クラシコ、ブレーメン戦と快勝し、絶好調のバルサ。見事このゲームも勝利し、ライカーチームとしては03/04シーズンに並ぶ公式戦8連勝を達成した。メレンゲはソシエダと引き分けたため、両チームのポイント差は6に拡大。
試合前日の意気込み発言にもかかわらず、ラシンは引き気味でゲームに臨んできた。昨シーズンであれば多少苦労した守備的チームだったが、現在のバルサの敵ではない。ボールを完全に支配し、隙あらばとチャンスをうかがう。
開始早々の2分、バルサはいきなりペナルティの機会を得る。マルケスが足を引っ掛けられて倒されたことによるものだった。キッカーは信頼感あるロナルディーニョ。しかし彼は珍しくこのペナルティを外し、バルサ通算50得点はお預け。得点しておけば裸身のプランは根底から崩れ去っていたのだが、惜しかった。
今のバルサにはペナルティ失敗のショックなどは関係なく、その後もガンガンにゲームをコントロール。ラシンはバルサのエリア付近にまで近づくことも出来ない。そして31分、ついにエトーが衝撃のゴラッソで先制点ゲット。ハーフラインのバルサ側でボールを奪い返したエトーは、そのまま迷うことなくラシン陣内へ。デフェンサたちを引きずりながら、彼はエリア内まで侵入し、稲妻ドリブルで3〜4人を抜き去り右ファーサイドへズドン。ゴラッソーー!!
昨日のラシンの出来からして、このゴールで早くも勝負あり。しかし何があるかは分からないので、スペクタクルを目指してバルサは追加点を狙った。
後半はさらに圧倒的にバルサのフットボルショー。次から次へとラシンゴールへ押し寄せるバルサの選手たち、ネットが揺れるのは時間の問題だった。そして51分、メッシーが見せ場を作った。ラシンゴールまで30数メートルほどのところでボールを得ると、そのままエリア内まで突入。DFモラトンを軽く料理し、シュートを突き刺した。
さらに56分、完全にゲームを決めるロナルディーニョの追加点。エリア内にドリブルで侵入した彼を、DFピニージョスはたまらずスライディングで倒してしまう。審判はペナルティを宣告し、ロニー自らこれを決めた。この日2度目のペナルティは、どれだけコースを読んでいようとも止められない超強力弾。バズーカのようなシュートをネットに突き刺した。バルサ通算50ゴール、おめでとう!
ここからはいわゆる、いかにスペクタクルにゴールを決められるかを見せる時間。魅せて得点することが求められるのだが、名乗りを上げたのは以外にもシルビーニョだった。彼はデコとの時間差ワンツーによってエリア内に切れ込んでいき、シュート。これはGKアオゥテとDFによって阻まれるのだが、跳ね返ったボールがまたシルビーニョに当たり、そのままゴールへ。幸運を身に付けたシルビーニョ、バルサ初ゴール達成。
試合はそのまま4-0あたりで行くのかと思われていた矢先、バルサは災難に襲われる。左サイドからのラシン選手によるセンタリングが、カバーに行っていたマルケスの手に当たってしまう。条件反射的に身をよじった末でのハンドだったのだが、審判はこれをファールと判定。事故的なペナルティによって、バルサは1点を返されてしまった。チャンスらしいものすらないほどラシンを完封していただけに、もったいなかった。
しかしそれで流れがどう変化するわけでもなく、バルサは楽々最後まで流して8連勝。守りが堅いと評価のラシンを自分たちのプレーで粉砕し、ますます強さを増した感がある。次は敵地でのビジャレアル戦。かなり厳しいゲームになるだろうが、必ずや克服してくれると信じている。 |