ピケ 審判に物申し、審判委員会は不快感

LFPテバス会長は「ピケを罰する理由はない」との見解。

ジェラール・ピケの周辺が賑やかになっています。メディアティコで歯に衣着せぬ発言をするジェリですから、彼の言葉を巡ってメディアがざわつくのは珍しくもなく、いちいち騒ぐ必要はない。しかしながら彼のコメントは興味をくすぐるものも多々あり、わりかし問題提起も含んでいるので、つい乗っかってしまうのであります。今回ジェリが言っているのは、リーガの審判のレベルの低さです。スペインには誤審を繰り返す審判が複数存在し、試合によって判定がどちらへ転ぶか分からない。ピケの言うところの“ルーレット”。これには大抵の人が同意するでしょう。あるチームには判定が有利に働くことへの仄めかしは、受け取り方は様々でしょうが。

アスレティック戦で与えられなかったペナルティ

一連の出来事を順番に見ていきますと、ジェラール・ピケが審判への不満を公けに表し始めたのは、先週木曜のことでした。サン・マメスで行われたアスレティック・クルブとのコパ1/8の第1戦(2-1負け)にて、笛を吹いたフェルナンデス・ボルバラン主審が、2つのプレーでバスクチームのペナルティを取らなかった事にセントラルは不快感を表明。試合終了後、次のようにコメントをしました。

ネイマールへの当たりは明らかなペナルティだったと思うし、自分に対するポルテーロのプレーもペナルティだったと思う。でもまあ、これ(判定)がどんなふうに機能するのかを僕らはすでに知っているからね」

僕らはフットボルをプレーしたいのであって、審判が引き起こすルーレットをプレーしたいわけじゃないんだ。昨日のマドリー対セビージャで起こったことを僕らは見ている。彼らのレベル向上を望むよ」

ピケの言及するマドリー対セビージャは、アスレティック対バルサの前夜にあったコパ試合で、マテウ・ラオス主審が無効にされるべきだったマドリーの2得点(バランの2-0、ハメスの3-0)を認めたことで話題となりました。特にラオス主審がペナルティだと判断したモドリッチの転倒は、チームメイトのハメスが突き飛ばしていたんですから、なかなかお目にかかれないレベル。その翌日に自分たちの試合でこういうジャッジがあり、ジェリは苛立ったのでしょう。

ちなみにフェルナンデス・ボルバラン主審の判定に関しては、マドリー応援紙MARCAの分析記事でも、元審判のアンドゥハル・オリベル氏が「アスレティックのペナルティを2つ取り、アドゥリスを退場させるべきだった」と記述。MARCAとしても「バルセロナは2つのペナルティを得るべきだった」との見解を示しています。バスク系の新聞各紙(EL CORREO、DIARIO VASCO)も少なくともネイマールへの当たりは完全にペナルティだった、アスレティックは助けられたとの意見です。

ビジャレアル戦でも誤審

そして、日曜日にエスタディオ・デラ・セラミコで行われたリーガ第17節のビジャレアル対バルセロナでも、審判による誤審騒動が発生します。この試合ではエリア内にいたブルーノレオ・メッシのシュートを思い切り腕を伸ばして妨害したにも関わらず、イグレシアス・ビジャヌエバ主審は無視。同審判はその後も、ブルーノの2回目のハンドとマスチェラーノのハンドをスルーしています。

MOVISTAR PLUSの番組 El Dia Después がビジャレアル戦でのピケの行動を徹底チェックしたところによると、セントラルはメッシのシュートがブルーノの腕で邪魔された後から、「あれはブルーノのハンド」「明らかなハンド」とビジャヌエバ主審へ向け抗議を始めていたそうです。そしてピケの唇を読んだ結果(スペインメディアの特技)「オレたちは3ポイントをくれてやるし、これ以上プレーをする必要なんてない」と言ったとかどうとか。本当ならよく83分まで警告されなかったものです。同局によると、ピケブルーノの2度目のハンドの際にはパルコのLFPテバス会長探しを始めていて、主審への“マーク”は解除。抗議はしていないようです。

試合終了後のジェラール・ピケは、ビジャヌエバ主審の疑問の判定に対して、ややトーンを落としながらも、批判的に語っています。審判技術委員会が自分を訴えようとしていることを知っての発言です。

