ゲームはいつものように、バルサがコントロールしてスタート。パナシナイコスはテクニック的にバルサよりもかなり劣っており、ボールを奪うのには苦労はしない。守備もいまひとつ安定しておらず、バルサにとっては付け入る隙はいくらでもありそうな気配はする。しかし今日のバルサには“ほんのひとかけらの”キラメキも存在しておらず、チャンスはまったく活用できない。両チームともにパッとしない出来栄えで、ラルソンとフラビオ・コンセイソンが2人で頑張っている状況だった。
状況を打破するために行ったロナルディーニョとエトーのポジション交換も、ロニーのパフォーマンスがとてつもなく低調なためにエトーは孤立。チャビ&デコの中盤の動きも鈍く、前線にボールをつながらない。時間とともに両チームのプレーはリズムを失っていき、そのまま停滞期を脱することなく前半終了。ゲームは非常に拮抗していたが、レベルが低すぎて話しにならない。
後半も状況は大して変化することなくスタート。バルサのプレーは遅く、アイディアらしきものも見当たらない。パナシナイコスも同様で、退屈なゲームが楽しくなりそうな予感はゼロに近いといえる。53分になってようやく、バルサ2回目のチャンス。エトーのシュートが相手DFに当たって軌道が変わるが、GKがキャッチして終わり。
バルサのプレーはとにかく悲しいくらいに単調。縦パスといった類のものが全くなく、パナシナイコスの不安定な守りも崩すことが出来ない。前線と中盤がつながらず、ロナルディーニョはボールを失いすぎる。1対1でも確実に負けていた。
この流れを変えるべく、投入されたのがメッシー。彼の存在によってエトーが中央での仕事に専念できるようになりつつある。そして80分、エトーが最高の決定機を掴むのだが、慎重に行き過ぎてジ・エンド。中盤のメッシーからの絶妙の縦パスを受けてGKもかわすエトーだったが、時間をかけすぎてシュートをDFに掻き出されてしまった。痛恨のプレー。
メッシー、そして76分に送り込まれたイニエスタの存在によってバルサのプレーは活性化する。ゲームも終盤になって、ようやく危険なプレーを連発できるようになってきた。遅すぎるっちゅーの。ウディネとブレーメンが1-1で引き分けたという情報が入り、ここで勝点3をゲットしておけば事実上1/8ファイナル進出は決定。アクセルを吹かすバルサ。
しかし試合はそのまま何事もなく終了し、バルサはグループCで他チームを突き放す絶好の機会を失った。首位はキープしたものの、パナシナイコスの出来を考えるともったいなくて仕方のない0-0。相手チームの低パフォーマンスにレベルを合わせているようではダメだ。 |