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ティトとパリへ

 

70日ぶりにベンチに座るであろう監督。

FCバルセロナは今回、普通であればほぼ”終わり”の状況からチャンピオンズ1/4ファイナル行きの切符を手に入れました。こんなことが可能なのは世界でバルサだけだ!と言わせしめたのが非常に耳と目に心地良かったわけですが、出来るのであれば歴史的レモンターダなんてものは必要ないのがベター。ミラノでの教訓を十分に活かし、パリではブエルタの戦いを有利にする結果をきっちり確保したいところです。なんら問題が起こらなければ、パルク・デ・プランスではティト・ビラノバがベンチで指揮を執る。それも楽しみなりけり。

 

失敗から学ぶこと

失敗と成功、人はそのどちらからより多くを学べるのか。考えは人それぞれで、どちらの側からもたくさん本が出されてたりするのですが、少なくともフットボルの世界におきましては、失敗から学ぶことの方が多いんじゃないでしょうか。リーガでは順風満帆のティトチームですが、チャンピオンズでは1/8ファイナルにてミランに土俵際まで追い込まれました。敵地でのイダを2-0で落とし、崖っぷちになったあのような経験は、もう決して繰り返してはならない。明日のパリで求められるのは失点を最小限に抑えると共に、パリジャンチームから希望をそぎ取るアウェーゴールであります。

1/8ファイナルにおいてバルセロニズモ全体の犯したエラー、それは自分たちがもうすでに次のステージへと勝ち抜けを済ませたかのような錯覚に陥っていたことです。それは少々大げさとしても、なんだかんだで普通に勝つでしょ、との余裕感はあった。またそれと同じ道を通らないためには、カンプノウでの対ミラン戦のごとく、とにかく最初から集中力&激しさ全開でいくことが必要となりましょう。その点でイブラがいるぞ!気をつけろ!との警戒感は、バルサに好都合だといえます。

 

チャビ&アルバ招集!

ティト・ビラノバはパリ決戦へと向け、21選手を招集しています。朗報はラ・ロハでのお勤め中に筋肉を痛めていたチャビ・エルナンデスとジョルディ・アルバがリストに名を連ねたこと。チャビにはまだ出場許可は下りていませんが、月曜日のパルク・デ・プランスでのトレーニング後、そのニュースも届くことでしょう。アルバはすでに日曜日の練習後にプレーOKの許可が出ています。あとはもちろん、セルタ戦で招集復帰したアビダルもパリ遠征メンバーです。

(ちなみにバルサ一行は今回のパリでは、Hotel Du Collectionneur に宿泊するそうです。凱旋門から少し北東に行ったところにある5つ星の高級ホテルで、Le Safran というレストランがとにかく素晴らしいとか・・・ 選手たちっていつもカジュアルな装いで遠征してますが、こういうお店で食事するんですかね?素朴な疑問)

パリ遠征にはまた、ティト・ビラノバも参加します(クラブの公式発表)。ミスターは先週金曜(29日)からトレーニングでの指揮を執っていて、徐々に日常を取り戻しているところ。日曜日のセッションもピッチに立ち、どうやらコンディションも良好な様子です。パルク・デ・プランスのベンチには、久々にティトの監督姿を見ることができるでしょう。

ただし、当初は担当するとも言われていた前日会見は、今一度ジョルディ・ロウラの登場となります。チャンピオンズの会見はおおよそ30分ほど続くので、まだ無理はしないとの判断です。しかしUEFAは監督会見に厳しく、勝手に休むと怒られる。いつもは助手に丸投げのアノ人も、チャンピオンズだけはちゃんと出てきます。SPORT紙によりますと、バルサはすでにUEFAへとティト欠席の旨を伝えており、あちらも正当な事由だとして第二監督での会見を認めています。よってビラノバは、マドリー戦の後に会見をせずに罰金を食らったファーガソンさんのようにはなりません。

同じくSPORT紙によると、御大ヨハン・クライフもドリームチーム時代、心臓病の手術後、ヨーロッパ戦でベンチへと復帰したそうです(1991年4月10日、レコパのユベントス戦)。そしてチームは3-1で勝利。ティト・ビラノバも同じように、復帰試合を勝利で飾る幸運に恵まれますように!

 

守備陣と話したビラノバ

仕事熱心でフットボルの虫、戦術眼にも長けるティト・ビラノバはニューヨーク滞在中、治療のために病院で過ごす以外の時間を、チームのプレー分析に費やしまくっていたそうです。トレーニングの様子をスタッフが撮影したビデオに始まり、試合のビデオを何度も何度も見て過ごしたミスター。よってティトがバルセロナへと戻りトレーニングに出るようになってまず話をしたのは、デフェンサたちだった。1日付のMUNDO DEPORTIVO紙はそう報じています。

バライドスでの試合終了間際の失点は、今シーズンのバルサが何度もやられてきたパターンでの失点でした。相手チームの右サイドからファーポスト側へとクロスを上げられ、ノーマークになっている選手が難なくシュートを放ってネットを揺らすというパターン。こうも同じような失点を重ねていては、チャンピオンズではかなり命取りとなります。アンチェロッティなら確実にそこは突いてくるでしょう。

ペップ時代に比べ、失点がかなり増えているバルサ。失点を減少させることがティトチームにとっての緊急課題であることに疑問の余地なく、ミスターの処方箋によって長らく未解決だった宿題がクリアされるかどうか、注目です。

 

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