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2017年3月30日

ピケの語る事実がマドリーを不快にする

ベルナベウの貴賓席から物事を操っているとセントラル。

珍しいことではないですが、ジェラール・ピケの発言がマドリー方面を刺激しています。発言の舞台となったのは、フランス対スペインが終了した後のStade de Franceのミックスゾーン。幾つかのテーマを語る中でジェリはサンティアゴ・ベルナベウの貴賓席に関して「メッシネイマールに罪を着せた人がいるところを見るのは好きじゃない」「国を動かしている名士たちを見るのは好きじゃない」と誰もが知っていながら敢えて口にしたなかったことに言及し、それに対してマドリー方面のお偉いさんたちが立腹している模様です。バルサのカルドネル副会長はこれに「ピケは事実を言っている」と擁護しています。

マドリーの価値観は好きじゃない

フランスとの親善試合を終え、帰路につくスペイン代表選手たち。MD紙によりますと(こちら)、この日のスペイン連盟の広報責任者は選手たちに発言させるつもりはなかったようで、ラ・ロハの選手たちは皆、帰り支度を調えると足早にミックスゾーンを通過していったそうです。

しかし広報担当にとって痛恨?だったのは、最も見張っておくべき、愛すべきジェラール・ピケへのマークを怠ったことでした。ジェリは一人で通路に現れると、報道陣に向かって一直線。最初の質問、ビデオ判定でフランスとスペイン双方の得点に影響したことに関する回答が「すべては僕らが白いシャツを着ていたことに要約されるね(笑顔)」ですから、もう何か言う気満々でしょう。

これで毎回気の利いたコメントを発してくれるジェリが今日もノッていると記者さんたちも気付く。打てば響く彼にスイッチが入ったのは、SPORT紙に掲載されたラウールの言葉(ないとは言えないと、バルサで働く可能性を否定せず)に関する考えを求めたことだったようです。それに彼は「ラウールのマドリディスモに疑問はないけど、僕なら絶対にマドリーで働かないだろう」「マドリーの価値観は好きじゃない」「選手たちのことはすごく評価するけど、クラブレベルは別の話」と断言。話題はベルナベウの貴賓席(パルコ)へと推移していきました。

マルタ・シルバに言及

政府関係のお偉いさんたちが足を運ぶことも珍しくはないサンティアゴ・ベルナベウの貴賓席について、ジェラール・ピケは次のように述べています。

「ベルナベウのパルコにメッシネイマールに罪を着せようとした人物がいるところを見るのは好きじゃないよ」「マドリーのパルコに国を動かしている名士たちがいるのを見るのは好きじゃない」「マドリーで僕が好きじゃないのはパルコだよ。彼らはあそこで糸を引き、メッシネイマールに罪を着せた。クリスティアノに対しては何もせずにね」「レアル・マドリーの貴賓席で事が動いていることはみんなが知ってる。いつもそうだった」

ピケが「メッシネイマールに罪を着せた人物」というのは、もはやベルナベウの貴賓席にいることを隠そうともしない、第一次フロレンティノ・ペレス理事会の幹部にして国家弁護支局の元ボス、マルタ・シルバ氏です。彼女は検察が脱税に直接責任がないとするレオを強引に告訴するように息のかかった判事に命じ、ネイマールもしつこく追った人物。今は国家弁護士を退職していますが、その後同様の脱税容疑(しかも巨額)のかかったクリスティアノ・ロナウドにはいまだ出廷の動きもないのは、ベルナベウのパルコから陰で操っているからというセントラルの見解です。

マルタ・シルバを示唆する発言に報道陣はざわめき、他にベルナベウで見たくない人物はいますか?と訊ねたそうなのですが、それにピケが「僕はモウリーニョのように出欠を取らない」と返したところは機転あり。それでも食い下がられると「キミたちはどれだけマドリーの話が好きなの」と答えることで振り切ったようです。

他にもピケは、審判批判に関して「審判が僕に便宜を図ったことってある?彼らのレベル向上が必要だって言うのは悪いことじゃない。僕にレベルを上げろと言っても、誰も罰せられない」ともっともなことを言い、「キミたちは僕にレモンターダの議論をするけど、判定で言うなら、去年のマドリーがオフサイドの得点でチャンピオンズを獲った時は何も言わなかったよね?」とお返し。マイク前でもクラックであることをこれでもかと示しました。

