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2016年12月05日

イニエスタが道を示す...

クラシコで示されたドンの影響力。

1-1に終わった今回のカンプノウクラシコは、期待されていた形とは少々異なりましたが、アンドレス・イニエスタの格の違いが再確認された試合でした。ルイス・スアレスの先制ヘッドが決まったその6分後(59分)、カンプノウの大歓声を受けながらイバン・ラキティッチと交代でピッチに登場するや、彼がもたらすコントロールとパウサ(間)によってバルサのフットボルは劇的改善。イニエスタが適切な瞬間に適切なパスを出す、あるいはプレーを落ち着かせることでメッシセルヒオらのパフォーマンスが上がり、ひいてはチーム全体の内容が見違えて変わりました。「欠けているコントロールとパウサはイニエスタがもたらす」というチャビの“予言”どおりだったわけです。

復帰できた喜び、勝てなかった悲しみ

マドリー戦前日にクラブ医療部の完治診断を受けていたアンドレス・イニエスタを、メディアは期待を込めて先発で復帰と予想し、多くの賭けサイトもまた、カピタンの先発出場を本命としていたようです。しかしながら激しくハードな展開になるであろうクラシコに、試運転なしの先発起用はリスクが高いのも事実。ルイス・エンリケは前半をアンドレ・ゴメスイバン・ラキティッチで凌ぎ、後半にドンの魔法で試合をコントロールする計画を選択しました。

0-0で再開した後半の早い時間にスアレスの先制点が決まり、その直後にイニエスタを送り込めたのは、ルーチョの目論見どおりだったでしょう。イニエスタ登場後の20分間は、バルサがマドリーをかなり押し込む展開。しかしここで勝負を終わらせられなかったことが響き、最後の数分間はマドリーの反撃に後手に回ると、追加タイムにセルヒオ・ラモスの土壇場同点ゴールを食らう痛恨の結末となりました。

この終わり方に誰よりも心を痛めていたのが、他ならぬドンアンドレスだったと各メディアが伝えています。MDによると、イニエスタは周りの人たちに、今回のカンプノウの拍手喝采が15年のバルサ生活でも屈指の大きさだったと語ったそうです。ウォームアップ中のイニエスタコールに、彼は興奮を覚えていたらしく。アドレナリンをたぎらせてピッチに入り、あの別格のパフォーマンスで観客の期待に応えました。珍しくメッシが仕留め逃したものの、マドリー守備陣の間を鋭く破った80分のドンの縦パスは芸術でした。

バルサは勝利まであと一歩に近付いていた。それだけにラモスにヘッド弾を決められての同点は、カピタン・イニエスタにショックを与えました。地元ファンの大声援を受け、6週間ぶりにプレーを出来た喜びから、最後の最後に同点にされた落胆へ。イニエスタは試合終了後、「多大な努力をしてきた後に、こういう結末を消化するのは難しいね。プレーに復帰できたこととファン(の応援)のおかげで幸せだよ。これからも一緒にいこう!」とツイートメッセージを送っています。

リーガで挽回するカギ

今回のマドリー戦でよく分かったのは、アンドレス・イニエスタがいるといないでは、バルセロナのフットボルがまるで違うことです。ドンが左インテリオールに入ると、前のネイマールも、後ろのジョルディ・アルバも、右の方にいるレオ・メッシセルヒオ・ブスケツも、皆持ち味を発揮できるようになる。特にメッシ、ブスケツと中盤で作る三角形は、チームがバルサらしさを取り戻す上できわめて重要でした。

それを受けて、これからどうしていくか。SPORT紙は、ルイス・エンリケはこれからイニエスタの才能を最大限活用していくだろうと予想しています。

これまでバルサ監督は三十路のセントロカンピスタに無理をさせず、ここぞという時のために出場時間を調整していましたが(フル出場は2試合)、チャンピオンズが小休止に入る2月までは、もう取りこぼしの余地の無いリーガを中心にイニエスタを起用していくとか。ここまで彼のリーガでの出場時間は269分で、アルカセル267分とほぼ同じらしく。バレンシア戦でアンドレスが負傷してからのリーガ5試合では2勝3分と、彼の不在がリーガの不安定さにつながっているとデータは示しています。メッシ依存やらイニエスタ依存やら。