明らかなハンドが2つあったね。僕はマスチェラーノのハンドも見たけど、僕らが話しているのは意図的だったかどうかだ。まあそこは彼らが全部分析をするから(皮肉)、僕は口を挿まないよ。自分の発言については今も信じているし、審判たちは毎週、僕に根拠を与えていると思う。キミたち(記者)は僕に質問をする必要なんてないさ。今日ピッチで起こったことはキミたちも見ているんだ。そこからは好きなように(新聞を)売ることは出来るけど、ピッチで起こったことはとてもハッキリしていた」

「審判委員会の告発?僕の発言を分析して、時間を浪費すればいいよ」

審判委員会は競技委員会に訴える方針

ということで、全てを分析することになる“彼ら”こと審判技術委員会(CTA)は、ピケが言うようにボルバラン主審とビジャヌエバ主審に対する批判発言を分析し、RFEFの競技委員会へと訴えることにしたようです。CTAのサンチェス・アルミニオ会長がLA SEXTAの取材に対し語ったところでは、「弁護士が見て、決断することになるだろうが、(申し立てを)するのが理に適っているだろう。私たちとしては、競技委員会へと書類を送るだろうね」

自らの誤審を批判されることを好まない審判技術委員会が、ピケを競技委員会へと訴えるのはもう確実でしょう。となる時になるのは、競技委員会がどのような裁定を下すかです。セントラルが前回、審判を批判した際(2012年3月のスポルティング対バルサで、「審判にケイタへのペナルティだと言った。彼はそれを覚えていたんだと思う。自分の退場は予め考えられたものだったという印象を持ってる」と発言)は、競技委員会は彼を罰してはいません。

もし競技委員会がピケに制裁を科す場合は、罰金か試合出場停止、その両方が考えられます。が、SPORT紙がCTAに近い筋の見解として説明するには、ジェラール・ピケはスペイン代表にとって重要な選手ゆえ、この件で関係をこじれさせることをRFEFは望んではいないと。なので前回と同様に、そっと棚上げする可能性が高いようです。

テバス会長「審判のレベル向上は必要」

ビジャレアル戦のピケに関しては、ロッカールームへと引き上げる際、正面スタンドの誰かを指差し、何かを言っていた件もあります。各メディアは当初これを、スタジアムがエル・マドリガルからデラ・セラミコに改名されたことで招待されていたLFPハビエル・テバス会長へ向けたものだと報道していたのですが、これを訊かれたテバス会長は事を荒立てることを望まず、「自分に向けられたものだとは思っていない。これは事実だよ。ピケは私がスタジアムに居たことを知らなかったと思う。だから別の人へ向けられたものだろう」と述べています。

さらに会長はさらにピケの審判批判に関しても、「審判界と一緒に熟考しなければね。彼が求めているのはそれだと思う。彼が昨日したことに腹を立てる必要はないんだ。彼は審判がレベルを向上させなければならないといった。私たちは熟考しなければならない」と擁護。審判委員会が競技委員会に訴えようとしている動きに対しては「ひとりの選手が試合終わりにする発言で、そこに侮辱はなかったし、彼が言っているのはレベルの向上が必要だということで、人生ではどんな面でも向上しなければならない」と、気持ち悪いくらいにピケをフォローしています。テバス会長はリーガでもビデオ判定を導入することに賛成派で、「早いほど良い」と早期の実現を目指しているようです。

じゃあジェリはビジャレアルのスタジアムで誰に向かって何を言っていたのかというと、ラジオ局ONDA CEROのホセ・ラモン・デラ・モレナ氏が言うには、それはバルサの「ジョルディ・メストレ副会長」。曰く「ピケは審判委員会が訴えるのはRFEFであり、テバスではないと知っている」ので、LFP会長へあそこで物申すのは理に適わない。なので実はピケに発言を自重するように求めていたメストラ副会長に対し、「見た?そう、あんたあんた」と言っていたとの見解を示しています。

しかしそのモレナ氏の主張に反論するのはMD紙です。それによるとピケがパルコを指差した瞬間にはメストラ副会長はすでに席を離れ、MOVISTAR PLUSの取材を受けていたらしく。さらに同紙によると、ピケメストラに何かを伝える時は通常カタランで話すので、カステジャーノはおかしいようです。よって答えは分からない、模様。正直なところは、それが別に誰宛てであろうとどうでもいいんですが、皆さん熱心に分析しますなぁ。

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