トップページデータ室09/10試合データ>エストゥディアンテス

 

 

Mundial de Clubes : Final

苦しみ、とてつもなく苦しんで世界王者。カンテラ万歳!

 

Estudiantes de La Plata FC Barcelona
1

2

19 de Diciembre - Sab 20:00 h
Zayed Studiam
Albil 【7】 Valdes
Cellay 【7】 Alves
Desabato 【7】 Pique
Re 【8】 Puyol
Rodriguez 【7】 Abidal
Braña 【6】 Busquets
Benitez 【7】 Xavi
Diaz 【6】 Keita
Veron 【8】 Messi
Perez 【6】 Henry
Boselli 【7】 Ibrahimovic
Cambios
Benitez→ Sanchez(76) Keita→【8】 Pedro(46)
Perez→ Nuñez(79) Busquets→【7】 Toure(79)
Re→ Rojo(91) Henry→【8】 Jeffren(83)
Entrenadores
Alejandro Sabella 【8】 Pep Guardiola
Tarjetas
Diaz (45+) Messi (23)
Rodriguez (58) Henry (82)
Perez (65) Valdes (118)
Sanchez (94)  
Rojo (112)  
Braña (119)  
Desabato (119)  
Arbitro
Benito Archundia (mexico) 【4】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a + Total Total + 2a 1a
1 2 4 7 Tarjetas Amarillas 3 1 1 1
0 0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0 0
2 0 1 3(2) Tiros a puerta 10(6) 4 6 0
1 0 0 1 Ocasiones de Gol 4 3 3 1
2 0 1 3 Corners 10 1 7 2
1 3 4 8 Fueras de juegos 1 0 0 1
13 9 7 29 Faltas 19 5 6 8
39% 34% 36% Posesion del Balon 64% 66% 61%
Formacion
イニエスタは怪我で欠場。ピボッテはブスケツ、前線左にはアンリ。最初の交代はハーフタイム明け、ケイタに替えてペドロを投入。メッシを中盤(メディアプンタ)に移動させている。ふたりめは、ブスケツを下げてのトゥレ・ヤヤ。最後はアンリに代え、フレッシュなジェフレンを起用。非常に効いていた。
Titular Final
先発 終了時
Goles
Boselli (37)  
  Pedro (89)
  Messi (110)
   
   
Reporte

 

FCバルセロナがついに世界チャンピオンの称号を手にした。土俵際まで追い詰められるも、バルサ戦士としての誇りが劇的な同点弾を生み、そして逆転弾へと結びつけた。おめでとう、カンペオン!ペップの涙に、こちらもついついもらい泣き。

前半の出来栄えは、ため息しか出ないほどに散々だった。ペップバルサの歴代ワーストといってもいいほど、その動きは悪かった。大舞台の経験豊富な選手たちが揃っているにもかかわらず、どうも神経質な様子。この試合の重要性は、それほどに重かったのだろう。最初の45分で、褒められたプレーはほとんどない。流動性はなく、パスは不正確。前半に1本のシュートも打てなかったバルサなど、逆に貴重なくらいである。

エストゥディアンテスは実によくバルサのプレーを研究していた。ポジショニングが非常に巧く、バルサのボールはことごとく南米王者の網に捕らえられた。ラフにすぎるところはあったが、この日の主審アルチュンディアは肉弾戦に寛容であり、さらにジャッジも不正確だった。苦戦の理由は審判でないにせよ、レベルに見合う人選ではなかっただろう。

バルサはこの試合でも、先制を許している。37分、左サイドのディアスからのロングボールに、ボセッリが頭で合わせてのゴールだった。アビダルがどうにか阻止しようと競り合ってはいたが、ボセッリは体勢を崩さずお見事なヘディングシュート。ボールはバルデスのジャンプも及ばず、ゴール左隅に突き刺さった。ゴラッソの類といえる。エストゥディアンテスは事実上、試合を通じこれが最大にして唯一のチャンスだった。それを決めさせてしまうのも、まあバルサらしいか。

