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Copa del Rey 1/2 Final : Ida

またもチャビの劇的弾。試合は支配するも、ヒルデブランド狂い咲き。

FCBarcelona Valencia
1 1
27 de Febrero - Mie 22:00h
Camp Nou : 74,738
Valdes 【5】 【8】 Hildebrand
Zambrotta 【5】 【6】 Caneira
Puyol 【6】 【6】 Helguera
Milito 【6】 【6】 Albiol
Abidal 【6】 【6】 Moretti
Toure 【6】 【6】 Benega
Xavi 【7】 【6】 Maduro
Deco 【5】 【6】 Mata
Messi 【7】 【5】 Silva
Henry 【5】 【5】 Joaquin
Eto'o 【6】 【6】 Villa
Cambios
Deco→Iniesta 【6】(68) Joaquin→【6】 Arizmendi(63)
Henry→Bojan 【6】(68) Benega→【5】 Baraja(68)
  Mata→【5】 Vicente(80)
Entrenadores
Frank Rijkaard 【6】 【6】 Ronald Koeman
Tarjetas
Deco (19) Silva (72)
Messi (67) Caneira (80)
Bojan (78)  
   
   
Arbitro
Iturralde Gonzalez (vasco)
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
1 2 3 Tarjetas Amarillas 2 2 0
0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0
    29 Tiros a puerta 2    
    10 Ocasiones de Gol 1    
    13 Corners 0    
    0 Fueras de juegos 3    
    18 Faltas 16    
% 77% Posesion del Balon 23% %
Formacion
ロナウジーニョはローテーションで休み。イニエスタがベンチスタートとなっている。その他、予想通りの先発メンバー。交代は唯一、68分の同時交代のみ。デコとアンリが下がり、イニエスタとボージャンが登場。それぞれ同じ位置に入っている。前線の3人は随時ポジション移動。
Titular Final
先発 終了時
Goles
  Villa (69)
Xavi (93)  
   
   
   
Reporte

試合を通じて、支配したのはバルサ。しかしヒルデブランドの狂い咲きと、天敵ビジャの一発によってエンパテに終わった。

悲しいシーズンを送り、絶対にコパのタイトルが欲しいバレンシアはこの試合、予想通りカテナチオ戦術を採用してくる。ボールはバルサに譲り、ひたすらにゴール前を固めてカウンターを狙う、まったく楽しくはないが、実用的ではある戦法だ。

この亀の子になったコウモリに対し、バルサは開始早々にビッグチャンス。6分、チャビがエリア内でパスを受け、ほぼ無人といえるゴールに向かってシュートを放つ。しかしこれがなぜかGKヒルデブランドの身体に当たり、スタンド悶絶。その跳ね返りをエトーが拾うも、シュートはまたもデフェンサの足に。さらにその跳ね返りをメッシがシュートするのだが、これもデフェンサの胸に当たってゴールならず。嗚呼なんてもったいない、ネットが揺れなかったのが奇跡といえるプレー。

九死に一生を得たクーマン・バレンシアは、その後も攻撃は放棄し、ただただゴールを許さないことだけを目的としたかのようなプレーを続ける。ヒルデブランドは最初こそ危うげに見えたが、徐々に神経を研ぎ澄まし、文字通りの鉄壁となっていく。間違いなく彼が、バレンシアにとっての救世主だった。

守るコウモリに、バルサは攻め続けた。15分には左サイド角度のないところからミリートのボレー、28分にはアンリのミドルシュート、45分のアビダルのロングシュートなど惜しいシーンもあったのだが、いずれもヒルデブランドの壁を越すことはなかった。ボールは圧倒的に支配するのだが、最後の局面でのバレンシアの守りは堅く、もちろんスペースもない。そうこうして、前半は終了。“フットボル”は、片方のチームだけでは出来ないのだ。

 

後半のライカーは、メッシに思う存分プレーするよう指示したようだった。そしてその期待に応え、バレンシア守備陣を混乱に陥れだすアルヘンティーノ。メッシは後半開始直後から連続し、決定機を手にするのだ。しかし、その上を行ったのがヒルデブランドだった。メッシは49分と56分、いずれもエリア内でドイツ人ポルテーロと1対1になる局面を作り出している。だがメッシのシュートはことごとくヒルデブランドにブロックされ、得点ならず。

さらに66分には、エトーのミドルシュートをまたもヒルデブランドが弾き返し、こぼれ球がメッシの元へ。ここで彼は飛び出してきたポルテーロと交錯し、エリア内で倒される。しかし審判はこれをメッシのファールととり、カードを提示されるのだった。スタンドからは、なんでやねんの野次。

そして試合はこう着し、両チームは選手交代で流れを変えようとする。68分、クーマンはバラハを送り込み、ライカーはデコとアンリを下げてイニエスタとボージャンを投入。しかし結果として、この交代はチーム・ライカーに悪く出てしまった。その直後の69分、たった一発のカウンターから、バルサ戦5試合連続ゴール中といかんなく天敵ぶりを発揮しているビジャが、ネットを揺らしてしまうのである。なんという不公平。だが、これもフットボル。

大いなる不条理と落胆。しかしこのゴールでバルサはいっそうハートに火を燃やし、バレンシアゴールへ向かっていく。80分には再び、メッシが決定的チャンスを演出。悪魔ドリブルにてエリア内に切れ込み、ヒルデブランドと1対1になるのだが、今度はポルテーロの足に弾かれゴールならず。なんですかね、このバカ当たり。

ここまでくると、もう笑うしかない。ライカー・バルサは攻めに攻め、決定的なシュートをいつになく放っている。なのにネットが揺れないというのは、もはやボール自身がそれを拒んでいるとしか思えない。普通であれば、ゴレアーダになっていても不思議ではない試合。だがスコアは0-1。ヒルデブランドとバレンシア守備陣の壁を破るのは、奇跡が必要とすら思えた。

そしてその奇跡というか、劇的な瞬間は訪れる。もはや誰もが敗北を覚悟した93分だった。エリア内で1対1となったエトーのシュートはまたもヒルデブランドに阻まれるのだが、このこぼれ球を今度はチャビがきっちり押し込み、ついについにバレンシアのゴールを割ったのだ。またもチャビ、しかも終了直前ロスタイム!

バレンシア選手たちはエトーのプレーがハンドだったと抗議したが、ゴールはすでに認められている。土壇場での同点ゴール。理論的には不利な状況であることは確かだが、バレンシアがカンプノウよりは前に出ることになるだろうメスタージャでの試合に、必ずチャンスはある。今回のようないいプレーを行えれば、必ず決勝へ進めるはず。ヒルデブランドがいつまでもバカ当たりすることもなければ、ボールがいつまでもゴールを拒むことだってないのだ。第2戦では、盛大なお返しがしたい。