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ティトのチーム案。

 

バルサの次期監督はどんなチームを作るのか。

バルサのリーガはすでに先週末をもって終了し、残る公式戦は25日に控えるコパファイナルのみ。どれだけ仕事の虫だというペップであってもぼんやりと「終わったらのんびりしよう」と考えているでしょうし、チームを引き継ぐことになるビラノバの脳裏には、イヤでも来季の構想が次々に浮かんでいるものと勝手に推測します。決めていかねばならないことは、それこそ山のように積まれているのです。

偉大すぎる前任者の後を継ぎ、あまりにも高いレベルを維持していくことはきっと胸躍る挑戦でしょうが、同時に非常に困難なミッションでもあります。ペップとティトは違う、しばらくは忍耐も必要になると理解してはいても、この4年間の成功は期待のハードルを上げている。世界中のフットボルファンや関係者から注目を浴びるってのは、それはすごいプレッシャーでありましょう。

 

これからやっていくこと

前置きが長くなりましたが、15日のSPORT紙から今後のティト・ビラノバの仕事を紹介してみましょう。ざっと挙げるだけでも、次期指揮官が決めるべきことは幾つも思い浮かびます。誰をチームに残し、誰を構想外とするか。アシスタントとなってくれるテクニコたちの再編成。練習や試合に臨むスケジュール。セッションの行い方。記者会見のやり方。練習後の昼食はどうする。自身とクラブとの契約内容。ベテラン監督たちなら慣れた作業かもしれませんが、ティトにとっては初となることも多そうです。

TV3の番組内でアンドニ・スビサレッタが語ったところでは、ティトたちはコパ決勝が終わって週が明けた5月28日、チーム構想について本格的な話し合いを開始するそうです。これまではそこに居たグアルディオラが居なくなり、ビラノバが決断者となる(おそらく)最初のミーティング。果たして巷で語られているような、ダニ・アルベスやピケ、ペドロについて彼らは検討するのでしょうか。ティトが自分の色を出したいのであれば、方向性を示す主要選手放出はあるかもしれません。

来季のチームもまたこれまで同様、カンテラーノが土台となっていくでしょう。しかし上昇チームを作るためには、外部の助っ人も不可欠。メディアにはすでに数多くの候補選手が登場していますが、誰をメインターゲットとし、アタックをかけていくのか。ティトの最優先といわれていたチアゴ・シルバは14日に早々に、ミランへの残留宣言をしています。

ティト・ビラノバの新監督としての公式プレゼンテーションは、6月の第1週になるのではないかと見られています。ここでは彼のチーム構想の一端が明かされることになる。どのような言葉が発せられるのか、とても気になるところです。ちなみにビラノバはペップのように、クラブを代表して見解を述べ、クレの伝道師となる役割を担ったりはしないとのこと。彼が会見で語るのはあくまでもフットボルに限定され、組織としてのメッセージは他の理事たちが発信することになります。アノ男の相手とか、実に面倒くさいですからね。。。

 

◇4-3-3

ではティトはいったいどのようなチームを作りたいと思っているのか。次期監督はまだなんの言葉も出してはおらず、完全に推測話となるのですが、SPORT紙の記事によりますと、ペップチームが頂点を極めた2009年のシステム=4-3-3がティトバルサのベースになるのだそうです。今シーズンの3バックはティトの影響も大きかったと言われますが、リスクは非常に高く、また完成には至らなかった。中盤でのポゼッションを高めることには成功しても、引きこもったチームを攻略するという目標には(結果的に)到達しませんでした。ひとつの守備的エラーが招く代償が大きすぎるという反省点もふまえ、より確実性のあるシステムが選択されそうです。

