トップチーム所属選手14人が各国の代表へと出て行っており、事実上のバルサBをライカーが指揮をとるという形の試合。練習はライカーと共同で行っていたペップだったが、試合ではベンチには入らず、スタンド観戦。
試合はいつものバルサと同じように、ボールは支配するけれども、最後の詰めが上手くいかないという展開。セグンダBに所属するジローナは、ベイビーであろうとバルサを倒せるチャンスなので、それなりにモチベーションは高かった。
ゴールラッシュとなった後半と比べ、前半はやや退屈な内容。バルサが手にした最高のチャンスは11分、エスケーロからの縦パスを受けたジェフレンが相手GKと1対1となるのだが、惜しくもシュートはクロスバー直撃、先制とはならなかった。
前半のバルサは悪いときのAチームのごとく、縦への動きがほとんど見られず、各ライン間の連動もイマイチ。前述のジェフレン以外は、マルケスとシルビーニョがそれぞれロングシュートを放つのが精一杯だった。ジローナも前半はさっぱりで、10分前後に2本のシュートがあったくらい。見るべきところはほとんどなく、寂しくハーフタイムに突入する。
しかし後半、ゲームはまったく異なった表情を見せることになる。起爆剤となったのは、途中交代にて出場した2人の16歳、チアゴ・アルカンタラとガイ・アスリン。チアゴは並外れたテクニックによって中盤で存在感を発揮し、ガイもまた少年とは思えないテクニック、そして持ち前のスピードによって右サイドを切り裂いていった。いずれメッシ、ジョバニ、ボージャンの後に続くであろうバルサの宝石たち。
ただし、ゴールラッシュの口火を切ったのはジローナだった。60分、マルケスが中盤でボールを失い、絶好のスルーパスをチェチュに通される。そしてチェチュはファーサイドへのシュートを冷静に突き刺し、先制点をゲット。さらにその5分後にはセンタリングをシュメトラに頭で合わされ、一気に0-2とリードを広げられてしまうのだった。
それでもバルサは死ななかった。そのわずか1分後、ジローナは喜びも束の間、ミゲのヘッドでのGKへのバックパスが自ゴールに刺さるという痛恨のプレーにより1点を失う。さらに70分、今度はおそらくは存在していなかったであろうシュメトラのシルビーニョへのファールにて、バルサはペナルティを獲得。これをエスケーロが決め(パネンカ・キックだったらしい)、バルサは労せずして同点に追いついた。お気の毒様、ジローナ。
そして最後の締めは、シルビーニョ。73分、オーバーラップで切れ込んでいった左ラテラルは、エリア角から思い切りよく左足での強烈なシュートを放つ。これがなんとファーサイドにぶち込まれるゴラッソ・クロスファイヤーとなり、決勝点となるのだった。
その後、ジョルケラの好セーブと審判のハンド見逃しなどにより、バルサが逃げ切りに成功。多分にウンに助けられたゲームではあったが、ベイビーバルサはコパ・カタルーニャ決勝への切符をゲットした。決勝は来週11日に同スタジアムにて行われる。
|