ピケ騒動過熱。

最近のバルサはリーガ3連勝と復調傾向にあるな・・・よし、ちょうどいいネタもあったことだし、チャンピオンズが目前に迫ったここらで一発騒動でも起こしておくかね・・・というような邪推がフル稼働してしまいそうな状況が現在のバルサを包んでいます。明日(7日)はバイエルとの大事な試合が控えているのに、メディアの主なテーマはピケ騒動。2010年のビジャラート、2011年のドーピング疑惑、そして今年のピケ。ここ数年のバルサは春先になると毎回、なにかしらこういった混乱に巻き込まれるのであります。

◇アドリアーノ 「審判の件は置いておこう」

昨日、チームの会見当番としてメディアの前に登場したアドリアーノ・コレイア(ある意味気の毒)は、このピケ&審判騒動についてこうコメントしています。「この件はちょっと騒がれすぎやないかなと思うよ。ピケはなんにもしてなかったし、タルヘタ・ロハは不公平やったと僕は思う。そのうえ彼らはジェラールを罰しようとしているんや。審判だって他のみんなと同じようにエラーを犯すし、時々はそれで不愉快にさせられるけど、僕らはそれ以上話すべきやない。一番重要なのはピケと審判が試合後に話をして、片を付けていることなんや」

「もう少しフットボルのことを話そうよ。審判の話題は、もうちょっとうんざりや。僕らの状態はずいぶん良くなってきているし、僕らは目標を達成するために最後まで戦う。リーガを安く手放すつもりはないんや。今はただ、レバークーゼンのことだけを考えなあかんよ」

◇トニ・フレイシャ 「ゲームのルールが知りたい」

まったくもってそのとおり。しかし平日に試合のないヒマな週に、丁度いいネタを手にした首都系メディアはここぞとばかりにこの件を取り上げますし、カタルーニャのメディアもコンチクショウめ!と反論をしなければならない。バルサとしてもこの件は静観の姿勢は取っていられぬと、適切な処置を取っていくことを明らかにしています。マドリ系AS紙にすれば、それは”バルセロナからの宣戦布告”。バルサ系SPORTも”戦争勃発”。では我らのクラブのスポークスマンが5日の会見でどのような戦争宣言をしたのか、みてみましょう。

ロセイ理事会のスポークスマンであるトニ・フレイシャがの説明によると、正式文書によってまずRFEF(スペインフットボル連盟)へと求めたのは、審判技術委員会がどういった根拠・基準をもってピケを処分しようとしているのかを教えてくれということです。「私たちはRFEFに対し、審判委員会が競技委員会へと(ピケを)告訴するなら、そのために存在する判断基準を私たちへと通知することを求める文書を送りました。そして競技委員会が行動を起こす場合とそうでない場合の基準の通知を求めました。私たちは”ゲームのルール”を知りたいのです。ルールを知らなければ、競っていくのは難しいですから。これは癇癪ではありません。私たちは彼らがいつ行動し、いつそうでないのかを教えてもらいたいのです」

バルサ選手には処分を課そうとし、一方で白組の連中はお咎めなしとなってきたその間に、どんな基準があったのかを示せということです。フレイシャはまた、「バルサに審判の行為を批判する意図はない。現在の順位が審判のせいだとは言っていない」と断りを入れた上で、「今シーズンの私たちは(審判のジャッジに関して)運がない」との見解を述べ、会見前のサンドロ・ロセイ会長との話し合いを挙げて「今朝、会長は私に”事態はさらに悪くなっている”と語りました。しかしながら、私たちはここから物事が変化していくことへの希望を失ってはいません。シーズン最後には私たちが今と同じ感想を抱いていないことを期待してます」との主張をしています。

そしてサンチェス・アルミニオ審判技術委員長の発言に対しては、「メディアを意識した日和見的な行為」と斬り、「ベラスコ・カルバーリョ主審が試合報告書に(ピケとの試合後の会話について)記していないのは驚きであり、委員長は選手を告発することで彼を論争の中心に置いた」と批判しました。

スポークスマンがその他に明かしたのは、バルサがピケへのタルヘタ・ロハの取り消しを求めていくことと、火曜日にコパ・デル・レイの決勝開催地を決めるために行なわれる会合にバルサが参加するつもりはない点、そして現在の競技委員会がたった1人で構成されている形を改め、各方面の代表者による編成にすることなどです。

このRFEF競技委員会なるものについて補足しておきますと、AS紙の説明によれば、リーガの問題を裁く際にはメンバーはフレイシャが言うような1人ではなく、すでに3人体制だそうです。コパやスーペルコパで事件が起こった場合には、このコーナーでも度々名前が登場するアルフレド・フローレスという委員長が、調査を行なって彼の判断で処分を決定する。モウリーニョの目潰しやらペペのピソトンやらがその例となります。しかし今回はリーガでのことなので、委員3人による合意によって処分が下されるということでして、きっとそうなんでありましょう。

