オサスナの鬼のようなディフェンスに、ほぼ完全に封じ込められたゲーム。審判のジャッジも大きくゲームに影響を与えた。
今回の試合のポイントは3つ。まず最初に挙げられるのは、やはりオサスナの驚異的な守備となる。彼らのプレーは、特に前半が素晴らしかった。ハビエル・アギーレの意図する戦術を完璧に実践し、波状プレスによってバルサを窒息させるオサスナ。バルサが中盤以降でボールを持つと、次から次から詰め寄ってくる相手守備陣。常に2人以上によってプレッシャーを与え、バルサは落ち着いてパスを出すことができない。4-4-2のラインが崩れることなく、猛烈なチェックは45分間途切れることはなかった。これによってバルサはボールをつながせてもらえず、ロングボールの攻撃に頼ることになる。それはオサスナの思う壺であり、功を奏することはなかった。
ただ、オサスナは守備に精力のほぼすべてを費やしているような状況であり、ゴールチャンス自体は作ってはいない。バルサエリアには近づくものの、枠内シュートは1つだけ。そしてそのひとつが、バルサには痛かった。18分、デポルティボ戦の2失点目のようなフリーキック。なんでもないようなロングボールだったが、バルデスがこれをキャッチミス。落としてしまったところにはバルドがおり、超ごっつぁんゴール。イヤ〜な形で、バルサは先制を許した。これが第2のポイントということになる。
そして後半、時間が経過するにつれ、やはりオサスナには疲れが見え始めてきた。それまではほぼ封じ込まれていたロナルディーニョが徐々に存在感を発揮し、バルサにチャンスの芽が出てくるのだ。しかしここで、第3のポイントとなる事件が発生。57分、主審のペレス・ラサが“有り得もしない”判定でオサスナにペナルティを与え、さらにエヂミルソンが退場処分になるのだ。オサスナ側の選手にも次々とカードを提供していたラサだったが、エヂミルソン退場はやはりどう考えてもやり過ぎ。ミロセビッチの演技もうまかった。さらにモッタまでもを不条理な判定で退場させ、大きなダメージを与えてくれた。
バルサはラルソンを投入したことで、流れを引き寄せつつあった。ロナルディーニョのスルーパスに対する飛び出しは見事で、1回目は惜しくもポスト左に外してしまったものの、その数分後の71分、同じような形できっちりゴール。さすがというところを今回も示してくれた。逆襲への時間は残されていたし、オサスナには疲れが見えてもいた。それだけにやはり返す返すも、エヂミルソンの退場が痛かったといえる。
しかし電池切れ寸前のオサスナはファールの連発でロニーを中心としたバルサの攻撃をどうにか食い止め、目標達成。次節は中心選手がごっそりと累積制裁らしいが、とりあえず目先の目標だけは達成した。よかったね。
前日の2位3位直接対決でバレンシアとマドリーが引き分けていたため、バルサはリーガを決める絶好のチャンスだったのだが、オサスナの集団プレスによって機会を活かせず。次に気持ちを切り替え、張り切っていこう! |