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オリオル・ロメウ

 

バルサ復帰説がにわかに大きくなってきたカンテラーノ。

セイドゥ・ケイタのバルサ退団を受け、オリオル・ロメウにちょっとした注目が集まっています。現在はロンドン五輪へと向けて合宿中というカンテラーノですが、クラブチームでの立場は微妙。1年前に彼を熱望したアンドレ・ビラス・ボアスはすでにチェルシーを去り、昨季後半の起用法からすると、ディ・マッテオ監督が彼をどれだけ戦力として考えているのか怪しいものなのです。そこで浮上するのが、バルサ復帰説となります。

 

プレーがしたい

ポリバレントで高いポテンシャルを持ち、上背のある若きカンテラーノ(しかもカンプノウでの将来を嘱望されていた)がカサへと帰ってくるのは、クレとしてとても嬉しいことです。ティト・ビラノバ率いるチームにおいて、貴重な戦力となってくれることでしょう。そのロメウはSPORT紙の取材に対し、出戻りの可能性についてこうコメントしています。

「バルセロナ復帰は可能性のひとつだけれど、これにはいろんな要素が関係してるからね。僕が望んでいるのは、プレー時間なんだ。僕は根っからのクレだから、バルサにとても感謝している。今の僕があるのは彼らのおかげだ。でも一番重要なのはプレー時間。結局のところフットボル選手が望むのはそこなんだ」

SPORT紙の記事において、オリオル・ロメウはとにかく「プレーがしたい」と強調しています。「どこであってもただプレーがしたいんだ」と。となれば、バルサではセルヒオ・ブスケツの控えが基本位置になるでしょうから、彼の希望に添えそうにもありません。ただ、メディオセントロはこうも語っています。「もしティトが望むのであれば、彼の考えを聞いてみたい」

ちなみにロメウはピボーテのポジションだけでなく、セントラルとしてもプレーできるとのこと(恥ずかしながら、知らなかった!)。ということで彼が加われば、ブスケツの控えとセントラルを一挙に補強するという、ハビ・マルチネス的解決策になるわけです。結果としてまたひとりカンテラーノがトップチームに加わるというのも、ナイス。ロメウは言います。「セントラルでは長いことプレーしてないけど、ピボーテと同じようにこなせるよ。なにより僕はプレーがしたい。どこのポジションだってやってのける用意はあるんだ」

 

バルサB時代の親友たち

という具合に、プレーすることへの熱いこだわりを見せているオリオル・ロメウですが、バルサへ戻れるならば、それに越したことはないでしょう。クラブも彼と縁を切るのが惜しいと考えるから買戻しオプションを付けたわけで、そのクラブの意図を彼はちゃんと理解しています。そして「(苦楽を共にしたバルサBの)チームメイトたちのところへ戻るというのは、もちろん考慮するポイントのひとつ」とも認めている。推測するに、スビサレッタからの電話を彼は密かに心待ちにしているんじゃないでしょうか。

ロメウが合宿を行っているスペイン五輪チームには、バルサからテージョとモントーヤが参加しています。彼らはバルサB時代のロメウの親友。「人生の友」だというふたりがトップチームでいよいよ勝負、というのを見て、思うところもあることでしょう。さてもし本当にスビサレッタからの電話がかかってきたなら、オリオル・ロメウはどのような答えを出すや?とっても興味の沸くところです。

 

負担は実質500万ユーロ

ではFCバルセロナ側がロメウを呼び戻そうとする可能性はどの程度なのか。昨年の夏、チェルシーは彼の移籍で500万ユーロを支払っており、契約書には2年間にわたるバルサの買戻しオプションが付けられています。1年後にオプションを行使する場合は1000万ユーロ、2年目だと1500万ユーロというのがその設定額です。

ということで、チェルシーから去年受け取った500万ユーロを差し引けば、実質500万ユーロでの呼び戻しとなる。1年間の育成委託料が500万ユーロてな感じです(値ごろ感を得られるかは、外国での武者修行で得た経験をどう評価するか次第)。これがハビ・マルチネスであれば4,000万ユーロ+付加価値税ですから、相当な違いとなります。もちろん、プリメーラでの実績が全然違うとはいえ。

なんでもSPORT紙の報じるところによれば、オリオル・ロメウ側とクラブはすでに、もし買い取りオプションが行使された場合のバルサとの契約内容について取り決めてあるのだとか。それはチェルシーでの現在の給料よりも良い額でありつつも、バルサとしては十分OKな額だそうです(契約期間は2016年まで)。

ただしオリオル・ロメウ筋からの情報では、バルサからの接触はまだ一切行われておらず、一方でディ・マッテオ監督からは戦力として考えている、との言葉をもらっている模様。まあこのロメウの件についてはほとんど動き出してはおらず、まずはハビ・マルチネスに集中といったところなのでしょうか(カプエの名前も、依然消えない)。おそらくは合宿中の取材において、古巣復帰のウワサについて彼はこう述べています。「バルサのことは何も知らない。僕にはチェルシーとの契約があるんだ」

 

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