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2016年7月15日

ディニャ「自分はバルサスタイルの選手」

前進する上でバルセロナは完璧な場所だと仏人ラテラル。

2016年7月14日(木)、FCバルセロナの2016/17シーズン第3番目の新加入選手であるルーカス・ディニャの入団プレゼンテーションが執り行われました。獲得の公式発表があったその翌日の実施ですから、なかなかにスピーディ。急ぎで鼻の手術をしたとやらでマスクマンとなってバルセロナに降り立ち、クレを驚かせたフランス人ラテラルが入団会見で強調したのは、自分ののプレースタイルがバルサ向き選手であるとの分析でした。

クラブの信頼に全力で応えたい

バルセロナ市内の病院やシウター・エスポルティーバでのメディカルチェック、カンプノウでの契約書へのサイン儀式とフォトセッション、ユニフォーム姿に着替えてのファン向け挨拶といった新加入選手としての恒例行事を次々にこなしていったルーカス・ディニャが、アルベルト・ソレール(プロスポーツ部門責任者)、ジョルディ・メストラ(スポーツ部門の副会長)、ロベルト・フェルナンデス(スポーツディレクター)に伴われてスタジアム内にある記者会見室 Ricard Maxnechs へと現れたのは、午後1時前のことでした。

クラブの首脳陣たちから歓迎の言葉を受けたフランス人ラテラルはまず、冒頭の挨拶で次のように述べています。「この場にいれることを誇りに思います。バルサは世界最高のクラブ。これから大きな冒険が始まりますし、クラブからの信頼に僕は全力で応えなければなりませんウンティティとは何年も前からの顔見知りですが、チームに溶け込むために、カステジャーノを早く習得していきたいです」

ちなみに彼の名前 Lucas Digne ですが、バルサTVは「ルーカス・ディニャ」と発音。カタランの人たちはこれをどう読むのだろうと気になっていましたが、ようやく判明してすっきりです。響きも気に入りましたので、当サイトではこれから「ディニャ」を使っていきます。

その後の報道陣との一問一答での、フランス代表デフェンサの主なコメントは次のような感じです。

日々ベストを尽くし、向上することを目指す

自分の特徴:「僕は攻撃が大好きですが、現代のラテラルは守備もしなければならないことは分かっています。その点で僕はずいぶんと良くなっています」

目指すもの:「僕はローマとエウロコパで成熟しました。いま求めているのは安定(上手く訳せず... 堅固であること)と大きなプロジェクトで、それを僕に申し出てくれたのがバルサです。僕はまだ若いですし、もっと伸びていきたい。自分の能力を最大限に発揮できるように日々努力し、向上していきたいと思います。前進をしていく上で、バルサは完璧なクラブです」

「先発になるか、控えになるかは監督の決めることです。僕は自分のベストを尽くし、全力でトレーニングをしていきます。プレーをしたいのは全員同じです」

貢献ポイント:「攻撃の際はかなり攻め上がりますし、ボールポゼッションや連係、前線でのボール奪取など、自分はバルサによく合うスタイルの選手です。上手くフィットできると思っています。選手にはそれぞれのスタイルがありますし、持てる資質を発揮することが求められます」

ジョルディ・アルバはオーバーラップや攻撃での貢献などモダンなラテラルですが、しっかり守備もこなしている。そこが重要です。彼の試合はかなりチェックをしてきました。彼は僕が手本とするために継続的に見ている選手の一人です」

バルサのオファー:「エウロコパが始まって数日経った頃、バルサからの関心を知りました。そしてその瞬間から、絶対ここへ来るんだと決めていました。全力でトレーニングに臨み、監督に求められる時には準備OKとなっていると示していきたいです」

ジェレミーマティエウ)とは、バルサからの関心がまだハッキリとしない時に話をしました。代表合宿中はサムエルウンティティ)のバルサ入りのウワサが出ていましたから、彼と話していました。その後クラブの人から電話があり、そのうちの一人がロベルト(フェルナンデス)です」

背番号:「僕にとっては何番を着けるのかは重要ではありません。僕が望んでいたのは、ただこのシャツを着ることでした。相手いる番号を見て、それから決めます」

ということでルーカス・ディニャのバルサ選手として最初の記者会見ですが、この言葉から伝わってくるのは、彼がとても真面目そうな人であることです。毎日のトレーニングで全力を出すと何度も言っていますし、手本だと素直に認めるジョルディ・アルバを見て、いずれはレギュラーを奪い取るくらいの選手となればこの獲得も成功です。控え選手はラ・マシアから出てほしいとの希望はありますが、現状いないのなら仕方ない。つぶらな瞳の仏製ラテラルがカンプノウのアイドルとなりますよう!ガンバ!

