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パコ・アルカセル「逃せないチャンスだった」

クラックたちから多くを学び成長したいと意欲を燃やすデランテロ。

バルセロナの今夏6人目の加入選手として公式発表されてから9日。スペイン代表招集のために延期されていたパコ・アルカセルの入団プレゼンテーションがこの木曜日、カンプノウにて行われました。

契約書へのサイン儀式はメディカルチェック後にすでに済まされていたので、午前中のチームトレーニング参加後にプレゼンテーションという珍しい流れ。

家族や恋人に見守られながら、背番号17のシャツを輝かせていたアルカセルはその後の入団会見にて、「偉大な選手たちの隣りで成長したい。期待されているゴールを決めるようトライしていく」と抱負を語っています。

キャリアの大きな一歩

バレンシアの下部組織出身でファンから愛されていたパコ・アルカセルが、バルサと契約を結ぶに至るまでの道のりには幾つもの困難がありました。

バレンシアニスタとしては容易に受け入れられる移籍ではなく、バルサ入団が決まるやウェブ上には“カンプノウでのベンチ生活が始まるぞ~”と揶揄するコラージュ画像(フットボル観戦のお供として定番のひまわりの種 pipas を持ったパコなど)が氾濫。可愛さ余って憎さ百倍といった様子でした。

それに対してバルサの新17番は「人がどう表現しようと自由だし、好きなことを言うことができるけれど、移籍を決めたのは僕であって敬意は必要だよ。僕は前を向いていきたい。バレンシアの最善を願っているし、バレンシアは僕の心の中にある。僕らと対戦する時以外はかつてのレベルを取り戻してほしいと思っているよ」とコメント。

バルサのオファーを受けることを決めたその経緯を次のように説明しています。

「トレーニングから帰ってきた後、バルサが僕に興味を示しているという電話を受けたんだ。少々複雑な話だと思ったから、最初は驚いたよ。でも内容を吟味して家族と話し合った結果、これはNOと言うよりSIと言う可能性が大きい話だと考えた。バルサにNOと言うのはすごく難しい。これは乗り逃してはならない列車だった

バルサとの契約は、僕のフットボル選手としてのキャリアにおけるステップアップを意味するし、それはどんな労働者でもより良い働き場所を探すようなものだよ。ここで要求されるレベルの高さは知っているさ。来ることに迷いはなかった。バルサ入団は僕にとって大きな一歩となると思う

ちなみにバルセロナからオファーがあって以降は「トレーニングをしていても、プレーをしていてもバルサの事が頭にあった。少しナーバスになっていた」そうです。

ルイス・スアレスは全てを備えた9番

ルイス・エンリケが熱望した第4のデランテロとしてバルサに来たパコ・アルカセル。自らを「エリアで勝負をする選手で、一番の武器はワンタッチでのシュートとニアポストへの走り込み」と定義づけた彼は、9番であれサイドであれ、監督の求める任務をこなしていく用意があると語りました。ただし野心は忘れてはいません。

「前線のポジションならどこでも大丈夫だし、僕らにはセルジ・ロベルトという、メディオセントロから始まって今はラテラルをしている手本があるからね。僕はミスターの決定に適応しなければならない。もしサイドや少し後ろでプレーする必要があるのならばそうする。問題はないよ」

「ここには世界最高の選手たちがいる。ルイスレオネイマールのそばにいることで僕は多くのことを学べるだろうし、第一印象はすごく良かったよ。僕は自分の全てを出し、そしてチャンスを最大限活用するためにバルサに来たんだ。僕の役割はミスターが決めるだろう。シーズンは長いし、どんなことだって起こりえるよ。全選手がチームのために貢献していくだろうし、僕もその1人となることを期待してる」

最大のライバルとなるのは怪物ルイス・スアレスです。「この2年間、僕は彼にかなり注目してきたよ。僕がすごいと思うのは、試合中絶えず行っている動きやマークの外し方、決定力、守備陣を悩ませる能力だよ。これら全てがあるから彼はすごく重要なんだ。選手としても人としても、彼からは多くのことを学んでいけるだろう」。

そして彼が参考としてきた選手は、「かつてチームメイトだったビジャソルダード」だそうです。「彼らとは今も良い関係が続いてる。彼らからはたくさんのことを学んだ」

代表ウィーク明けでトリデンテ(スアレス)の調整をする可能性のある土曜日のアラベス戦では、さっそくアルカセルに出番が訪れるかもしれません。「もしミスターがそう決めるのであれば、僕はプレーが出来るだろうし、フットボル選手は常にあらゆる備えをしておかなければならないからね。バルサのようなクラブでは特にそうだよ」

バルサの選手としてすでに二回トレーニングを経験しているパコは、ルイス・エンリケとの初顔合わせについて、「僕の近くにいて、デランテロを待っていたんだと言っていたよ」と説明しています。

バレンシアを代表する生え抜きカピタンだっただけに獲得のウワサが出た時は複雑でしたが、バルサの選手となった以上はたっぷり応援しますし、アスルグラナ団の一員として大いなる活躍を期待します。バルセロナはなにかと大変なクラブですが、どうぞよろしく。長く愛されるデランテロとなってくださいまし。

 

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