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セントラル問題

 

毎シーズン恒例の問題が再びチームを苦しめる。

タイトルを争う中で、任せてどんと安心のセントラルがいなくなるのは、この時期のバルサの恒例行事の感が出てきました。ペップ時代から振り返ると2008/09シーズンはトゥレ・ヤヤがセントラルにコンバートされ、2010/11はマスチェラーノがセントラルへと転向。2011/12は終盤にアビさんが離脱し、ピケが負傷したりでマスチェのフル稼働になり、そして今年はその頼みのマスチェも怪我をしてしまいました。裏技”困った時のコンバート”も今回は期待できそうになく、若者たちを信じることで急場を乗り切ることになりそうです。こういう時に思う、予め育てておくことの大切さ。

 

頭数は足りているのだけれど・・・

2012/13シーズン開始当初、今季はもうセントラル危機は訪れにくかろうと思ったものです。ジェラール・ピケとカルラス・プジョル、ハビエル・マスチェラーノ、アンドレウ・フォンタスがいて、セントラルも可能の触れ込みでアレックス・ソングが入団。フィリアルからはマルク・バルトラとマルク・ムニエザが昇格し、終盤にはエリック・アビダルも戻ってくるだろう・・・ との期待もありました。しかしながら、セントラル危機はいきなりのシーズン序盤と、この終盤にやってきました。原因の1つはカピタン・プジョルに怪我が相次いだこと。もう1つは期待のバルトラを育てられなかったことでしょう。

2012年のプレシーズン、ティト・ビラノバ新監督に最も多く起用された選手は誰あろうバルトラでした。晴れてトップ契約を手にしたカンテラーノはプレシーズンの6試合で362分間プレー(SPORT紙調べ)。そのパフォーマンスにティトは手応えを掴み、それ故に一線級のセントラル獲得は最優先ではなくなっていったのです。チアゴ・シルバ作戦に失敗したこともあり、その後はケイタ退団の穴埋めが優先事項となって、セントラルも可能なソングが入団。計算が外れたのは、プレシーズンで期待していたほどにバルトラを試す機会を作らなかったことです。

シーズンが始まるや、ティトチームはいきなりセントラル危機に襲われます。レギュラーのプジョルとピケが揃って負傷し、レギュラー格がマスチェラーノ1人になったのです。テクニコはバルトラに期待をしていたけれど、プレッシャーの掛かる場面で責任を負わせることは避け、ソングとアドリアーノを起用することでこの急場をなんとかしのぎました。惜しむらくはピケたちが戻ってきて余裕の出た時期に、若者を試さずにきてしまったこと。トップコンペティションのリズムと経験が不足した状態で今、ミスターはバルトラに賭けなければなりません。

 

マジョルカ戦はバルトラと誰を組ませる?

ラ・マシア産故の優れたボールコントロール、パス技術、ポジショニング、空中戦(183cm)など、マルク・バルトラの長所は数多くあります。でっかく育てば、まさにバルサが求めるセントラルです。不安要素はやはり、出番が少なかったことによる経験不足。しかしながらこれは出ることで増やしていくしかないものなので、この急場を逆にチャンスだと考えましょう。白組がデフェンサ危機だったコパクラシコにてクオリティを証明し、その名を売ったバランを、クレは非常に羨ましく思っている(よね?)。うちのマルクにも是非、ここで羽ばたいてほしいのであります。

ということでバルトラは土曜日のマジョルカ戦に先発するでしょう。テクニコとして難しいのは、ピケをどうするか。安定感を優先して若武者のパートナーにするのか、もしものことを考えてベンチへと置いておくのかです。ここでジェリが傷付くようなことがあれば、ピンチはさらに増大してしまう。もしティトがピケを温存する場合、考えられる選択肢は3つほどあります。■PSG戦のテストも兼ねつつソングをセントラルで起用してみるか、■ムニエザに出番を与えるか、■アビダルに賭けるかです。

個人的にはやはり、バルサBでフォームを上げているムニエザにチャンスを与えてほしいところです。ムニエザは7ヶ月に及んだリハビリ生活終了後、エウセビオチームで6試合のうち5つに先発出場中。つまりは実戦のリズムを手にしているわけで、そんな期待のキラキラ星をトップチームで見たいという単純な理由です。ただマジョルカ戦はラテラルもどちらかはモントーヤになるでしょうから、3人が若者ってのはさすがにないか。。。

 

アビダルに出番か

最後の選択肢、エリック・アビダルの復帰もファンとしては非常に魅力的です。先週末のセルタ戦で手術後の初招集を受け、パリ遠征にも帯同したアビさん。次のステップとしては当然、試合出場が期待されます。デフェンサ陣に怪我人が相次ぎ、否応なく増しているアビダル待望論。彼自身もいよいよかも、と感じているようでして、昨日フランスのRadio Montecarlo へと出演したルイス・フェルナンデス監督は、こんなふうに語っているのです。「アビダルは私に、身体の調子はとても良いし、週末のマジョルカ戦ではプレーできるかもしれないと言ってたよ」

アビダルとしては、コンディションも良いのでゲームに出たくてウズウズしている状況。しかし選手の健康を優先するテクニコたちはまずリスクは冒さないでしょうから、折衷案として後半の途中出場が最も可能性が高いプランとなりましょう。ティトはアビさんの復帰戦はカンプノウが好いと考えていたらしいですし、マジョルカ戦はその点でもばっちりです。あとはゲームが好いように展開し、無理なくいけるスコアになっていれば、感動のシーンも多いにあるはず・・・ と期待しちゃいます。優勝決定後がベターでしょうが、身体の状態を誰よりも知るアビさん本人がいけると感じるのであれば、十分ありでしょう。

 

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