◇審判技術委員会の見解

ここからは、この件に関する各方面からのコメントを取り上げていきます。まずは騒動に火をつけたビクトリアノ・サンチェス・アルミニオ審判技術委員長から。彼は今回のピケの件については取り下げるつもりがないことを、こう表しました。「私が腹を立てているのは、私の治める組織を疑われたからだ。それは私を非常に傷つけることなんだ。私たちは全てのフットボル団体を尊重している。私たちが求めるのは、彼らもまた私たちを尊重することだけだ。ジャッジが良かった、悪かったと言われるのは受け入れよう。しかし今回の件はよろしくはない。あの手の発言は良い結末にはならないし、スポーツ的でもない。選手は審判を尊重しなければならない。審判は彼らに口出しはしないんだ。選手たちもまたゴールをしくじるし、それについては誰もなにも言わない」

言わんとしていることは分かりますが、今回問題となっているのは、少なくともマドリ系以外の人たちにはこの審判委員会の考えが公平性を欠いているように思えるからでしょう。ピケが不適切発言で処分されるとして、ではモウリーニョやカシージャスの件がスルーだったのは何故なのか。これについて、審判技術委員会の外交担当ホセ・アンヘル・ヒメネスというお人がOna FMの番組内でこんなコメントをしています。

「委員長はピケの発言を競技委員会へと送るのは根拠があると言ってますが、それはなんら特別なことではないのです。過去にそういった例は幾つもあります。これらの発言について私が意見を述べることは出来ませんが、私たちはこれが容認できないものであると理解しています」

そして。「モウリーニョが審判を待ち伏せした際、それを競技委員会へと送ったのかは私は知りません。しかし今回のピケの発言のようなメディアレベルでの影響力はありませんでした」

そうかなぁ。こんな極東の島国の様々なスポーツポータルサイトや掲示板で散々話題になったあの待ち伏せが、このピケ発言に負けていたとは思えない。むしろ審判委員長の突然の登場によってこの件は炎上した。よく分からんね、という感じです。

◇カルバーリョ主審の”脅し”

物語がここまで行ってしまうと、もう当事者だけではなかなか収まりなんてつきません。いろんなところから様々な発言が追加されていき、多くの場合は炎はより大きくなっていく。たとえば昨日はOna FMの番組の中で、シケ・ロドリゲスというジャーナリストがこんな暴露ネタを投下しています。前半終了後の廊下で、ベラスコ・カルバーリョ主審がWAKA旦那にこう言っていたというのです。

「黙りなさい。退場させるよ」

ハーフタイムとなってロッカールームへと引き上げる途中、ピケはカルバーリョ主審のところへ行って、エリア内でケイタが押されたのはペナルティやったでしょ、といちゃもんを付けています。ジャッジに不満ありありのバルサ選手たちは、ピケ以外にも主審に”もうちょっとなんとかしてよ”(推測)と言っていたそうです。これが事実であるとするならば、ジェリが試合後のミックスゾーンで「審判は自分を予め退場させるつもりだった」と口走ったのも分かるんですが、はて真実はいかに。

◇コパ決勝問題決着へ

審判騒動ばっかりというのもなんなので、ひとつ別の話題を。こちらもまたRFEFの残念さを十二分に表している、コパ・デル・レイ決勝戦開催地問題です。

バルサとアスレチック・クラブの間でコパのファイナルが行なわれると決まってから、かれこれもうすぐ1ヶ月。しかしながら未だにファイナルの舞台も日時も決まっていないというのが、スペインのすごさです。両クラブが場所としても収容人数としてもサンチャゴ・ベルナベウを希望している一方、マドリーは「工事があるからダメ!」ととことん拒絶。そしてRFEFの提案するメスタージャは両クラブが難色。それで紛糾しているのが現状なのですが、RFEFはついに今日、この課題に結論を出すことになります。それも、ひょっとしたらスゴイ方法で。

バルサは希望として、5月25日のビセンテ・カルデロンを挙げています。19日にチャンピオンズ決勝があるため、20日はアカンでしょという理由です。一方でアスレチックはセビージャにあるラ・カルトゥハを希望。そしてRFEFは夏のユーロのために少しでも早くラ・ロハに準備をさせられるよう、バルサがミュンヘン決勝へたどり着けない場合は20日開催を狙っています。

コパ・ファイナルの日時と場所を決める火曜日の会合には、上のトニ・フレイシャの項で前述しましたように、バルサは代表を送りません。つまりRFEFとアスレチックの二者会議に結論を委ねたわけです。なので開催地として有力視されているのがラ・カルトゥハ。しかし最終的に今回も交渉が頓挫した場合、なんと最後は抽選で決めちゃおうという話だというからすごい。本当にくじ引きになったなら、失笑間違いなしですわなぁ。

スポンサーリンク
トップへ戻る