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Liga Española : Jornada 24

バイオリズム最悪。審判が試合を壊し、チームは焦りに我を失った。

FCBarcelona RCD Espanyol
1 2
21 de Febrero - Sab 20:00 h.
Camp Nou : 76,942
Valdes 【3】 【6】 Kameni
Alves 【5】 【5】 Sergio Sanchez
Pique 【5】 【6】 Pareja
Marquez 【5】 【6】 Jarque
Abidal 【5】 【5】 David Garcia
Toure 【6】 【6】 Moises
Xavi 【5】 【7】 Nene
Keita 【4】 【5】 Angel
Messi 【5】 【8】 De la Peña
Henry 【5】 【5】 Luis Garcia
Eto'o 【5】 【6】 Ivan Alonso
Cambios
Abidal→Puyol 【6】(22) Angel→【6】 Roman(36)
Henry→Busquets 【5】(46) De la Peña→【6】 Coro(71)
Eto'o→Gudjohnsen 【4】(65) Nene→【sc】 Tamudo(88)
Entrenadores
Pep Guardiola 【5】 【6】 Mauricio Pochettino
Tarjetas
Pique (20) Pareja (16)
Keita (37TR) Luis Garcia (39)
Eto'o (39) Jarque (52)
Xavi (56) De la Peña (57)
Toure (73) S. Sanchez (61)
Puyol (76) Ivan Alonso (88)
  Tamudo (90)
   
Arbitro
Delgado Ferreiro (vasco) 【2】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
2 3 5 Tarjetas Amarillas 7 5 2
1 0 1 Tarjetas Rojas 0 0 0
4 4 8 Tiros a puerta 2 2 0
1 2 3 Ocasiones de Gol 3 3 0
1 3 4 Corners 2 1 1
2 0 2 Fueras de juegos 3 3 0
    13 Faltas 23    
% 62% Posesion del Balon 38% %
Formacion

イニエスタは負傷欠場。怪我明けのプジョルはベンチスタート。インテリオールにはケイタが入っている。この日のバルサは、トラブルの連続。アビダルが22分に負傷交代となり、急きょプジョルがその穴を埋める。さらに37分にケイタが一発退場。前半残り時間は、トゥレとチャビの二人でしのいだ。後半開始と共に、アンリを下げてブスケ投入。そして65分にはエトーに替えてグジョンセンを投入、ブスケを前線のターゲットに配置するという荒業を繰り出している。終盤、ピケはほぼ中盤でプレーしていた。

Titular Final
先発 終了時
Goles
  De la Peña (49)
  De la Peña (54)
Toure (62)  
   
   
   
Reporte

 

ゲーム直前にプレー許可が下りたプジョルをベンチに置き、ブスケではなくケイタを中盤で起用した以外、ベストと呼べる布陣をペップ・グアルディオラは採用してきた。リヨン戦に向けての、主力温存はなし。このデルビーにかける監督の意気込みが窺える。

バルサの出足は、いつもどおりだった。前線からのプレスによってエスパニョールを窒息させ、自慢のトリデンテへボールを回す。これに対しエスパニョールは、とにかくエリア周辺の守備を固め、隙あらば速攻を狙う作戦。当然の帰結としてバルサがボールを支配し、ペリコ陣内にてほぼ全てのプレーは展開されている。

しかしイニエスタの不在が効いたか、あるいはチームとしてのコンディションの低下か。バルサはエスパニョールを有効に攻めることが出来ない。どうもリズムが単調であり、チャンスと呼べるものはほとんど訪れなかった。唯一惜しかったといえるのは、13分、チャビとの大きなワンツーで抜け出したメッシがライン際で折り返したボールを、逆サイドのアンリが頭で合わせた場面。だがティティのシュートは枠を捉えていない。

時間の経過と共に、エスパニョールのファールは増えていった。バルサから冷静さを奪うのが狙いだったろう。多くのファールはいささか激しかったし、それによってゲームは徐々に荒れた空気になっていく。それを確実に助長していたのは、主審デルガド・フェレイロだった。久々に見る、ゲームをぶち壊すタイプの審判。ペリコたちのファールはことごとく見逃され、彼らは時間稼ぎ&苛立たせの手段として存分に利用した。

そして37分、試合の流れに甚大な影響を及ぼすカードが繰り出される。首都系メディアからしても、厳しすぎるという見解の赤紙が、ケイタに対して示されたのだ。そんな理不尽なるカードによって、バルサは数的不利な状況に追い込まれた。エスパニョールはこれでもかとアンチフットボルを実行し、それを審判が後押しする。酷いことである。

 

後半、ケイタ退場によって手薄になった中盤を補強すべく、ペップはハーフタイム明けから動いた。アンリを下げ、ブスケを送り出したのである。しかし監督の計算とは裏腹に、後半はバルサにとって最悪の展開でスタートしていった。わずか10分のうちに、デラ・ペーニャにあっさりと2点を奪われてしまうのである。

1点目は49分、バルサエリア左に侵入したネネーに多くの意識が集中してしまう中、クロスを上げられ、逆サイドにいた“リトルブッダ”がフリーでヘディングシュート。実に何年ぶりだという復活ゴールを献上すると、2点目は54分、バルデスから有り得ないプレゼントパスを受け取ると、それを美しくバセリーナで決めて見せたのだ。ペリコはこの日2本のシュートで、2点獲得。デラ・ペーニャ様々である。

ベティス戦に続いて、またも2点を追う展開。しかも今度は、10人。これはもう、さすがに厳しい状況である。フットボルの神様はどこまでも、バルサに試練を与えてくださるものだ。だがここから、バルサの必死の反撃が始まった。このあたり、ペップバルサの非常に好感が持てる美点。決してタオルを投げず、最後まで勝利を目指すスピリットに、バルセロニスタは痺れさせられる。

気迫が通じたのだろう。逆襲のゴールはすぐに訪れた。62分、メッシが蹴ったフリーキックのこぼれ球を、エリア右方面にいたトゥレ・ヤヤが思い切り蹴りこみ、1-2。時間帯もよく、さあこれから同点、逆転だ!の期待は大いに持てた。実際、バルサは少しずつカメニを脅かしてはいたのだ。

ペップは65分にエトーを下げ、グジョンセンを投入している。驚かされたのは、それに伴いセルヒオ・ブスケがデランテロ・セントロの位置に収まったことである。アルベスや中盤からのボールに、ポストとなるためだった。しかしこの試みが、上手くいったかといえば、そういうわけでもない。ボール展開にアイディアがなく、放り込みに終始してしまったペップバルサ。エスパニョールは相変わらずファールを繰り出し、あるいはなんだかんだで地面に転がり続けていた。

ゴールへの執念は、感じられた。しかしゴールが決まる予感は、薄れていった。放たれるのは単純なシュートばかりであり、デルビーで花咲くカメニの壁はそんなことでは揺るがない。審判は最後のダメ押しとしてロスタイムを3分しか示さず、バルサはそのまま力なく終了の笛を迎えた。嗚呼なんて悔しい、開幕戦以来となるリーガでの黒星。

不満は多々ある。しかしこの結果は決して覆ることはない。今チームがなすべきことは、絶対に首を垂れることなく、落ち着いて次の試合に勝利することだ。まだ2位との差は7ポイントある。嫌なムードではあるが、焦る必要はどこにもない。