ヤングなバルサによるリーガ最終戦。ハッピーエンドでウェンブリーへGO。
一週間後に控えるウェンブリー決戦を見据え、ペップ・グアルディオラは今回も大きくメンバーを入れ替えた。重鎮たちのほとんどはバルセロナでコンディション調整を行わせ、カンテラを中心とした編成でマラガとの消化試合に臨んだのだ。
そういえばマラガといえば、昨年ペジェグリーニのマドリーが最終節をプレーし、奇跡など簡単に起きないという現実を知らされた場所。そのチリ人監督が今年はマラガを指揮しているのだから、奇妙な因縁である。
重要性のない試合なので、プレーはきっちりとそういったゲームの雰囲気をもって進んでいく。バルサは21分にジェフレンが惜しいフリーキックを放つのだが、最初にスコアを動かしたのは、ふわっとしたバルサ守備陣の隙を突いたマラガだ。31分、ドゥダが後方からエリア内へと長いボールを送り込み、マレスカがこれをゴールライン際から落とすと、あとはマークを外したセバ・フェルナンデスが悠々と押し込むだけ。ラ・ロサレダの観客たちを大いに沸かせた。
低いテンションで進行した前半は、最後にちょっとした盛り上がりを見せる。41分にファンミがピントとの1対1に失敗すると、43分にはエリセウがエリア内でボージャンを倒し、クロス・ゴメス主審はペナルティを宣告。マラガ選手たちはこれに激しく抗議をしたが認められることはなく、ボージャンがこれを決めて1-1でハーフタイムを迎えている。
そもそもが消化試合であるから、後半に入ったからといってゲームが白熱するわけではない。試合は前半と同じようなトーンで進んでいった。それでも見せ場は訪れるもので、58分にはマレスカがわずかに枠を逸れたナイスなヘディングで場内のため息を誘うと、67分にはお返しとしてアフェライがカウンターから独走。カバジェロと1対1になるも、マラガの守護神がこれを気合で跳ね返している。
時間の経過と共に、バルサはスペースを得るようになっていた。そして76分、セルジ・ロベルトからのパスを受け、輝きを放ったのがアフェライだ。特にゴールの予感など漂わないプレーだったが、巧みなタッチでマラガ守備陣のマークを外すと、エリア外から思い切りのいいシュート。これがカバジェロの手の届かないコースに決まり、ボールはゴール右端へと転がり込んでいった。ゴラッソといえば、ゴラッソ。こうしてバルサは、逆転に成功した。
ペップは今回、早めに選手交代枠を使い果たしていた。アドリアーノ、ジェフレン(太ももに違和感の兆候)、アビダルを60分から70分にかけ次々にベンチへと下げ、アルベス、マスチェラーノ、ペドロがピッチへ。そしてそのうちのひとり、アルベスの蹴ったコーナーが、3点目のアシストとなるわけだ。ゴールを決めたのは、マルク・バルトラ。お見事なるヘディングシュートだった(84分)。
その2分後、ペジェグリーニはカバジェロに替え、これが現役最後となるアルナウをピッチへと送り出す。バルサ出身のベテランポルテーロに、割れんばかりの拍手を送るラ・ロサレダ。これはバルセロニスタにとっても、感慨深いシーンだった。
そんなこんなで試合は終わり、バルサの2010/11シーズン・リーガ・エスパニョーラも終了となった。これにてあとは、ウェンブリーでのチャンピオンズ決勝が残るのみ。悔いのない試合をして、最後にもう一度大きく笑おうぜペップバルサ!
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