またビラノバは基本的に、選手に複数のポジションを担当させる考えは低いのだとか。ペップの選手起用方法はかなり変則的で、ポリバレントな選手たちは試合に応じていろんな仕事を担ってきました。しかしそれは例えば、セスクを戦術的な迷子にしてしまったりもした。イニエスタのエストレーモにしても、マイナスポイントは常に指摘されていました。そこでティトは基本、選手には本職での長所を伸ばしてもらう方針だそうで、時にはバリエーションを用いるにしても、あまり頻繁にはしない。となれば必然的に、選手層(数)は今よりも厚くなるということを意味します。

がっちりとした4-3-3へと戻すことで、重要になってくるのはサイドからの攻撃です。結局のところ、バルサに求められるのは引きこもりチーム、バルサ対策への解決策。中央からコンビネーションで崩すのには限界がありました。ビッグチームにはメッシ封じ策を作り出されもした。そこで一度バルサスタイルの原点へと戻り、サイドを使ってピッチを広げ、メッシにスペースを与えようということになります。サイドを切り裂いたならば、それをどう活用するのか。ティトはどのようなアイディアを持っているのでしょうか。ビジャの活かし方は難しくなりそうです。

なんであれ、言えるのはティトにはこれがベストだと信じる道を進んでもらえばいいということです。上手くいくと思うのなら、今のチームの形を好きなように変えていけばいい。監督である彼には、その権利と自由があります。失敗すれば叩かれるでしょうが、それを承知で任務を引き受けたのだから、度胸も野心も彼は備えている。スペシャルワンの好きなようにはさせず、結果も出せるという自信を秘めているからこそ、スビサレッタのオファーを引き受けたわけです。

メッシは2011/12シーズン、前人未到のリーガ50ゴールなんて離れ業を達成しました。しかしそれはチームとしてどうかと考えると、決して好ましいことでもない。レオのゴールがいくらか減ろうとも、チームとしてライバルたちを蹂躙できるような有り様がむしろベストです。どれだけメッシが全試合に出たいといっても、休むところは休ませ、それでも勝てるチームをどう作り上げていくか。メッシがいるかいないかで方法論も変わるでしょうが、そこをティトがどう上手く捌いていくか。かなり難しいミッションですが、アニモ、ティト。ドキドキですが、信頼してます。

 

◇セントラルの補強候補たち

補強ネタに関しましては、本日のMUNDO DEPORTIVO(MD)紙が新たなる候補者を登場させています。しかも一面をそれなりに使っての報じ方なので、そこそこの自信はある模様。その肝心の候補者が誰なのかといいますと、レアル・ソシエダの左セントラル、イニゴ・マルチネス。地味なところをついてきました^^

正直言いまして、ワタクシはイニゴ・マルチネスという選手については詳しく知りません。最近話題のヤン・ベルトンゲン以上に知っていることは少ない。メディア情報によりますと彼はラ・レアルのカンテラ育ちであり、21歳と若く、ボールテクニックが高く、貴重な左セントラルです。もちろん守備力も高いらしく、バルサのセントラルに求められるプロフィールを数多く備えているティト・ビラノバのお気に入りだそうで。なんでも4シーズン前から、マルチネスには目をつけていたと記事にはあります。

来シーズンはマルク・バルトラ、マルク・ムニエサらセントラルたちのトップ契約が決まっている以上、このイニゴ・マルチネスというオプションには??が付きます。このポジションの獲得有力候補とされていたのはチアゴ・シルバとハビ・マルチネスですが、前者はミランの新たなバレージになるとの決意を固めたようですし、後者はアスレチックが簡単に放出するはずがない。違約金MAXの4000万ユーロが求められるだろうと言われています。

というわけで実績面からいくならば、エールディビジの今季のMVPであり、身長190cmにもかかわらずエレガントなプレーをするらしく、左ラテラルも出来て、なんならピボーテもやれて、フランク・デボエルが大推薦するヤン・ベルトンゲン(25)が良さそうな気はしますが、どうか。彼とアヤックスとの契約はあと1年らしく、獲得に必要な資金は1000万ユーロあたりだとみられています。

 

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