半端ない敗北感

2試合合計0-7、こてんぱんに負かされたバルサ。

結果的に力及ばずチャンピオンズ敗退になるにしても、せめて試合には勝利するとか、バルサの意地は見せてくれるだろうと思っていたカンプノウでのバイエルン戦。しかし現実は厳しいもので、ちょっと記憶にないほどの惨敗ですから、茫然自失といったところであります。強かった新ドイツ王者にこてんぱんにやられたのは仕方ないと考えるとして、問題はティトチーム(特に指揮官)に対する信頼がぐらぐらになっていること。現チームで来季、逆襲を開始できそうな匂いを感じないことです。

ティト「イダの結果がとても重く圧し掛かっていた」

サンシーロでミランに2-0で敗れ、ドブレクラシコにも連敗。その後、ミランとのブエルタを魔法の夜とした以外は、パリ・サンジェルマンと2引き分け、バイエルン・ミュンヘンに2惨敗。”リーガでは勝てても、欧州の強豪と当たれば実力どおりに負ける”なんて、昨シーズンのどこかの白いチームと重なる今のバルサです。で、その白いチームは今季、内部の騒動でぐだぐだになりながらも、ドルトムント相手に最後の意地は見せた。その誇りと意地も示せなかったところが、このティトチームの寂しさであります。

そして惨敗を喫した後の記者会見。まず最初にバイエルンの勝ち抜けを称えたティト・ビラノバはいつものように、「このチームはいつも最後まで立ち向かってきた」と選手たちの姿勢を強調し、「彼らには諦めないことを(ハーフタイムに)求めた。その後、後半のあまりに早い時間帯に失点したことで、全てが厳しくなった」と分析。

ミックスゾーンで「なんらかの決断が必要」としたピケの発言について問われると、ドラスティックな変更は必要ないとの考えを述べています。「多くの選手を入れ替える必要があるとは思わない。必要なのは現在の戦力を回復させること。彼らはとても良い選手たちだからね。若い選手がベースとなっているスカッドは、今もとても良いんだ」

ではそんな良いチームがバイエルンに蹂躙された理由はなにか。ミスターが認めたのは、バイエルンのフィジカルコンディションの良さでした。「彼らのフォームは素晴らしく、私たちとの差はあまりに大きかった。私たちは最後まで戦っていたけれど、イダでの結果がとても重く圧し掛かっていた

どうも他人事のようにも感じられてしまうティトの言葉たち。しかし彼はそうではない、と言います。「自己批判はいつもしているし、常に改善を試みている。全てのチームに対して簡単に勝つことは不可能だけれど、大事なのはチャンピオンズの準決勝へと勝ち進んだこと。私たちの望むようには運ばなかったとはいえ、それを説明する理由は幾つもあるんだ。もし100%の状態で臨めていたなら、私たちがもっと競えていただろうと確信してる

兵法家にはきっと、天王山の戦いで良い状態に持っていけなかった時点で敗北、と言われそうですが、テクニコのチーム運営に拙さはなかったのでしょうか。固定メンバーの使いすぎであるとか。「私たちは他のシーズンに比べ、プレー時間を分け合ってきたよ。モントーヤやテージョといった、フィリアルから上がってきた選手たちが2,000分以上プレーしているからね。トレーニングを出来ていた選手や怪我のなかった選手は、フレッシュな状態で臨めているんだ」

一方で「おそらくシーズンの後半、私たちの状態はあまり良くなかった。ギリギリの状態でここに臨んだ」と言う監督がその理由として挙げたのは、代表戦を含めた過密スケジュールでした。「彼らがこの5年間、300試合に出場していることは考慮に入れなければならない。彼らはバルサだけではなく、代表チームでもプレーをしているからね」。でもそれはビッグチームなら大抵は…

メッシのベンチスタートについて

敵将ハインケスさんも「知った時は驚いた」と認めたレオ・メッシのベンチスタート。逆転の可能性が消えたことで出場もなかったクラックですが、ビラノバは彼の状態について、次のように説明しています。「レオはビルバオでプレーをした。それは彼の状態がずっと良かったからだった。けれども試合の最後に、彼には奇妙な感触を覚えた。それは怪我ではなかった。しかし長くトレーニングから離れていた場合、快適にはいかないもの。ちょっと無理をすれば(筋肉が)壊れかねない、という感じが彼にはあったんだ

メッシを休ませる決断は、試合の少し前に下したそうです。「昨日のトレーニング終了後、レオと話をしたよ。そこで私たちは、今朝評価をすることに決めていたんだ。そしてホテルへと戻った時、ドクターたちを交えて話し、この決断に至った。彼の感触は良くはなかったし、このコンディションではおそらくチームを助けられないだろうと私たちは考えたんだ。だから彼をベンチに置いて、最後に(勝ち抜けの)可能性があった場合プレーすることにした」

そしてミスターはまたメッシ依存症について、「彼ほどの選手がいるなら、不在時にはその影響が感じられるのは普通のことだよ。もしバイエルンにロッベンやリベリーがいなければ、同じようにそれを感じていただろう」とコメントしています。

チャビやイニエスタを途中でベンチに下げた理由は、察するとおりです。「6点を決めることは出来ないと思った。日曜日にはまた重要な試合が控えていて、私たちはリーガで勝たなければならない。だから彼らを交代させたし、もし別の状況であったなら、彼らは代えていなかっただろう」

壊れたチーム、必要とされる決断

ティト・ビラノバの言葉を見ても、さっぱり晴れることのない脱力感。この準決勝に置いて見事なる2試合をやって見せたハインケスバイエルンを多いに称えるとしましても、ティトチームのここにきての脆さはどうしたものなのでしょうか。無得点ながらも、どうにか無失点だった前半はまだ”誇りは示せるはず”と思えていれたけれど、後半はもう為す術なく3点奪われて呆気なくノックアウト。トリプレッテを目指して突っ走る好調チームに、壊れたチームが勝てるほど甘くはないという現実を、これでもかと教えられた試合でありました。

この0-7によって、凋落っぷりを世界中に知らしめることとなったバルサ。出来ればあまり広められたくなかったところですが、そのインパクトゆえに一般ニュースにまでなってしまったのはもう仕方ありません。サンドロ・ロセイ会長は試合後に「シーズン終了後に、必要とされる決断を下す」と語ってますので、その言葉に一縷の望みを託し、とりあえずはリーガ優勝で痛みを和らげるしかない。理事会がドンピシャな決断をしてくれるよう祈るばかりです。

今日5月2日はそう、あの2-6ベルナベウから4周年となります。時間は残酷なまでにチーム状況を変えるものだと、改めてしみじみ。そしてその年に一蹴したバイエルンに、今回は完膚なきまでに打ちのめされたバルサであります。バルサはさて、この手痛い敗北をどう活用していけるのか。ティトが言うところの現有戦力の復活を、現体制で実現できるのか。どうにも悲観論しか浮かんでこない本日の世界中のクレは、ヤケ食い、ヤケ飲み、フテ寝、衝動買いってとこでしょうか。もちろんワタクシも、その一人なりッ!

FCバルセロナ 0-3 バイエルン・ミュンヘンのマッチレポートはこちら

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