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デニス、イニエスタのメッセージに感激

セビージャ戦での監督の賛辞には驚いたとインテリオール。

世界NO.1選手レオ・メッシに導かれ、FCバルセロナが逆転勝利を収めたサンチェス・ピスファンでのセビージャ戦において、主役の一人となったのがアンドレス・イニエスタの代役として左インテリオールを務めたデニス・スアレスでした。バルサの6番は持ち前のドリブルやパスでファンを魅了しただけでなく、守備においてもプレッシングやディニェのサポートで貢献。ルイス・エンリケは彼にしては珍しく、試合後の記者会見にて「彼のような姿勢を全選手に望む」「プロフェッショナルの鑑」とデニスを称賛しており、その褒めっぷりからもセントロカンピスタの出来が監督の期待以上だったのだろうと推察できます。

憧れの先輩から祝福され

普段はあまりメディアの前で個人を取り上げたがらないルイス・エンリケが、サンチェス・ピスファンでのデニス・スアレスの出来栄えを訊ねられた際、主にその姿勢に対して惜しみない賛辞を送ったことは報道陣をおっ、と驚かせました。称賛の対象となったデニスくん本人としても、その監督の言葉は予想外だったようで。U-21スペイン代表合宿へと向かった彼はラジオ局CADENA SERの番組“El Larguero”の取材に対し、次のように感想を語っています。

ミスターの僕への言葉には驚いたよ。彼が僕のことをそんなふうに言うなんて、特権的なことだね。彼からの信頼が伝わってくるし、毎日僕が行っている努力をミスターは信頼しているんだ。それは良いことだよ」

デニス・スアレスが明かすには、セビージャ戦終了後、バルセロナで試合を見守った憧れの先輩アンドレス・イニエスタから会心のパフォーマンスを祝うメッセージが彼のスマートフォンに届いたのだそうです。「試合が終わった時、イニエスタにWhatsApp(無料メッセージアプリ)で祝ってもらったよ。ものすごく嬉しかった。僕のプレーがとても良かった、僕のピッチでのパーソナリティ(個性)が好きだと言ってたね。僕からは、キミのメッセージですごく幸せになったと返信をしたよ」

デニスは言います。「一歩一歩前進して、自分というものを確立し、長くバルサにいることが僕の目標なんだ。レギュラーとなるために戦っていくよ。自分がここへきたばかりで、忍耐強くないといけないことは分かっているけど、手にしたチャンスは活かすよう頑張ってる。ここまでの出場数には満足しているね。バルサでは、プレゼントをされるなんてことはない。いつも試合に出たいけれど、チームには僕のポジションで世界最高のイニエスタがいるからね。いつか彼のようになれれば好いなと思ってるよ」

チャビの6番

新バルサの6番によりますと、バルサBからセビージャへとレンタル移籍する前、前6番にしてクラブの伝説チャビ・エルナンデスから助言を貰ったのだそうです。「バルサへと戻ってくるように最初に言ってくれたのは彼だったよ。顔を合わせるといつも、彼は僕が戻ってきたことを喜んでいるんだ。彼の背番号を僕が着けることも彼は喜んでいるしね、僕にとってそれはすごくステキなことさ。だから入団の時、空き番号がたくさんあることを知っていたけど、もし誰も着けないのであれば6番が欲しいと言ったんだ。今は6番を取られることなく何年もいたいと思ってるよ」

ガリシアのセントロカンピスタはまた、バルサのプレースタイルが少々変化している件については、「幾つかの変化があったのは確かだけれど、中盤の重要性は今でも変わりはないし、前線には試合を片付けてしまう3人のビーストや、全てをやってのけるレオがいるわけだからね」とコメント。彼らを活かすように方法が変わるのも仕方ないと述べています。

その全てをやってしまうメッシについて、デニスはこう称えました。「レオはアタッカンテよりセントロカンピスタになってきてるね。彼は信じられないよ。毎日、自分がベストであることを証明しているし、トレーニングではビックリするようなことをするんだ。僕が驚いたのは彼の野心さ。彼はミニゲームでも負けるのを嫌がる。もし負けていたら、ボールを受けてドリブルで抜き、角へとシュートを突き刺してるよ。入団して最初の頃は彼に引っ付いてた。彼はすごく親しみ易い人で、あらゆることを気にかけているね」

そしてレアル・マドリーと契約をしますか、の問いには、「絶対にない」と断言したデニスくん。正解。クレはその言葉でまた一段と彼を好きになります。

監督の要求どおり、のびのびプレー

セビージャ戦で好パフォーマンスを示したデニス・スアレス。8日付のSPORT紙は、その背景にはルイス・エンリケの助言と、マンチェスター・シティ戦に出場できなかった悔しさがあったと見ています。

まずエンリケの指示ですが、ミスターがデニスに求めたのは、のびのびとプレーすることで持てる能力を余すことなく発揮することだったそうです。

バルセロナのフットボルはポジショニングとポゼッションが生命線ですから、入団間もない選手や出場機会の少ない選手は特に、リスクは最小限にとどめ、無難にボールを回そうとします。それはそれで悪くないのですが、ある程度の大胆さがなければ存在をアピールできませんし、いつもそうでは監督も満足はしないでしょう。バルサで成功するためにはポジショニングだけではダメ。数年前のセルジ・ロベルトがそんな感じでした。

思いっきり暴れてこいと言われて、任せておけ!と結果を出せる若手は限られるでしょう。その点で監督のリクエストどおりに持ち味を示し、ベストパフォーマンスで応えたデニスくんの思い切りの良さは特筆すべきものがあります。あっぱれ。そしてもう1つの彼の良さは、ルーチョが惜しみなく称えた姿勢です。

チャンピオンズデビューが期待された古巣マンチェスター・シティ戦で出番がなかったことに、デニスが落胆したであろうことは想像に難くありません。しかしスアレスはそこで不服そうな態度はとらず、エティハドよりも重圧のかかるピスファン(先にマドリーが勝っており、取りこぼしは許されなかった)で見事あのパフォーマンスを見せた。これには監督も喜ぶでしょう。「プロフェッショナルとはかくあるべきという手本」だとルイス・エンリケが褒めるのも納得です。

1試合で一喜一憂してもしょうがないとは分かっていても、単純に嬉しいこのデニス・スアレスの活躍です。それでも尚イニエスタの不在が痛いにせよ、災いの中で若手選手が成長することで、チームはより強力になっていく。災い転じて福となることへの、少々気の早い期待感。ドンを休ませたい時、試合をコントロールするならデニスで、となるのが理想ゆえ、これからの更なる飛躍に否が応でも期待しちゃいます。

 

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