したシーズンやったし、”可”は取れたけれど、”可”では十分ではなかった。”優”が必要やったんや」

では、自分自身に対しての自己批判はどうか。ダニーはこう自らのシーズンを振り返りました。「あまり好い状態ではなかったよ。僕にとっては、少々奇妙な1年やった。何故ならプライベートは仕事に影響を及ぼすものやけど、僕の数字はそれを感じさせない。僕らは勝てんかったし、状態も良くなかった。それなのに数字は、ベストシーズンと遜色なかった」

バルサ周辺では特に、要求されるレベルが高い。タイトルを落としたり良くないプレーをすれば、たちまち各方面から批判を受けます。「僕ら自身もそうではあるけど、周りの要求度は概してかなり高いよね。それはええことなんやけど、同時にちょっと昔のことを思い出して考えてみてほしいんや。僕らが入団した時、クラブは2年間無冠で競争力もなかった。それが今はハードルが上がって、4つのタイトルを獲ったのに、議論の余地はあると言われてしまう」

つまりは要求は高くあって好いけれども、仕事内容や努力については理解してほしいというところです。「勝つのは難しいことやと受け入れんとね。一度手の届いたものは、簡単やと思えてしまうのがバルサ。でも実際はそうやないよ。勝つのは難しいし、それは覚えておかなければならない。謙虚であるため、そして苦労を思い出すために、改めて後ろを振り返る必要があるんや」

 

◇負け方、そして外部要因

チャビは少し前、マドリーの勝利をバルサは称えたけれど、その逆は記憶にないと白組を批判しています。この意見には賛成しますか?という質問に、ダニは賛意を示しました。「チャビの言葉に同意するよ。そういった姿勢がバルサを特別なものとしていて、誰もがここへと来たがるんや。競争をしていれば、勝つこともあるし負けることもある。そして勝ち方を知ると同時に、負け方も知る必要があるということや。イングランドのチームもそうやね。あそこの人たちは勝ったチームを称え、ライバルがより良い仕事をしたと受け入れている」

今季もまたいつものように、首都方面ではさまざまなキャンペーンが展開されました。負け犬の遠吠えになるので飲み込むにせよ、まあいろいろなことがあったわけです。バルサをリーガ優勝させないための、なんらかの力が働いたのではないか。その質問にアルベスは、こう答えました。「そうは考えたくないし、違うと期待してる。そうでないと、フットボルを信じられんようになってしまうからね。外部の要因で汚してしまうには、フットボルはあまりにもステキなんや。自分たちが不十分やったんやと、僕は考えたい」

 

◇将来について

4年という歳月は、フットボルでは長いサイクルか?という問いには、「ロッカールームがいい仕事をしていたら、そうではない」、「チームは若く、そしてサイクルを継続させるクオリティがある」と、まだまだ成功は続いていくと答えたダニ・アルベス。インタビューはここより彼自身のウワサへと突入してまして、退団もささやかれる現状について、右ラテラルはこうコメントしています。

「僕はポジティブな人間でね。僕の考えはいつだって同じ。それはクラブの言うことを受け入れる、というものなんや。僕はバルサで幸せやし、チームのこの数年での成績はすばらしいと思っていて、今自分からここを出たいとは思わない。でももしクラブがある理由からぼくの時代が終わったと考えるなら、僕はそれをただ受け入れて、自分をこの偉大なクラブの、フットボル史に残るベストチームの一員としてくれたことに感謝を述べるだけや」

そして。「クラブが唯一僕を”落ち着かなく”させたのは、移籍のニュースについて否定しに来なかったこと、彼らが本当に自分を求めているのかと不安に思わせたことやね。そのことは少し、僕の心を当惑させているんや。クラブには僕の残留を求めているのかどうか、ハッキリとさせて言ってほしい」

ところでアルベスは、ブラジルのロンドン五輪オーバーエイジ枠候補に入っています。怪我が癒え、招集を受ければ、ロンドンに行くことになる。となるとティト・ビラノバ新監督のプレシーズンには参加できません。「彼は完全な新監督やないから、それで不安にはなったりはしないよ。僕らは4年間一緒にやってきて、僕に何ができるかを彼は知っている。自分が貢献し続けられることを僕も分かっているし、もし残留するなら、貢献するよう努力していくさ」

インタビュー本編の最後、記者さんはダニにこんな質問をしています。あなたはリーガ最終節で退場となり、後でそれを悔やんでいました。ロッカールームではグアルディオラになんと言われたんですか?アルベスの答えはこうです。「ロッカールームで彼が言ったことは、内に仕舞っておくよ。選手や人間として成熟し、成長していくために、僕の心の中にこの先も残っていくやろう」

 

◇五輪、ネイマール、モントーヤ

今回のMD紙によるインタビューは結構長く、番外編といいますか、様々なテーマにそれぞれコメントを返していくという後半も付いています。ここでダニはオリンピック、ユーロ2012、マルセロ、ネイマール、チアゴ・シウバ、ジョルディ・アルバ、マルティン・モントーヤ、そしてコパ決勝について語っているのですが、なかでもより本音が窺える、五輪、ネイマール、そしてモントーヤについての言葉を紹介します。

まずはロンドン五輪から。「出場するのは僕の夢やし、今はそのために努力しているところなんや。僕はプレ候補に挙がっているし、夢の実現に向けて戦うよ。それは回復が上手くいったということを意味するやけやし、母国のシャツを守ることでもあるからね。バルサが妨害するか?それはないと思う。シーズンが終わる前にミスターに五輪へ行きたいか?と訊かれたから、怪我さえ治れば行きたいと言ったよ」

ネイマールについて。「ヤツはフェノメノやとずっと思っているし、世界中のどのチームにとっても最高の補強になるやろうね。もしバルサが獲得をするなら、僕は嬉しい。移籍はいつになると思うか?ヤツにとっても獲得するクラブにとっても、少しでも早いほうがええと思うね」

モントーヤについて。「僕は”モンティ”のことが大好きでね。彼を見ていると、自分のデビュー当時を重ね合わせてしまうんや。彼の仕事や集中の仕方、物事を上手く行おう、戦おうという姿勢は、僕がフットボルをプレーし始めた頃にとても似ている。彼はごく近い将来に開花すると思う。コパ・デル・レイを獲ったことは、彼をひと押しすることやろうね」

 

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