トップページデータ室>06/07試合データ

 

 

Copa del Rey 1/4 Final : vuelta

ライカー奇襲の3-4-3!ギャンブルに成功し、フエラとサラゴサの呪いを解く。

 

Zaragoza FCBarcelona
1 2
La Romareda
Cesar 【5】 【6】 Jorquera
Diogo 【5】 【7】 Oleguer
Pique 【6】

【7】 Puyol

G.Milito 【6】 【7】 Thuram
Juanfran 【5】 【8】 Xavi
Zapater 【7】 【8】 Iniesta
Movilla 【5】 【7】 Marquez
D'Alessandro 【7】 【7】 Deco
Oscar 【5】 【7】 Giuly
D.Milito 【5】 【8】 Messi
Sergio Garcia 【5】 【7】 Ronaldinho
Cambios
Oscar→Aimar 【5】(46) Giuly→【7】 Zambrotta(73)
Movilla→Celades 【5】(46) Deco→【6】 Gudjohnsen(84)
S.Garcia→Ewerthon 【5】(72)  
Entrenadores
Victor Fernandez 【5】 【7】 Frank Rijkaard
Tarjetas
Celades (48) Marquez (58)
Diogo ( 55) Messi (66)
Aimar (57)  
Sergio Garicia (59)  
D'Alessandro (66R)  
Zapater (79)  
Arbitro
Medina Cantalejo (Andaluz)
名前の次の数字はスポルト評価:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
0 5 5 Tarjetas Amarillas 2 2 0
0 1 1 Tarjetas Rojas 0 0 0
3 8 11 Tiros a puerta 9 3 6
2 3 5 Ocasiones de Gol 5 2 3
      Corners      
    2 Fueras de juegos 1    
11 14 25 Faltas 18 11 8
32% 51% Posesion del Balon 49% 62%
Formacion
Titular Final
ライカー、奇襲のシステム変更3-4-3!後半、サラゴサのカウンターに対処するためジュリに替えてザンブロッタを投入。4バックに戻すとともに、イニエスタが右に移動。最後はデコに替えてグジョンセンが入り、どうやら中盤左サイドを担当したらしい。
先発 終了時
Goles
  Xavi (17)
  Iniesta (25)
Pique (71)  
   
Reporte

絶対の勝利が義務付けられているこの試合、ライカーはいきなり思い切った作戦に出る。システムを3-4-3に変更してきたのだ。

カンプノウでの第1戦を0-1で落としていたバルサ。まず必要となるのは1点を奪ってイーブンの状況に戻すことであり、敢えて大きな賭けに出ることはなかった。しかしライカーは、その賭けに出る。ドリームチームを彷彿とさせる3バック。これにはバルセロニスタもビックリ。もっと驚いたのはサラゴサだっただろう。

これの奇襲が今回は功を奏し、前半はバルサのペースで展開する。ボールを支配し、プレスをかけ、サラゴサゴールに迫るアスールグラナ。念願の先制点は早々に訪れた。コーナーのクリアボールを中盤で手にしたチャビが、マルケスとのパス交換を絡めつつエリア内まで一気に侵入し、ゴール!ちっちゃなセントロカンピスタの、おっきなゴラッソ。

さらにその8分後には、今度もチビッ子三銃士のひとりイニエスタが追加点。デコとのコンビネーションでメッシがエリア内に切れ込み、強烈なシュートを放つ。これはGKセサールがどうにか弾くが、こぼれ球をイニエスタが押し込んでスコアを0-2とした。この2点はいずれも2列目からの飛び出しによるもので、バルサにこのところ欠けていたゴール。ゆえに感じはいい。

サラゴサにもチャンスはあった。30分前に連続して2つ、決定的な場面を作られているのだ。しかしセルヒオ・ガルシアのシュートはクロスバーに助けられ、至近距離からのオスカルのシュートはロケットとなって空のかなたへ。けれどもスコアは0-2。フットボルってのは分からない。

 

後半、2点を奪い、合計得点でもリードしたバルサに無理をする必要はなかった。けれどもそこで満足しないのが、バルサらしさか。勝負を決定付ける3点目を狙い、さらに圧力をかけ続けたのだ。ゆえにサラゴサにも付け入る隙はあったのだが、彼らのほうが上手くいかない。それがライカーの指摘していた、プレッシャーというものか。おまけに66分には、ダレッサンドロが一発退場となり、サラゴサはさらに苦しくなった。いくら"カベソン(でか頭)"だからといって、メッシに頭突きはいけない。

あとは普通に守りきればOKのバルサだったが、事態をややこしくしたのが71分のピケのセットプレーからのゴールだった。合計得点でとりあえず追いつき、もう1点決めればサラゴサの勝ち抜け。希望を見出した彼らは、沸き返るスタンドの声援を受け、チャージを仕掛けてきた。さすがにこうなっては、無謀な賭けは続けられない。ジュリに替えてザンブロッタを投入し、守備の安定を図るライカー。

しかし残りの時間帯は、サラゴサの攻勢が続いた。ボールを支配し、どんどんと前線にボールを送り込んでくるサラゴサ。試合はその落ち着かない展開のまま90分を迎え、バルサはどうにか追加点を許さずに逃げ切った。スリリングで、ある意味楽しくはあるものの、いつもこういうことをやられては堪らないという終盤のドタバタ。

しかしいずれにせよ、バルサは勝利した。追い込まれた状況でライカーは勇敢な賭けに出て、今回は首尾よく結果を手に家路につくことが出来た。なんだかんだで、国王杯セミファイナル進出。勝負にいった前半で結果を出せたことが、大きかった。ようやくフエラで勝てない病を克服し、苦手としていたサラゴサ攻略にも成功したバルサ。アンフィールドで同じ作戦を用いるのはリスクが高すぎるが、逆境を跳ね返す力があると示せた意味は大きく、難地でも勝てるという自信を選手たちは手にしただろう。その自信が、今もっとも必要とされるものだ。