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2016年9月23日

メッシの怪我を巡り、ひと騒動

最終的にアルゼンチンはレオを招集しないと発表。

フットボル界を代表するリオネル・メッシが負傷し、戦列を離れる。ほんの些細な行為ですらニュースとなって世界中に配信されるスーパースターですから、怪我なんて重大事がそっと受け流されるはずはありません。特に怪我の影響を受ける方面にとってはそれは一大事となり、不満の矛先は怪我を生じさせたチームへと向かう。一人の選手がクラブチームと代表チームの両方に所属している以上、この手の騒動はなくなることはないでしょう。今回はアルゼンチン代表監督エドガルド・バウサがバルサに対し、「彼らはメッシをケアしていない」と批判。つい9月には痛みのある彼を招集して使ったくせに、と反論したくもなります。がしかし...

きっちり治すことが必要

レオ・メッシは水曜日のアトレティコ・マドリー戦の後半に右太ももの内転筋を痛め、59分にアルダ・トゥランと交代でベンチへと退きました。クラブ医療部の発表によれば、回復に要するであろう期間は3週間。今週末、来週とバルサでの試合を3つ欠場し、FIFAウィーク明けの10月中頃の復帰を目指していきます。10月19日に控えるマンチェスター・シティ戦に良い状態で臨むことが、当面の目標となりましょう。15日のデポル戦でテスト走行できればばっちりです。

メッシの怪我といえば、8月末のアスレティック戦でも左ももの内転筋に痛みが生じていました。そして今回傷めたのはもう片方の右ももの内転筋。どこかを傷めると、その箇所を庇って別の部位が痛くなる経験は多くの人にあると思いますが、メッシの場合も左の内転筋を庇おうとして右脚に負荷がかかり、今回の怪我につながったと22日のSPORTやMDのウェブは記しています。圧巻のプレーを見せたセルティック戦やレガネス戦も、万全の状態ではなかったようなのです。

いずれにせよ求められるのは、二度あることは三度あるとならないように内転筋をしっかりと治癒させることです。そのための治療プランは、SPORTによると最初の1週間は安静にし、次の10日間で理学療法を受けていくというもの。10月始めにある代表戦でプレーするなんてのは、当然避けなければならず、MDもSPORTもメッシはアルゼンチンへ行かずに治療に専念するだろうとの見解で一致しています。

バウサ代表監督のバルサ批判...

それによって影響を受けるのはムンディアル南米予選(対ペルー、パラグアイ)をエース抜きで戦わねばならないアルゼンチンです。同国の代表監督エドガルド・バウサはこのレオの怪我を受け、ラジオ・ナシオナルに対して「私たちは怪我の度合いを具体的に知らない。バルセロナの公式報告書は届いているけれど、彼の状態を見るためにリオネルと話をしていくつもりだ。バルセロナと代表チームの医療部同士も連絡を取り合っていく」とコメント。FOXスポーツにおいては、「バルセロナ医療部の報告書は信じていない。彼らは情報を隠している」とも言ったようです。

さらにバウサは「私とすれば、問題を抱えていたメッシをバルセロナが全ての試合でプレーさせたことに驚きだ。バルセロナは私たちに彼を気遣うようにとのメッセージを送ってくるが、彼らこそメッシを大事にしていないメッシは常にプレーを望み、休みたがらないが、怪我を回避するためにドクターや監督がいる」とバルサを非難。「メッシが怪我をした理由については、アルゼンチンよりバルセロナの方がよく知っているんだ。私たちは誰もがメッシを大事にしたいと思っている。彼が早く回復し、復帰することを期待してるよ。ブラジル戦では彼を起用できれば好いね」と述べています。

...そして釈明

しかし一夜明け、エドガルド・バウサ代表監督はSPORT紙の取材に応対。前日の発言は不適切な部分もあったけれどもメディアに誇張されているとの説明をしました。「私がFCバルセロナと争いたいわけではないことをハッキリさせておきたいんだ。全くの逆だよ。私たちが望むのは、選手のために働いていくことだ。報道された私の発言には、全員がメッシをケアする責任を持つとの内容が反映されていない」

「(フル出場した)ウルグアイ戦の後、バルセロナから私にベネズエラ戦ではメッシを解放し、恥骨の痛みを治すために出来るだけ早く彼をクラブに戻してほしいとの要求があった。私たちはメッシと彼のクラブのためにはそれが一番であると理解し、承諾したんだ。しかしリオネルが2週間で5試合に出場したことは知らないとは言えない。私たちは彼のクラブに対し、選手とよく考え、彼をケアするようにも求めていた。彼のプレーを皆が享受できるようにね。彼の怪我は私たちにとっての損害だよ」

バウサさんはまた、バルサにおけるメッシの重要性は理解しつつも今回の負傷は残念だと繰り返します。「私はメッシとあまり面識はないけれど、彼がクラブや代表で常にプレーすることを望むことは知っている。だから私たちといる時は、監督やドクターが責任を引き受け、毎回プレーすることを思い止まらせるべきなんだ。そうでないと怪我のリスクが出てくるからね。私たちがバルセロナのプランに口を挟むことはできないし、それを望んでもいない。私たちは選手を戦力に数える必要性を理解している。それで私は、バルセロナでも代表でも彼を楽しめるように彼を守るべきだと言ったんだ」

ごもっともでございます。人々が一番食いつくところだけを抜き出してメディアは報道しますから、その部分だけを見て判断するのは危険なことです。

「もっと強くなって戻るために、立ち止まることが必要」

バウサ代表監督がバルサに不快感を表した当初は、メッシをアルゼンチンまで呼び、直接会って話をする考えだったようです。しかしながらAFAはその後、10月の南米予選ではバルサの10番を招集しないことを決定。「メッシは怪我のためにペルー戦、パラグアイ戦には出場しないエドガルド・バウサ監督とアルゼンチン代表医療チームはバルセロナのアトレティコ戦で筋肉を傷めたリオネル・メッシを招集しないことを決定した」と公式発表しました。

いつもは“選手の次の試合への出場は、怪我の経過次第”と曖昧な発表をするバルセロナの医療部が、今回はやけにハッキリと「全治3週間」と言った背景には、代表戦があっただろうと考えられます。AFAも最初はそれに苛立ったようですが、最終的にはバルサの報告書を尊重してくれた。フェイスブックでの「もっと強くなって戻るためには、数日間立ち止まらなければならない」とのメッシ自身のメッセージも、招集問題が解決される上で役立ったかもしれません。

ということで、ちょっとしたすったもんだを経てメッシは3週間の回復期間を手にしたわけですから、これを十分活用し、きっちりと疲れた筋肉を元気にしてほしいです。そしてチームメイトたちは彼が安心して治療に専念できるよう、大エース不在であっても結果を出していくことが求められます。昨季のレオ離脱期間はネイマールが逃げ隠れすることなく任務を果たしましたし、今年も同じように第2エースとして大暴れしてくださいませ。偽エストレーモの出来るインテリオールたち(デニスラフィーニャアルダは左が良さそう...)もアピールチャンスです。