前半のバルサのチャンスらしきものを挙げるなら、チャビの二つのプレーくらい。まずは7分、イブラヒモビッチの絶妙パスからエリア内に切れ込んだ場面だが、シュートかパスか迷った結果センタリングを選択し、そのボールには誰も届かず。続いては32分、スルーパスへの抜け出しでGKアルビルと交錯するも、ノーファールと判定された場面だった。

 

ハーフタイム明けから、ペップは動いてきた。ケイタに替えてペドロを送り込み、精彩を欠いていたメッシをメディアプンタに移動させたのだ。後半に入り、バルサの動きは幾分改善されていた。ボールは幾らかつながるようになり、イブラヒモビッチは何度かいいチャンスを手にしている。だがこの日は、イブラの日ではなかった。打てども打てども、ボールは枠へ飛ばず。ドツボにはまっているようでもあった。

一方、途中出場のペドロは今回も気合の入ったプレーを見せていた。59分にはアンリのクロスに一歩届かず、69分の突破もあと一歩及ばず。彼のプレーには、得点の匂いが(唯一)漂ってはいた。実際、彼はこの試合のヒーローになるのだが、それはしばし後のお話。

エストゥディアンテスは後半45分で1本のシュートも放っていない。彼らの狙いは、とにかく虎の子の一点を守り抜くことだった。バルサの攻撃に歯を食いしばり、耐え抜く。そしてそれは、功を奏すかに思われた。彼らが世界王者の座を獲得するまで、残りわずか3分だった。試合終了が近づき、バルサはピケも相手エリア内に居座るパワープレイに出ていた。これでもか、と送り込むロングボール。それを跳ね返すエストゥディアンテス。美しさも何もない。だがそれが、決まってしまうからこのチームはすごい。

87分、南米王者のクリア仕切れなかったボールがエリア内に舞い込み、それをピケが願いを込めて頭で前のスペースへと送り込む。そこにいたのは、聖ペドロだった。このラッキーボーイはGKアルビルの位置を瞬時に判断し、ちょこんと彼の頭上を越えるヘディングシュート!それがついにネットを揺らし、土壇場でバルサは同点に追いつくことに成功した。なんてヤロウだ、このペドロめ!!

 

そして突入した延長戦。気力と体力の大半を消耗していたエストゥディアンテスにとって、望みはペナルティ合戦に持ち込むことだけだった。しかし勢いを得たバルサを止めるのは、極めて困難な作業となる。とりわけ、83分に登場し元気いっぱいのジェフレンが効いていた。いいアピールになっただろう。また後付となるが、延長前半にメッシが放った際どいフリーキックは逆転弾の予兆だったか。試合を通じてほぼ行方不明だったクラックが、ここにきて静かに躍動し始めていたのである。

ゲームは延長後半に入り、両チーム共に疲労の色が濃く見えていた。そういう時こそ、仕事をやってのけるのが大クラックであり、大スター選手だ。119分、アルベスのアーリークロスに突如姿を現したのが、レオ・メッシ。ここぞの集中力で一気にスペースへと走りこみ、誰よりも速くボールに追いついては、胸でそのボールをゴールにねじ込んで見せたのには、流石としか云うほかにない。魂を込めた、胸エスクードでのシュートってのが実にいい。とてもいい。

そうして120分にも及んだ激戦をバルサが1-2で制し、クラブ史上初となる世界王者の座に就いた。これにてペップバルサは2009年、獲得可能なすべてのタイトルをその手中に収め、フットボル史上に燦然と輝く年間六冠を達成した。おめでとう!そしてありがとう!その道がいかに険しいものだったかは、試合終了後のグアルディオラの涙が物語っている。次なる挑戦に休む間もないけれど、思う存分、クリスマス休暇を満喫してほしい。 !Felicidades, campeones!