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2012年2月07日

ぷち情報集。

 

バルサ関連ニュースを、幾つかさらっとご紹介。


2月7日のスペインスポーツ紙(特に首都系)はひとつの大きなニュースに揺れています。世界最高峰の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスで3度の優勝を誇る英雄アルベルト・コンタドールがCAS(スポーツ仲裁裁判所)により、2年間の出場停止と2010年のツール優勝を剥奪されたのです。これはドーピング違反が認められたことによる処分。まあ大変な出来事なので、週末まで試合のないマドリーメディアはこちらが本日のメインニュースです。


◇チャビ、OK

一方、翌日にコパの大一番を控えたバルサ系メディアは、それぞれに別の話題をトップニュースとして扱っています。SPORT紙の一面は、「チャビOK」。先週のメスタージャでの"チェ"戦、そして週末のラ・レアル戦を欠場していたチャビ・エルナンデスが、明日のバレンシアとのブエルタでは出場可能だ、という嬉しいニュースです。ファイナル進出の懸かった重要な一戦にチャビがいるのといないのでは、チームやファンの受ける安心感が違うというもの。しかも充電ができたというのであれば、尚更です。

鉄人チャビといえど、三十路を超えて2年も経てば身体は休みをくれ〜!と訴えかけてくる。メッシと同じくほとんど欠場することのない彼が休むのですから、よほど疲労が蓄積していたのでしょう。特に去年からトラブルを抱えていたふくらはぎやアキレス腱をあまりに酷使しないためにも、休養は重要な意味を持ちます。これからの真実の時へと向けて、チャビの存在はきわめて大事です。

一方、バレンシア戦にはあるいは間に合うかも・・・と見られていたセルヒオ・ブスケツですが、クラブ医療部は彼に休養を勧めています。レアル・ソシエダ戦で右ヒザをぱっくりやられてしまい、傷口を15針縫うことになったセルヒオ。さすがに昨日はトレーニングを行うこともできていませんし、この際なのでもう少し治癒するのを待ったほうが好いでしょう。

また、肩(とふくらはぎ)のトラブルのために週末のラ・レアル戦をベンチから見守ったアレクシス・サンチェスは、月曜日のトレーニングを問題なくこなしてまして、ペップがいけると判断をすれば、先発出場も可能な状態だということです。


◇ローレウス最優秀チーム賞

7日のカタランメディアが大きく取り上げているニュース、それはローレウス賞に関するものです。ラグビーのオールブラックス、NBA王者のダラス・マーベリックス、フットボール日本女子代表チームらを退け、FCバルセロナが2011年の最優秀チーム賞を獲得!日本では知名度ほぼ皆無といえるこのローレウス賞ですが、欧米におけるステータスは非常に高い。なにげにとても嬉しいニュースです。

ちなみに年間最優秀男子選手賞にはレオ・メッシがノミネートされていたのですが、テニスの4大大会で3勝をやってのけたノバク・ジョコビッチには及ばず、フットボル選手としての初受賞とはならず・・・・残念。フェデラーの4年連続や去年のナダルなど、この賞はテニス選手がよく受賞。その他ウサイン・ボルトやタイガー・ウッズなど、個人競技の選手に有利なようです。

チーム部門に関しましては、バルサの受賞で文句ないでしょう。チャンピオンズ決勝でのセンセーショナルな勝ち方、ムンディアリートでの圧勝、そしてスーペルコパも合わせると5つのタイトルを獲得。過去にも2006年、2007年、2010年とノミネートを受けながら受賞を逃してきたバルサですので、ついにきたね!といったところです。ちなみに2010年度の最優秀チームは、フットボル・スペイン代表でありました。


◇アントニ・タピエス死去

もうひとつ、カタルーニャの一般紙が大きく取り上げていて、バルサにも関係のあるニュースがあります。20世紀における現代美術の巨匠の一人とされるカタルーニャ人芸術家、アントニ・タピエスがこの世を去ったのです(88歳)。死因は明らかにされていませんが、最近は体調を崩していたとのことです。

ウェブ検索をすれば、それはステキな作品群を見ることが出来るタピエスなのですが、バルセロニスタにとってはやはり、彼はあのクラブ創設100周年記念ポスターの作家としてまず第一に頭に浮かびます。ボキャブラリーに乏しい故にそのカッコ良さはとても表現できませんが、まあとにかくいかした伝説のポスターであります。生前のタピエスが説明していたところによると、このポスター制作はクラブの肝いりだったそうです。曰く、「ジョゼップ・ルイス・ヌニェス元会長に頼まれましてね。世界のアートに詳しい二人の顧問を連れ、私のスタジオを訪れ、是非ともとオファーされたのです。私は注文制作はしないのですが、バルサは例外でした。これは私の個人的なテーマだったのです。ジョアン・ミロが75周年ポスターを手がけたことは知っていましたし、それも私を特別な気持ちにさせたのです」

バルセロナにはタピエス美術館(Fundasio Antoni Tapies)があります。ショップにはポスターやバッグ、お皿、文具、Tシャツなど定番グッズに加えて扇子なんてのも売ってるようなので、機会があれば是非。入館料も大人7ユーロとお手頃です。


◇ケイタの涙

5日に行われたコパアフリカの準々決勝。そのひとつ、ガボン対マリはペナルティキック戦の末、我らがセイドゥ・ケイタのシュートによってマリが準決勝進出を決めています。当然ながら、試合後の会見ではいつものように陽気に勝利を喜ぶケイタが見られるものと思われていました。しかし実際に報道陣の前に姿を現したケイタは、涙に目を濡らしていたのです。嬉し泣きではありません。悲しみの涙です。

実は現在、彼の母国マリでは武力衝突が起こっています。トゥアレグ族の反政府勢力とマリ軍の戦闘があり、多くの死傷者が出ているのです。ケイタは言いました。「僕たちの国は普通ではない状態になっているんや。そういう状況に、僕たちは慣れていない。僕が願うのはただ平和であることや。僕たちはみんなマリ人。お互いに殺しあうのは普通やないよ。この状況を終わらせるため、大統領には全力を尽くしてほしい。僕たちは勝ち抜けたことには喜んでいるけど、同時にとても悲しんでいるんや。今夜は喜ぶべきだけれど、そうはならない。僕は悲しいよ」


◇プジョルも感激(観劇)

トレーニングがお休みだった日曜、我らがカピタンプジョルが観劇に出かけました。プジーが今回楽しんだのは、最近バルセロナで上演され人気だというミュージカル、"ロス・ミセラブレス(レ・ミゼラブル)"。上演終了後にはプジーは役者さんたちとステージ上にて記念撮影してまして、劇の公式サイトにその写真が紹介されています(→こちら)。あのプジョルも楽しんだナンバー1ショーは3月18日まで!お見逃しなく!といったところ。