白い人々を刺激

これらの発言に対し、マドリー方面では怒っている人々もいるみたいですが、内容が事実なんですから反論しようにも無理があるでしょう。おまけにマドリー系がちがちのAS紙編集長アルフレド・レラニョさんまでもが、当時まだ国家弁護士局長だったマルタ・シルバ氏がクリスティアノ・ロナウドのサインをもらうためにベルナベウのロッカールームを訪れている(2016年4月12日のウォルフスブルグ戦)とラジオ局SERの番組内でぶっちゃけトーク。メッシネイマールに容赦ない対応をしていた時期に、CR7さんに子供へのプレゼント用サインボールを求めていたわけですから、個人的嗜好が国家権力の行使に影響したと想像するのが自然でしょう。

一部ではマドリーがピケに対して法的手段に出ることを検討していると伝えていますが、マルタ・シルバ氏とマドリーの関係が事実である以上、表立って訴えることは難しいでしょう。よってなにか行動に出るとすれば、陰湿な報復方法(得意の黒、もとい“白い手”)じゃないしょうかね。邪推ですが。

ちなみに、、現在 国家弁護士局のボスを務めているエドムンド・バル氏がカタルーニャラジオ内でピケに反論しているのですが、曰く「ピケは間違っているが、彼は故意に嘘をついているわけではない。彼が見ているのは偶然の一致だ。マルタ・シルバは招かれたからパルコへ行っただけ」とのこと。クリスティアノ・ロナウドの件については裁判所の調査状況を自分たちは知ることがないし、「おそらく調査は進んでいるところだろう」と語っています。公平に扱われるのなら良いんですけど。

 

誰がメッシ処分を促したのか

南米フットボル連盟の審判委員長が動いたらしく。

先週木曜日(23日)のアルゼンチン対チリで線審を侮辱したとしてFIFAから4試合の公式戦出場を禁じられたリオネル・メッシが、バルセロナへと戻ってきました。クラックを乗せた飛行機がプラット空港へと到着したのは夜の10時頃。彼の乗るタクシーの前には大勢の報道陣が待ち受けましたが、理不尽な処分を受けた直後だけにその表情は硬く、言葉なくタクシーへと乗り込むと空港を後にしています。レオがこのような仕打ちを受けるのはあまりに悲しい。罰せられるべきは対戦相手にラフなプレーをする選手たちの方でしょうに。

ビデオを送付し、報告書に追記するよう指示

自分の言葉は第1副審に向けられたものでは決してなく、空に向かっていったものだった」。まだ処分内容が明らかになる前にアルゼンチンフットボル連盟(AFA)がFIFAという権力団体に送った文書の中で、メッシはそう弁明をしているそうです。彼の不満が線審へと向けられたのか、空気へ向けられたのかはとりあえずさておき、間違いないのは審判団が提出した試合の報告書にはその出来事が全く記されていなかったこと。では何故我らの大エースがこのような罰を受けることになったのか、その流れについてアルゼンチン Olé 紙が報じていますのでちょっと見てみましょう。

今回の処分の特徴は、審判の報告書ではなく、どこかから調査をするように求められたFIFAの規律委員会が映像を分析し、それを元に内容(4試合の出場停止+罰金)が決められた点にあります。では誰がメッシの行為に問題があったとFIFAに訴えたのか。Olé紙によるとそれは南米フットボル連盟審判委員会のブラジル人会長 ウイルソン・セネメ氏だそうです。

繰り返しになりますが、アルゼンチン対チリを担当したブラジル人審判団は、試合後に書いた報告書でレオ・メッシの侮辱発言について一切言及していません。さらにラッリオンダ氏という試合の分析担当者も、メッシに関して報告書に一切記述せず。ここまでは彼が処分される動きはまったくありません。

そこで登場するのが、南米フットボル連盟審判委員会のウイルソン・セネメ委員長です。彼はラッリオンダ氏に電話をかけると、メッシが審判に問題発言をしていただろうと指摘。FIFAに証拠映像を送ることと、審判団に連絡をして報告書に追記をすること、ラッリオンダ氏の報告書も同様にすることを命じたそうです。

そして“証拠”を受け取ったFIFAはラッリオンダ氏の報告書を利用し、エメルソン・アウグスト・デ・カルバリョ線審に報告書への追記を要請。カルバリョ線審は、ピッチ上ではメッシの発言内容が分からなかったけれどもテレビを見ることで侮辱に気付いたと認め、権力団体の規律委員会が破廉恥な4試合出場停止を決定した、模様です(Oléの言い分では)。

審判の報告書がすべてというスペインのやり方もいかがかと思うので、問題が見つかれば記述がなくても罰せられるのはまだ良いとして・・・ そういう場合にまず調査対象になるのは、相手を蹴っているにもかかわらずカードも出なかった選手の方じゃないですかね。レオはチリ選手の蹴りをおなかに食らっていますが。FIFAは何を守ろうとしているのか。