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デニスとパウリーニョ、交代選手がひっくり返したヘタフェ戦

連続起用した主力たちに元気がなかった一方で

2017年9月17日のバルセロナスポーツ各紙の表紙は、思わぬ人が主役となりました。パワフルな突進とシュートでバルサに勝利をもたらしたパウリーニョです。危ない橋を渡るような試合展開は褒められたものではないですが、主力たちがヘタフェ攻略に苦しむ中で、ベンチメンバーが結果を出した意味は大きく。昨季までは無かったことにつき喜びつつも、願わくばもう少し安心して見られることも期待するヘタフェ戦でした。

パウリーニョの飛び出しと得点力

コリセウム・アルフォンソ・ペレスでのバルサは、狭いピッチ幅と乾いた芝生、ヘタフェの上手な守りによって持ち味を発揮することが出来ませんでした。特に前半は動きが冴えず、グアイタ(ポルテーロ)を脅かすどころかシュートを打つにも四苦八苦。デニスの同点弾が決まるまでは、残念な結末も頭にちらつきました。

そこでチームに白星をもたらしたのが、全くバルサらしくない上に三十路前で高いと酷評されていたパウリーニョです。正直、彼がネットを揺らした瞬間は笑ってしまったのですが、今回彼が救世主となったことで、異質な存在がいることでチームが救われることもある論が正当性を得たのは間違いありません。4,000万円の移籍金のうち、800万ユーロくらいは元が取れたでしょうか。

あれだけ獲得を疑問視された選手が、これほど早くに結果を出してみせるのですから、パウリーニョという人は笑顔がステキなだけでなく、強いメンタルも備えているのでしょう。トッテナムでの失敗を引き合いに出されますが、ブラジル代表レギュラーの実力は侮れないものがあるというわけで。2列目からの飛び出しが必要、とは毎年言われることですから、試合の締めだけでなく流れを変えたい時にもまた、パウリーニョの存在が役立ちそうです。

ということで今週の流行語は、「キミのことは始めから信じていたよ、パウリーニョ

流れを変えたバルベルデ采配

この試合の前半は、ぺぺ・ボルダラス監督のプランニングに軍配が上がりました。ピッチ幅の狭さを有効活用してスペースを消し、速攻でバルサ守備陣の背後を狙う作戦が前半は上手く機能。柴崎のゴラッソも飛び出したことで先制にも成功し、後半もこの様子が続けばバルセロナの開幕4連勝は難しいと思えました。

ユベントス戦の後というメンタル面で難しいタイミングゆえ、手堅い先発イレブンを選んだのは分かるとはいえ(変更はセメドに代えたセルジ・ロベルトのみ)、選手たちの疲労面を考えればもう少しローテーションをしてほしかったところで。開始早々にホルヘ・モリーナをラグビータックルで止めたジェラール・ピケ(黄色カードで済んだ)は、休ませるべきだったかもしれません。

そういう不満はありますが、途中出場のデニスパウリーニョがチームを救ったことにより、昨シーズンは批判の対象となることが多かった選手層の薄さが解消へ向かいそうなのは明るいニュースです。デンベレの負傷で急きょ出番となったデウロフェウを含め、このヘタフェ戦は途中出場の3人の出来が良かった。アンドレ・ゴメスアルカセルもこれに続けば、チームの安定感は大きく増すでしょう。

ここまでの采配を見たところ、エルネスト・バルベルデは試合展開を修正する手腕に長けている。トリデンテから中盤重視にシフトしているのも良いと思いますし、今のところやりにくそうなルイス・スアレスの活かし方を見つけることで、より成果の出やすいチームになりそうです。

 

コメント

  1. silver より:

    快勝 !! ……とはいきませんでしたが、何とか3ポイントを掴むことができました。
    パウリーニョの2点目のプレーでは当たり負けないと言うより、ディフェンダーに体を差し込ませない強さを見せていました。

     今回は攻めきれていなかったことや、デンベレの負傷もあって、セントラルの途中交代はありませんでしたが、マスチェラーノを器用しても良かったのではないかと感じました。

  2. Maria Smith より:

    Thank you for the article.

    Great blog that I enjoyed reading.

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