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静かな祝福

 

大騒ぎすることなく、控えめにミラン戦の勝利を祝ったチーム。

バルサ史上に残る大逆転劇をやってのけたのですから、試合後のロッカールームはさぞかしお祭りムードだったのだろう、と想像しますが、実際のところはそういうわけでもなかったようです。MUNDO DEPORTIVO紙が14日付の紙面で明かしたところによりますと、ロッカールームでの祝い方はごく控えめで静かなものだったとか。見た目以上に疲労困憊の試合だったことで、はしゃぐのではなく、じっくりとその余韻を楽しんでいたのがその理由でした。

 

プジョルの落胆と励まし

決戦を控えた選手たちが、宿泊先のWホテルからカンプノウへと入った時、ロッカールームではいつものように、カルラス・プジョルのユニフォーム一式の上にカピタンマークは置かれていました。しかしその後に先発が発表され、プジーはベンチスタートとなった。直前のデポル戦での存在感を見るにプジョルの先発は固いと思われていただけに、これは誰もにとって驚きの決断でしたし、実際プジョル本人もかなり落胆していたそうです。

(※SPORT紙の記事によれば、テクニコは午前の練習終了後、個人的にこの件をカピタンに伝えています。そしてショックを受けた彼はその後、チームメイトたちともほとんど口を利いてなかったそうで・・・ いかにこの大一番に向け気合が入っていたかが判るエピソードですが、不機嫌で無口のプジーは正直怖いです^^)

しかしグランカピタンである彼は、スタメン発表の後、まず先に戦場へと赴くイレブンたちへと激励の声をかけたそうです。そして誰からともなく、ティト・ビラノバを1/4ファイナルへと連れて行こうというムードになり、心身両面での調整にバッチリ成功したチームは、華々しいパフォーマンスによってミランに完勝した。この3週間で溜まりに溜まったフラストレーションを、選手たちはピッチで爆発させました。

 

喜びに満ちつつも、ほどほどに祝福

試合終了後のミックスゾーンにて複数の選手が認めているように、ゲームの終盤、バルサは結構苦しんでいます。エネルギーの残量が少なくなり、ミランに陣地侵入を許す場面が多くなっていました。カサイ主審が試合終了のホイッスルを吹いた時、青えんじの選手たちの大半は相当に疲労困憊していたのです。クレによるイムノの大合唱が響く中、選手たちは勝利の喜びを大爆発させるでもなく、静かに抱擁を交わしあい、観客に手を振り感謝を示しながらピッチを後にしています。

MD紙の記事によりますと、ロッカールームへと戻ってきたメッシはすぐさま、打撲傷の治療を受けています。クラックは試合中、ミラン選手たちから幾多のチャージを受けており、脚は内出血やら腫れやらでアスルグラナのモザイク模様になっていたらしく。イニエスタの両脚もまた、レオと同様の状態だったみたいです(まあ打撲傷は彼らにとって日常茶飯事でしょう)。

一方、バスゾーンはどうだったかと言いますと、こちらもまた、くたくたで静かな選手たちで溢れていました。充実感で満ち満ちてはいても、元気に祝うほどの体力は残されてはおらず、ただ疲れを癒すためにシャワーを浴び、お風呂に浸かり、筋肉をもみもみしていたらしい選手たち。なんでもマッサージなどを受けるため、いつもより1時間以上遅くなっても、ロッカールームに残っていた選手もいたそうであります。

もちろん、選手たちの祝い方が控えめだったもう一つの理由には、大逆転を決めたとはいえ、これがまだチャンピオンズの1/8ファイナルだというのもあるでしょう。自分たちの目指しているゴールは、こんなところではない。ここではさほど喜ぶ必要もないと。この3週間圧し掛かっていた重荷から、チームは解放されました。この月末にはいよいよミスターも帰ってくる。ティトと共に再び勝利を重ね、リーガ奪還を祝い、そしてウェンブリーで再び歓喜しようじゃないですか。バモス!

 

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