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ケアするメッシ

代表親善試合への参加基準を変える。

2014/15シーズンが始まって、もうすぐ1ヶ月。ルイス・エンリケ体制となったFCバルセロナはトレーニング面、プレースタイル面、チーム運営面などで幾つかの変化が見られていますが、ここまでのところはそれが前向きな結果につながってきています。レオ・メッシの表情が穏やかになっていると感じるのも、変化の1つ。ムンディアルという大仕事を終えた彼は今年、再びバルサでのタイトル獲得に強い意欲を燃やしていて、これまでのように代表とクラブを遮二無二掛け持ちするのではなく、身体をケアしながら注意深く試合に臨んでいくことになるようです。

昨シーズンの苦い経験

スポーツ選手は主に25歳あたりで身体的なピークを迎え、あとはそれをどれだけ維持できるかだ、とどこかで読んだことがあります。リオネル・メッシも確かにこの25歳の頃は異次元のパフォーマンスで、ほとんど全ての試合に出場し、そのほとんどでネットを揺らしては世界を唖然とさせていました。しかし2012/13シーズンの途中で太ももを痛めてからは、怪我に悩まされることもしばしば。昨シーズンも、望んだような一年とはなりませんでした。40ゴールを決めてそれですから、どんだけハードル高いねん、てなレベルですが。

昨年のレオは、バルサではリーガ連覇&チャンピオンズ奪還のカギとされ、アルゼンチン代表でもカピタンとしてムンディアル優勝の原動力となる任務を背負っていました。周囲の期待に応えるべく、クラブと代表の両方に身を捧げたギガクラック。しかし両方にタイトルと喜びをもたらそうとしたその努力は結果として報われることなく、ある方面からは不公平といえる批判を受けたりもした初夏でした。

チームスポーツゆえにレオの力だけでどうにかないものじゃないですし、勝ち負けは時の運にも左右されるとしても、彼が残念だったのは良好なコンディションで大事な試合に臨めなかった点。そこでメッシの得た教訓が、“代表チームの試合に参加する際には、より確固とした基準を持たなければならない”、というものだったそうです。つまり、バルサと代表の両方でより長く活躍を続けたいなら、出場時間の調整が必要だ、との結論です。

違和感があれば、遠征しない

15日付のSPORT紙によると、昨シーズンの経験はメッシの考えに強い影響を及ぼしました。プレシーズンに精力的に慈善試合に参加し、11月上旬に太ももを痛めて6-8週間の離脱。アルゼンチンで懸命のリハビリを行って年明けにチームに復帰するも、コンディションが上がらぬまま公式シーズンを終え、ムンディアルでも全く走らないと批判を受けた。体力が溢れていた24-25歳ならできたことが、27歳となった今では難しくなっているのでしょう。カピタンとしてアルゼンチンへの忠誠心は変わっていないけれど、以前と同じやり方は困難になりました。

まず優先すべきは、自らの健康。よって今年からのメッシは、もし身体にちょっとした違和感や痛みがある場合は、親善試合のための遠征には参加しないことにするようです。これまでは試合に出場しなくとも代表チームの合宿地まで赴き、ドクターたちから検査を受けていましたが、今後はアルゼンチン連盟のダニエル・マルティネス医師がメッシの元を訪れてメディカルチェックをする。先日のFIFAウィークがそんな感じでした。

ということで今シーズンのアルゼンチン代表のスケジュールですが、来年夏のコパアメリカまでは公式戦がないらしく、幾つかあるのは親善試合ばかり。ほどよく調整をしながら、バルサでのタイトル奪還を最重要目標としてフォームを保っていくことになりそうです(タタアルゼンチンでのデビュー戦は10月11日(土)の北京でのブラジル戦となる見込み)。

 

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