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バルセロナ帰着、そして短い冬休みへ

成田からプラット空港まで15時間もかかった。

横浜にて世界チャンピオンに輝き、フットボルの歴史にまたその名を刻んだバルサ一行が昨日バルセロナへと帰着しました。長~い長い空の旅を経て、一行を乗せた飛行機がプラット空港へと降り立ったのは現地の午後5時40分頃。当初の予定では午後1時には到着するとされていましたから、およそ5時間弱もの遅延が生じたことになります。飛行機移動が4時間も延びるとなると、旅慣れた選手たちといえどもさすがにキツイ。何故それほどの遅れが発生したかといえば、気候条件の悪いロシア上空が閉鎖され、ぐるりと遠回りをしなければならなかったからだそうです。タイトルをもし逃していたら、耐え難き罰ゲームだったことでしょう。

進路変更と偏西風で+4時間

東京からバルセロナへと向かうマレーシア航空のエアバス380が予定を大幅に遅れたのは、ロシア上空の悪天候のせいでした。なんでも昨日のロシア方面は気象条件が悪く、旅客機がそこを通る許可が出なかったのだとか。それによってバルサ一行を乗せた飛行機は中国上空へと迂回路を取らねばならず、移動距離が延長。さらに偏西風も非常に強かったことで、責め苦のような4-5時間の遅延となったのです。ただでさえ飛行機が苦手なものとしましては、想像するだけでゾッとします。

ただ、今回バルサ一行が利用した旅客機が、“空飛ぶ豪華ホテル”といわれるA380だったことで、ストレスは幾分抑えられたことでしょう。この機体はオール2階建て構造で、一般的なジャンボ機と並んだらまるで巨人。当然客席のスペースも広く、バルサ選手たちが乗るのはビジネスクラスでしょうから(脚は余裕で伸ばせる)、庶民が15時間一般的なサイズのエコノミーに乗るのに比べればかなりマシなはずです。

この遅延によって予定が狂った選手たちも勿論いました。そのうちの一人が、アルゼンチンへの帰国便への乗り継ぎに間に合わなくなってしまったレオ・メッシです。今年は年末にリーガが開催されるため、南米選手たちの冬休みはただでさえ短くなっているのに、これでロサリオでの時間がさらに短くなってしまうクラック。成田空港ではリーベルプレートの不快なファンにつばを吐かれるなんて出来事もありましたし、メッシにとってはイヤな思い出の帰国となってしまいました。マスチェラーノもまた、この空港での出来事に傷ついていたそうです。

そして下は、バルセロナへと到着した際にカピタンたちと監督、首脳陣で撮影した写真です。メッシはバルセロナで彼を待っていたアントネッラや子供たちとともに、今日アルゼンチンへと飛ぶそうです。

ということで、若くて体力抜群のフットボル選手たちとはいえ疲労する15時間の長旅でしたが、欲しかったタイトルを獲得したことで、彼らは気分的には元気だったそうです。SPORT紙によると、ムンディアリートでは出場機会が全くなく、夏の去就に影響しそうだと同紙が煽っているマルク・バルトラも、幸せそうにしていたとか。もっと傷ついていそうなテル・ステーゲンはどんな様子だったのか、とか気になることはありますが、なにはともあれ、お疲れ様でしたカンペオンたち!短いバケーションですがたっぷり充電して戻ってきてくださいませ!次のトレーニングは27日(土)となっています。

ダニ・アルベスのユーモア

ちなみに、今回の移動に用いた旅客機がビッグサイズのエアバスA380だったこともあり、クラブの公式観戦ツアーに参加したバルサファンたちもまた、一行と同じ飛行機に便乗しています。天候の影響で長旅となったこの帰国便でしたが、クラックたちと同じ空間に15時間も一緒にいられるというのは、考えようによってはまたとない機会。タイトル獲得で喜ぶ選手たちの様子など、楽しい光景もたくさん見れたかもしれません。

SPORT紙によると、同乗したファンは非常に貴重な体験をしています。それはバルセロナが横浜で手に入れたムンディアル・デ・クルブスのトロフィーとの記念撮影。なんでもこの大事なトロフィーが順々に手渡しで巡ってきたというのですから、客席はさぞかし盛り上がったことでしょう。

それでも15時間も飛行機に乗っていれば、特に最後の方は疲れが上回ってきます。そこで登場したのが我らの宴会部長、ダニ・アルベスでした。もうひとりの盛り上げ係ジェラール・ピケはクラブの許可を得てシャキーラと一緒にパリ行きの便に乗ったことで不在だったのですが(アルダも故郷イスタンブールへ直帰)、バルサにはこのダニがいる。ラテラルは飛行機がもうすぐバルセロナへと着こうかという時、機内放送のマイクを取り、疲れ顔の人々に向かって言いました。

「空の旅が非常に長くなっております。私たちは現在、世界王者になりましたことを祝うため、トロフィーを持って世界中をビクトリーランしているところでございます」

「皆さまにお伝えしたいことがございます。ネイマールが忘れてきたバッグを取りに行くため、当機は東京へと戻ることになりました。ご心配は無用です。次はもっと早く戻ってくることをお約束いたします」

このアルベスのアナウンスによって、機内はわっと沸いたそうです。ユーモアは退屈さを打ち破る大きな武器となる。なにかと明るい話題を提供してくれる彼に拍手。

 

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