フエラ病も、セグンダB相手だと どうにかなるようだ。姿勢に改善が見られ、結果的に圧勝。
バルサにとって、勝って当たり前、それ以外だと湿ったムードがさらにじっとりとしたものになる国王杯初戦。チームライカーの目的は勝利プラス、少しでもヘタフェ戦での屈辱を晴らすことだった。しかし序盤は、あまり内容としては芳しくなかった模様。チャンスは2度ほどあったのだが、それはいずれもフリーキックによるものであり、流れの中での決定機は作れずにいたバルサ。
しかし25分、チームにとって最初の決定機でバルサは先制に成功する。決めたのはアンリ、ゴラッソだった。グジョンセンとチャビのコンビネーションから、チャビのヒールによる縦パスが炸裂。これをエリア内に走りこんできたアンリが、右足で豪快に逆サイドネットに突き刺したらしい。高い給料を払っているクラックの、クラックという仕事。
アンリのゴールが決まるまでは、試合は地元アルコヤノのペースだったようだ。彼らは12分、19分、21分と立て続けにチャンスを演出しており、それはいずれも得点となっていておかしくないものだった。しかしシュートが枠を捉えなかったり、ジョルケラの好守があったりでゴールには至っていない。
リードを奪ったバルサは、肩の荷が下りたか、そこからは試合をコントロールしている。29分にはバセリーナを繰り出し、32分にはセットプレーからチャンスを作るなど、マルケスが目立っていた様子。また、チャビとの連携からグジョンセンも好機を手にしていたようで(41分、ポスト直撃弾)、今後につながってくれれば期待が持てる。
そして後半だが、いつもの悪い癖(アクセルを緩める)を出さずにゲームをコントロールし続けたというのが好い。後半は開始直後から、バルサのチャンスが連続。まずは47分、エリア右際のフリーキック(蹴り手はチャビ)から出場したてのボージャンがポストに当てるあわやゴールというシュート。さらに49分にはグジョンセンが、チャビの最高に絶妙なパスを惜しげもなく外したりもしたようだ。そして59分にも、ボージャン。チャビからウラゲーへパスが回り、センタリングを供給。ボージャンはGKエミリオを攻略するだけだったが、惜しくもシュートは枠をそれている。
本当ならもっと点差がついていて然るべき試合だが、寸でのところで決められないバルサ。特にグッディは得点感覚を、もう一度取り戻してほしい。ゲームは0-1のまま、終了へと向かっていく。しかし最後の最後に、いきなりスコアが動いた。
まずは89分、どうやら審判にしか見えなかったファールによって、ペナルティを獲得。ハンドがあったらしいが、主審にしか確認できてない。スタジアムは、口笛の嵐。これをグジョンセンが今度こそ決めて、0-2。これに苛立ったのか、カリオンがその1分後にボージャンへのファールで一発退場となっている。81分にもバイシャウリが黄色2枚で退場となり、9人のアルコヤノ。
そしてロスタイムの93分、遠慮なくボージャンがネットを揺らして0-3。またもやチャビが右サイドからクロスを送り、ケルキッチ少年が確実に押し込んでゴレアーダ完成。しかしチャビ、この日は素晴らしくゴールチャンスに関係している。自由に動けると、この人はやる。
こうしてバルサはフエラでの初戦をモノにし、1/8ファイナル進出をほぼ決定付けた。ポジティブだったのは結果と共に、チームとしてのパフォーマンス(姿勢)に改善が見られたこと。あとは南米に旅立っているクラックたちが、刺激を受けてくれることを願う。
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