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2017年1月19日

ルイス・エンリケ「アノエタでの勝利に近付いている」

ラ・レアルのプレッシングを乗り越え、重要な勝ちがほしいと監督。

国王杯1/8でアスレティック・クルブに逆転勝利を収めたFCバルセロナが、1/4ファイナルで挑むのは過去8度の訪問で勝利がない苦手中の苦手スタジアム(3分5敗)、アノエタの攻略です。バルサが美食の都サン・セバスチャンで最後に勝ったのはフラン・ライカー時代の2006/07シーズンに遡り、以後はペップチームでも白星なし。今季はクラシコ前のリーガ第13節にアノエタを訪れたバルサでしたが、内容ではラ・レアルに完敗し、1-1で引き分けられたことが幸運(エウセビオチームにとっては不公平)でした。このネガティブな流れを打ち破ることで、バルサのコパ準決勝への道は明るくなる。難しいとは思いますが、価値ある白星を期待したいです。

凍てつくアノエタを克服せよ

バルセロナよりも一足早くベルナベウで行われたコパ1/4の第一戦で、レアル・マドリーがセルタに1-2で敗れた(公式戦連敗)ことを受け、19日のMD紙はその表紙に「零下のマドリー」と見出しを付けました。なんでも現在、欧州全土を北極圏からの大寒波が覆っているらしく、イベリア半島も凍り付いているのだとか。幸い、最強寒波はすでに去ったそうですが、港町サン・セバスチャンの海近くに建つアノエタが寒くないわけはないでしょう。

同地の21時の予想気温は0〜1℃となっています。しかし名物?の風によって体感温度はもっと低いはず。もうひとつの特徴である雨の確率は低いようですが、試合が進むにつれて気温は下がっていきます。一般紙LA VANGUARDIAには、「グラウンドの一部は凍る危険性がある」との気象学者さんのコメントが紹介されています。

ルーチョチームはそんな寒さへの対策をしつつ、エウセビオ・サクリスタンが作り上げているラ・レアルのパスフットボルに打ち勝たなければなりません。11月末のアノエタ訪問では、バスクチームがお株を奪うポゼッションとプレッシング、パス展開によってカタランチームを圧倒。年明けの一時落ち込みを脱した感のあるルーチョチームが、2ヵ月後の同じ舞台でどう彼らに対抗していくのかは楽しみです。

国王杯は2試合の結果で勝敗を競いますし、バルサがアノエタを苦手とする以上にラ・レアルがカンプノウで負けている(18連敗だそうで)ことから、勝負としてはアウェーゴールを持ち帰られれば御の字といえます。しかし今回の対戦を“呪い”を打ち破る良い機会とし、白星を得ることは、準決勝進出に近付くだけでなく来季以降のリーガへの役にも立つでしょう。連敗したマドリーへの対比にもなりますし、勝つことで得られるものは大きいです。

前回と全く逆の展開を望む

鬼門といわれるアノエタ遠征を前にした記者会見でルイス・エンリケは、バルサB監督の後輩エウセビオ率いるレアル・ソシエダを称えつつ、今度こそ違った結果が待っていることへの期待を込めて、次のように語っています。

今回の試合は、前回とは全く異なったものになってほしい。前回のエンパテはラ・レアルにとって不公平なもので、彼らが勝利に相応しかったからね。彼らの激しく組織立ったプレッシングを乗り越え、私たちが相手に危険な状況を作り出せることを期待しているよ。これは私たちにとって魅力的な挑戦だ。結果は良くないけれど、アノエタの芝生の状態はいつも完璧なんだ。ラ・レアルは暴力的ではなく、良いフットボルをしようと試みているチームだ」

私たちの試合への準備方法は何も変わらない。全てのトーナメント戦と同じように、第二戦があることとは関係なく、勝つために準備しているよ。相手チームが前回のリーガ対戦では特に私たちを上回っていたのは確かだ。しかし彼らのハイプレッシングを克服することを目指していく。ラ・レアルはショートパスもロングパスも上手く、どちらのスタイルも使うように上手く組み立てられている。ボールを失うとブロックとして非常に良いプレッシャーを行っているし、トランジションも良い。つまり、エウセビオはすばらしい仕事をしてるよ」