イニエスタが戻ることで、バルサはらしさを取り戻すでしょう。しかし、同時に解決しなければならないのは、彼がいないバルセロナはトリデンテ頼みの中盤省略フットボル、もしくはメッシにお任せフットボルになってしまう問題です。

イニエスタのような不世出のクラックの代役を育てるのは一朝一夕でいきませんが、だからこそデニス・スアレスなりアンドレ・ゴメスを育てていかなければならない。バルサはやはり効果的なポゼッションあってこそだと、このクラシコで示されたと思います。デコチャビからイニエスタが多くを学んだように、特にデニスくんにはパウサとコントロールの効くインテリオールになってほしい。数年計画なので、現実的には、今季はドンに希望を担ってもらうしかなさそうですが。。

 

アルダは何かをやらかした?

ある日を境に、出場時間が大きく減少しているトルコ人。

先週土曜日のエル・クラシコにおいて、悪い意味で目立ってしまったのがアルダ・トゥランでした。バルサが1-0でリードしていた78分にアンドレ・ゴメスと交代でピッチに入ったトルコ人セントロカンピスタは、そろそろ追加タイムに入ろうかという89分、コーナーキックのこぼれ球を受けたマルセロをライン際まで追跡。残念だったのは、逃げてゴールに背を向けるマルセロを倒してしまったことで、この不用意なファールが無ければおそらくは続くセルヒオ・ラモスの同点ヘッドも生まれなかったであろうことから、本人もかなり凹んでいるでしょう。アルダは12分間のプレーで3つファールを犯しています。

パーティ翌日、バレンシア遠征から外れる

そのアルダ・トゥランに関して、5日付のSPORT紙がある記事を掲載しています。それはバルサの7番の出場機会が、ある日を境にして急減しているというものです。

同紙が指摘するアルダの分水嶺は、10月20日、La Antigua Fabrica Damm で行われた式典にてルイス・スアレスへと2015/16シーズンのボタデオロのトロフィーが授与され、チームによる祝福パーティが行われた夜でした。このパーティにはコーチ陣を含む、チームのほぼ全員が参加をしていました。

そして翌21日の夕方17時からバレンシア戦へと向けたトレーニングがあり、その後に発表されたルイス・エンリケの招集リストに、アルダ・トゥランラフィーニャの名前が無かった。その理由をクラブはそれぞれ左ヒジの打撲(アルダ)、右肋骨の打撲(ラファ)と発表しており、なんとなく違和感を覚えたのを覚えています。

「度を越した」

SPORTのデータによると、バレンシア戦までのアルダは13試合のうちの11に出場し、プレー分数も65%に至っていたそうです。得点も5つ。それが以後は9試合のうち出場は5試合に、分数の割合は29%へと減少し、ゴールもなくなっています。足首を傷めたり、風邪を引いたりで試合を休んでもいるのですが、それまではコンディション不良の欠場も無かったですから、“ひょっとしてパーティでなにかあった?”とメディアが憶測を巡らせるのも解る変わり様です。

で、ここからは真偽不明の憶測話になります。SPORTが“パーティでの出来事を知るクラブ責任者”のものとして記しているのが、「トゥランは度を越した」というコメント。バレンシア遠征から外れたのは左ヒジの打撲のせいというのは真実を覆い隠すためのウソで、実はヒエラルキーを落とすような何かアカンことをやらかした説です。クラシコで招集もされなかったラフィーニャはどうなのよ?と思わなくもない説ですが、こういう話が出てくるのがバルサ周辺らしいというか。もし事実なら、リークをルイス・エンリケは激怒しそうですが、単にインテリオールとしてはゴメスの優先度が上だけのことですかね。調子が落ちると、悪い話も出てくる例ではあります。