バルサ2年連続となる18度目のリーガ制覇!
予想通り、ライカーは気合の入った先発メンバーを起用してきた。控えるチャンピオンズのために主力を温存するという選択肢もあったが、今日で優勝を決めると意気込むバルサにはそんなプランはない。チーム全体が勝利を欲し、そしてそれを手にすることとなった。予想と異なっていたのは、エヂミルソンがベンチスタートだったことくらいか。
ゲームは序盤からバルサのペース。セルタの出来も決して悪くはなかったが、気持ちの入ったバルサはそれを凌駕していた。チャンピオンズを目指すチームと、そのチャンピオンズで優勝しようかというチームの自力の違いといおうか。本気のバルサには、並みのチームでは太刀打ちできないのだ。セルタのパスはことごとくバルサの網に引っかかり、主導権は完全にバルサにあった。
しかし最後の詰めのところで多少上手くいかず、前半は0-0のまま折り返す。そのまま後半もズルズルいっていればプレッシャーも増していただろうが、55分、やはりあの男が仕事をしてくれた。サムエル・エトーである。
実のところはハーフタイムの段階でバレンシアの敗北が決定しており、バルサはなにがどうあれカンペオンとなっていた。しかしピチーチを目指すエトーのために、チームは彼にゴールをあげさせ、その上で気持ちよく優勝を祝うことを選択。そしてエトーはその期待に応え、ゴラッソを叩き込んで見せたのである。お見事!
一連の流れは次のとおり。バン・ボメルがエリア中央から力強いドリブルで、若干エトーと絡みながらエリア内に突入し、デフェンサ密集地帯でエトーへボールを譲る。エトーもまた守備隊に囲まれていたのだが、彼は巧みなボールコントロールでその守りを突破し、最後は強烈な左足を振りぬき、セルタゴールに突き刺した。GKピント、成す術なし。
1点をリードしてしまうと、あとはそれを守りきれる力が今のバルサにはある。先制点を奪ったことで、ロナルディーニョはお役ゴメンとなりエヂミルソンが登場。中盤を4人構成とし、ボールコントロールを優先させる布陣へと変化した。その5分後にはチャビも投入。故障する前の鮮やかなパスコントロールはほぼ甦ってきており、とても半年近くリハビリをしていた選手とは思えない。あとは実戦のリズムだけ。それは時間が解決してくれる。やっぱりバルサの中盤には、チャビがピッタリはまっている。
前半に比べるとバルサはリズムを緩め、それによってセルタにもチャンスは巡ってくるようになったのだが、クロスバーとバルデスの好守によってネットは揺れず。王者の貫禄漂うプレーにより、そのまま完封勝利を手に入れ、見事白星によってタイトルに花を添えた。
リーガはすでにバルサの手に落ちた。これからは意識をチャンピオンズへと完全集中することも許される。あと2週間を、決勝戦の準備だけに使っても構わないのだ。これからのリーガ3試合は、主力を温存させながらとなるだろう。舞台はすべて整った。あとは今季の最大の目標である、ビッグイヤーを獲得するのみ。最高のコンディションでパリへいけるよう、万全を尽くしてほしい。
でもひとまず、土曜日のカンプノウ最終戦&優勝祝賀会、日曜のパレードは存分に楽しもうじゃないですか。 |