 

「カンテラに人材がいないので」

トップ昇格できる選手がいれば、戦略は変わっていたとディレクター。

7月14日(木)に行われましたルーカス・ディニャの入団プレゼンテーションにおきまして、選手とともに会見に臨みましたロベルト・フェルナンデス(スポーツディレクター)には補強全般に関する質問がなされました。そこで第4のデランテロは獲得するのか、右ラテラルはどうなのか、フランスリーグから選手を獲った理由は、など興味深い質問が幾つも繰り出されたのですが、特に興味を引かれたのはトップチームに選手を供給すべきバルサBはどうなっているのか、との問い。数年前に比べラ・マシアの影が薄くなっている件は、バルセロニスタとして気になるところです。

良い選手はいるが、トップチーム水準には達していない

チームの大黒柱となるレオ・メッシイニエスタといったスーパークラスの選手がそう易々と輩出されないのは分かります。バルサは常勝を求められるチームですから、ルイス・スアレスダニ・アルベスといったクラブ史に名を刻む助っ人を外部から雇うのも十分に分かる。というかクレもそれを求めています。しかし出来ればそういったスタメン級の選手を補う中クラスの選手たちは、カンテラから育ててほしい。それがバルサのアイデンティティだと信じているからです。

ルーカス・ディニャの入団プレゼンテーションの終盤、ロベルト・フェルナンデスに対し、カンテラはどうなっているのかとの質問がありました。セクレタリオ・テクニコの回答はこういうものでした。

「私はバルサのカンテラのことはよく知っている。彼らの試合は数多く見ているからね。しかし不運なことに、私たち(のカンテラ)にはレベルに達した選手たちがいない。良い選手はいるけれど、トップチームに加えられるような実力の選手はいないんだ。近年のバルサは世界的レベルとなった選手たちをトップに送り込んでいたけれど、今はいない。クラブにいる選手を分析した結果、私たちは別の選択肢(獲得)を選ばざるを得ないと判断した。もしこれから2年以内にトップチームにいける選手がいると考えたなら、異なる戦略を採っていたことだろう

FIFA制裁の影響、常勝チームとする義務

寂しいものです。続いてプロスポーツ部門のディレクターであるアルベルト・ソレールは、外的要因もフットボル・バッセにダメージを与えたとの見解を示しました。「FIFAによる制裁が、トップチームだけでなく下部カテゴリにも影響を及ぼしている。プレベンジャミンBは1月まで、大会に出ることもできなかった。そういったことが連鎖し、バルサBまで影響を与えているのが実情だ。私たちはフィリアルがいるべきセグンダAへと昇格させるために、選手を補強した。セグンダAに1チーム、セグンダBに1チーム、テルセラに1チームあることが、ホップステップジャンプするうえで最適だろう」

そしてスポーツ部門担当副会長ジョルディ・メストラは、現実的な観点でこう言っています。「私たちはフットボルバッセに対するクラブのプロジェクトに誇りを持っている。私はラ・マシアもコーチ陣も選手たちもよく知っているし、彼らは賞賛に値する仕事をしているよ。幾つかの要因によってトップチームに選手は上がっていないけれど、それは私たちが下部組織に気を配らず、投資もしていないということではないんだ。クラブとしての私たちの義務は、トップチームをカンペオンにすることにある。私を含めた多くの人々が好むモデルは、アスレティック・クラブのような、全員がカサ出身のチームだろう。出来ることなら、バルサもそうあってほしい。私たちには唯一無二のジェネレーションがあったけれど、いつもそういうわけにはいかないんだ。もし(タイトルという)結果を望まないのであれば、(オール自家製チームを)引き受けるよ」

バルサBは我慢の時

Bチームの選手構成は、セグンダB降格と憎きFIFA制裁によって大きく変わりました。2016年の冬にバルサはポル・カルベ、ダビド・バブンスキ、フランク・バニャック、ファブリセ・オンドア、アイトール・カンタラピエドラら下部から育ってきた若手との契約を次々解除し(グリマルドも移籍)、テルセラへの降格を避けるための即戦力選手たちを獲得。フベニールAからの昇格組ホセ・アウレリオ・スアレス(20)、セルジ・パレンシア(20)、ロドリゴ・タリン(20)、アドリア・ビラノバ(19)、チャビ・キンティージャ(19)、フェラン・サルサネダス(19)、ビルフリド・カプトゥム(20)、カルラス・アレニャ(18)、パク(19)、アレックス・カルボネイ(18)、ラファ・ムヒカ(17)ら11人はいずれもまだ成長途中、他の15人は他クラブからの加入組ですから(ウィキペディア調べ)、トップチームへ人材を送り込めと言う方が酷でしょう。。

どんなものにもサイクルがありますから、この数年はタイミング的に外部に頼る時だと割り切り、またいつかラ・マシア黄金時代の訪れるのをじっと待つしかなさそうです。バルトメウ時代が終わり、例えばチャビ監督就任なんてことが起こる時には、ひょっとすると光り輝くジェネレーションが育っているかもしれない...。怪我人発生によって緊急起用した若者が、プジョルのようにチームの主力になることだってありましょう。前述した子たちが、今夏補強した選手たちと同じ22歳になるまでには、あと2-3年あります。資質ある若者が育ち、トップチームにちょうど空きがある、その巡り合わせも重要です。

ウンティティディニャって誰?と思ったクレ諸氏も、セビージャのモンチさんはいつも無名の良い選手を見つけてきてすごいな、と思ったりもしたことがあるでしょう。今、バルサはそのチャンスです^^ そう考えればちょっと楽しい。プレゼンテーションにファンがたくさん来なくてもいいじゃないか。カンプノウのスタンドが名前を大合唱する選手になってくれ、フランス仕込みのデフェンサたちよ!ALLEZ!