フエラでの第一戦に勝つことは大きな一撃とはなるけれど、決定的とは言えない。ただ、重要なのは確かだね。私たちはラ・レアル戦の難しさを知っているし、アノエタで勝つのは簡単ではない。スタジアムやライバルの点から、かなり競った勝負となるだろう」

そしてルーチョは、野球で言うところの“3打席凡退だったので、そろそろヒットが出る”理論でしょう、「私はサン・セバスチャンであらゆることを経験してきたけれど、私の友人が言うように、私たちは毎日サン・セバスチャンで勝つ日へと近付いているさ」と“予言”をしています。

監督はまた、週末のラス・パルマス戦で良いパフォーマンスをしたアレイシ・ビダルを招集外にした理由について説明。「私が呼べるのは18人だけで、誰かが外れなければならない。前の試合後に言った彼への意見(称賛)は今も同じだよ。けれども監督の仕事は決断をすることだからね」とのことです。

「橋へは私一人で行くだろう」

このラ・レアル戦の前日会見では、先日出版された仏FRANCE FOOTBALL誌に掲載された、イバン・ラキティッチの言葉へのルイス・エンリケの反応も注目されました。

バロンデオロを主催するフットボル雑誌のインタビューでラキティッチは、監督について「彼は僕のことをすごく助けてくれたよ。彼がすぐに信頼してくれたことで、僕は落ち着いて仕事に臨むことができたんだ。それに僕の獲得をクラブに求めたのはミスターだったしね、もし監督のために橋から身を投げなければならないのなら、僕は迷うことなくそうするだろう。一つの視線、一つの微笑で彼は物事を上手くやるために必要な自信を伝えてくれる」と、気持ち悪いくらいの感謝を込めてコメント。これだけ出場時間を減らされてそう言えるなんて!とクレは感心しました。

しかし、インタビューをしてすぐに紙面に出来る新聞とは異なり、雑誌は出版されるまで時間がかかります。そもそもこの発言はいつのものだったのか、と疑問を抱いたSPORTやMDが調べたところ、取材があったのはラキティッチがまだ先発起用されていた10月末だったそうで。イバンは11月末のアノエタとそれに続くクラシコあたりから出番が減少しており、今はもうルーチョのために橋から飛び降りないだろう、と各メディアは述べています。

そのラキティッチについて、昨日のルイス・エンリケはまずこう語りました。「イバン・ラキティッチはチームとクラブにとって重要な選手だったし、これからも重要だ。ピッチ内外での彼の振舞いは模範的で、10点満点。フットボルと関係のないテーマ、彼の契約更新については私から話すことは何もないさ。私が欲するのは選手たちが全員、私が彼らに与える出場時間を競うための準備を整えていることだ。それが多くとも、少なくともね」

そしてさらにインタビューについて訊ねられると、ジョークを交えて次のように返答。文字だけでは伝わりにくいですが、冗談ですよ分かる口調で語り、記者たちもそこそこウケているのがポイントでしょうか。「そのインタビューはだいぶ前の事だと思う。今は彼に訊ねない方が好いよ。おそらく今は、私ひとりで橋へと行くことになるだろうからね。文脈からフレーズを引き抜かない方が良いんだ」

ちなみにMD紙によりますと、ルーチョラキティッチの関係に問題はなく、二人はクリスマス休暇前に現状について話し合い、ミスターからは信頼の言葉が伝えられたそうです。そして先週バルトメウ会長から、クラブもキミに絶大な信頼を寄せているので契約を更新したいと語られたイバンは、自分もバルサで続けていきたいと答えたらしく。ファンが安心するニュースが、早く届くことに期待です。

あれだけ安定感ある黒子プレーでチームを支えたラキティッチが先発から外される理由は、普通に考えると春以降を見越した時間配分で、彼に休養を与えるとともに、アンドレ・ゴメスの適応を促すためのものなのですが、残念なことに外野では雑音を生じさせてもいます。ラキティッチの自信が変に傷つくことなく、テクニコに上手くフォローされていると良いんですけれど。