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Liga Española : Jornada 13

危ないシーンはあったが、クラックの決定力がモノを言う。

Sevilla FCBarcelona
0 3
29 de Noviembre - Sab 22:00 h.
Sanchez Pizjuan : 45,000
Palop 【6】 【6】 Valdes
Mosquera 【5】 【7】 Alves
Escude 【5】 【5】 Pique
Squillaci 【5】 【5】 Marquez
Fernando Navarro 【5】 【6】 Puyol
Fazio 【5】 【6】 Toure

Maresca 【5】

【6】 Xavi
De Mul 【4】 【6】 Keita
Adriano 【5】 【7】 Messi
Kanoute 【4】 【5】 Henry
Luis Fabiano 【4】 【7】 Eto'o
Cambios
De Mul→Diego Capel 【4】(53) Keita→【6】 Busquets(75)
Maresca→Romaric 【5】(63) Xavi→【sc】 Gudjohnsen(87)
Squillaci→Renato 【5】(74) Henry→【sc】 Hleb(90)
Entrenadores
Manolo Jimenez 【5】 【6】 Pep Guardiola
Tarjetas
Luis Fabiano (85TR) Eto'o (31)
  Marquez (62)
  Pique (76)
   
   
   
Arbitro
Undiano Mallenco (navarro) 【7】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
0 0 0 Tarjetas Amarillas 3 2 1
0 1 1 Tarjetas Rojas 0 0 0
7 1 8 Tiros a puerta 16 9 7
4 0 0 Ocasiones de Gol 6 4 2
1 0 1 Corners 2 2 0
1 1 2 Fueras de juegos 3 1 2
    17 Faltas 15    
% 35% Posesion del Balon 65% %
Formacion

左ラテラルは今回もプジョル。中盤はトゥレ&ケイタのフィジカル系コンビとなっている。メッシは中央トップ下でプレーすること多し。チャビがマンマークに遭い、低い位置までしばし下がっていた。最初の交代はケイタに替えてブスケス。パス展開を考慮したの交代か。続いて、チャビに替えてのグジョンセン投入。ブスケスが右へ移動している。最後はアンリを下げてフレブ。同じ位置での交代。

Titular Final
先発 終了時
Goles
  Eto'o (20)
  Messi (78)
  Messi (92)
   
   
   
   
   
Reporte

 

“トゥールマレ”初戦は、前線クラックによる決定力の差が、スコアに出た。

ゲームはほぼバルサの思惑通りに運んだといえる。敵地サンチェス・ピスファンでのゲームが簡単にいくはずがなく、ペップはこの試合をコントロール重視で臨んだようだった。相手の様子を窺いつつ、ここぞのタイミングでアクセルを踏み込む。中盤での攻防は激しく、両チームの気迫がぶつかり合っていた。

セビージャはバルサの攻守における中心はチャビだと読んでいた。よって“6番”にはマンマークが付けられ、エリア近くで自由にボールを持てないチャビは低い位置までしばしば下がるという場面も見受けられた。こうなると、バルサの圧倒的な攻撃力は鳴りを潜めることになる。

しかしこの日のバルサに焦りはなかった。チームで一丸となってセビージャの圧力に抵抗し、攻撃の芽をつぶしては、速いパス回しで隙を狙う。序盤は両チームのチェックが厳しく、共にチャンスは作れないままに、ボールが両サイドを行き来する展開だった。ルイス・ファビアーノとメッシがそれぞれ見せ場を作るも、ゴールには至らず。ただ、10分、左からのアドリアーノのクロスにファビアーノが合わせたシーンは、決定的ではあった。

そんなじりじりする攻防が続いていた中、突如スコアは動く。牙を向いたのは、黒豹エトーだった。20分、メッシによる深い縦パスはチャビの足で落ち着かず、チャビが右へはたこうとしたボールもセビージャ守備陣がカットをするのだが、彼らにとっては運悪く、ボールはころころとエリアの中へ。するとこれにとんでもないスピードでエトーが詰め寄り、相手デフェンサたちより早く右足を合わせるのだった。アウトサイドキックから放たれたシュートは、そのままゴール右隅へズドン!点取り屋の本能が炸裂、そんな得点だった。さしものGKパロップも、これにはどうすることも出来ない。

セビージャもその後、反撃を試みる。24分にはカヌーテのパスからルイス・ファビアーノが抜け出し、エリア内まで持ち込んでシュートを放っているのだが、これは枠の左。さらに決定的だったのは43分、遠い位置でのフリーキックから、ひとり抜け出したカヌーテにまんまとボールが渡るシーン。オフサイドとラップの掛け損ないにより、壁とバルデスの間で超フリーにしてしまったのだが、力んだのかカヌーテのシュートはクロスバー直撃。クレはほっと胸を撫で下ろした。

 

そして後半だが、前半と変わりこちらはほぼバルサが支配していたといっていい。セビージャの勢いは弱まり、シュートまでたどり着くことすらなくなっていた。しかしだからといって油断は出来るはずもないバルサは、少しでも早くゲームを決定付ける追加点を奪いたかったのだが、これもなかなか上手くいかない。シュートまではいけるのだが、セビージャ守備陣を崩しきって、という場面は生まれなかった。

この日、セビージャはメッシをよく押さえ込んでいた。メッシは3日前のスポルティング戦のごとく、右サイドよりは中央やや下がり気味の位置でプレーすることが多かったのだが、決定的な仕事はさせてもらえていなかった。しかし67分、左サイドからキレのあるドリブルによって切れ込み、デフェンサ3人を引きつけながらシュートを放つ(惜しくもパロップ正面)あたりから、クラックは覚醒し始める。目を覚ましたのは、78分だった。

パロップが蹴ったゴールキックを、自陣センターサークルでチャビがヘディングで前に返す。これがメッシへのスルーパスとなり、クラックは守備ライン後ろへ抜け出すや、まず最初に頭でボールをコントロール。これでデフェンサは置き去りになる。そして次のタッチで左足シュートを振り抜き、ゴール右隅へねじ込んだ。パロップは一歩も動けなかった。ゴラッソ!

スコアは2点差となり、残り10分少々はもう余裕でバルサの時間帯だった。じわじわとパスを展開し、チャンスがあればスペースをえぐればいい状況。ペップはケイタを下げ、ブスケスを投入していた。セビージャはエースであるファビアーノに一矢報いてほしいところだったが、逆に85分、ブスケスとの競り合いの中で悪質なプレーがあったとして、一発退場。これにてファビアーノは次節マドリー戦を失うことになる。勿体ないことをしてくれたものだ。

バルサは92分、試合終了間際にオマケの追加点。途中出場のフレブからのスルーパスにメッシが反応し、パロップと1対1に。メッシは最後の障害をかわすために左方面へ流れ、シュート角度はなくなってしまうのだが、好調のクラックにそんなものは関係ない。思い切りよく放り込んだシュートは、そのまま無人のゴールへと吸い込まれていくのだった。ブラボー、お見事!

こうしてゲームは、0-3で終了。“トゥールマレ”の厳しいフエラでの初戦を、きっちり勝利することに成功したのだった。悪いニュースといえば、累積警告で次節バレンシア戦をエトーが欠場になることか。クラシコでの出場停止を回避するための策だと思われる。でも今のバルサなら、エトー抜きでもバッチシやってくれるでしょ。マドリーがヘタフェ相手に散り、非常にいい気分の週末である。