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Liga Española : Jornada 37

楽勝ムードから急転し、責め苦に。油断は怖い。優勝に王手。

 

Sevilla FC Barcelona
2

3

8 de Mayo - Sab 19:00 h
Sanchez Pizjuan : 45,000
Palop 【7】 Valdes
Konko 【7】 Alves
Fazio 【7】 Pique
Escude 【6】 Puyol
Adriano 【6】 Maxwell
Jesus Navas 【6】 Busquets
Zokora 【8】 Xavi
Renato 【7】 Keita
Capel 【8】 Messi
Luis Fabiano 【8】 Pedro
Kanoute 【8】 Bojan
Cambios
Fazio→ Squillaci(27) Maxwell→【5】 Abidal(65)
Renato→ Stankevicius(61) Xavi→【5】 Toure(87)
Adriano→ Lolo(67) Bojan→【sc】 Jeffren(91)
Entrenadores
Antonio Alvarez 【6】 Pep Guardiola
Tarjetas
Konko (11) Busquets (22)
Luis Fabiano (29) Pedro (44)
Zokora (42) Maxwell (54)
Konko (55DA) Xavi (72)
Lolo (74) Bojan (86)
Capel (78) Valdes (92)
Arbitro
Undiano Mallenco (navarro) 【7】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
3 3 6 Tarjetas Amarillas 6 4 2
0 1 1 Tarjetas Rojas 0 0 0
2 5 7 Tiros a puerta 17 11 6
1 3 4 Ocasiones de Gol 10 7 3
1 1 2 Corners 4 2 2
1 2 3 Fueras de juegos 5 3 2
14 11 25 Faltas 13 6 7
38% 35% Posesion del Balon 65% 62%
Formacion
出場が微妙とされたピケは間に合った。ビジャレアル戦と同じ11人で、予想通りの鉄板起用。最初の交代は、怪我のマクスウェルに替えての怪我明けアビダル。ふたりめはチャビからトゥレ・ヤヤ。最後はほぼ時間稼ぎで、ボージャンを下げてジェフレン。
Titular Final
先発 終了時
Goles
  Messi (5)
  Bojan (29)
  Pedro (62)
Kanoute (69)  
Luis Fabiano (71)  
Reporte

 

余裕の勝利かと思いきや、心臓に悪いひやひやの展開に。試合終了の瞬間は、ちょっと他にないくらいに安堵した。

難所のサンチェス・ピスファンだろうがなんだろうが、優勝のためには勝利しか価値のないバルサ。必勝の期してペップ・グアルディオラがピッチに送り込んだ先発11人は、エル・マドリガルの先発と同じだった。現時点でのベスト布陣。前線はカンテラーノちびっこ三銃士だ。その他、合計カンテラが8人。にやり。

ゲームは序盤、チャンピオンズ出場権を確保したいセビージャが積極的に出てきていた。バルサの中盤に圧力をかけ、主導権を掴もうとしていた。だが気合ではセビージャに負けるはずもないペップチームは、すぐさま自らに流れを引き寄せる。まず仕事をしたのは、ギガクラック・メッシだった。

わずか5分、マクスウェルが左から中央へ切れ込み、絶妙タイミングでレオにパス。オフサイド網は破られ、胸でボールをコントロールしたメッシはあっさりと聖パロップも攻略した。身体をひねりながらの、上手なシュートだった。

ほしかった先制点を早い時間に獲得したバルサは、これにてリズムを上げた。それも半端ではないほどに上げたといっていい。エミレーツでのアーセナル戦を思い出させるような、輝くフットボルを展開するバルサ。セビージャはボールに触れない。近づいても簡単にいなされ、まるで子ども扱いするバルサ選手たち。スコア上でぼこぼこにされなかったのは、セビージャにとって幸運だった。

追加点は29分、絶好調ボージャンだった。チャビがアルベスからのパスをダイレクトで前線へ送り込み、そこに飛び出したボージャンがデフェンサたちを引き連れながらも執念でゴール。これでクルキッチは3試合連続弾。バルサのスペイン人選手としては、10年ぶりの快挙らしい。

37分には、アルベスからのクロスにゴール正面のメッシが合わせるも、シュートは枠の外。レオにしては珍しい吹かしだった。

前半のセビージャのチャンスはハーフタイム前40分、ルイス・ファビアーノの至近距離弾のみ。ただこれはフリーキックでの早いリスタートによってピンチとなっていて、後半に苦しむ伏線ともいえる。

 

ハーフタイムが明け、後半もゲームはバルサのペースで進んでいった。バルサの余裕ムードを強くしたのは、56分の出来事だ。スピードに乗ったボージャンを強引に止めたコンコが、2枚目のカードで退場。セビージャは追い込まれた。クレはここで勝利を確信したし、さらに追い風も吹いた。 ここからしばらくは、バルサのチャンスラッシュとなった。

58分にメッシ、59分にもメッシ、60分にはボージャン。後者のふたつはパロップの好守によって阻まれている。セビージャ守備陣は踏ん張った。しかしすべてを止めるのは、容易ではない。ペドロがやってきたのである。62分、メッシのエリア際からのシュートは壁にブロックされるのだが、すぐ横でボールを拾ったペドロがズバッとそれを突き刺す。勝負あり。誰もがそう思った。

しかしゲームはこの後、急変する。勝負のあやとなったのは、68分のボージャンの絶好機でのシュート失敗だ。これが決まっていれば0-4だったのだが、そうはならなかった。するとその直後、69分、セビージャはカウンターからカヌーテが1点を返す。ベンチにひじを打ちつけ怒るペップだったが、この時点ではまだ、名誉の1点だろうとバルセロニスタにはゆとりはあった。それが良くなかったのか。

問題は71分の失点だった。70分、ボージャンのミドルシュートが惜しくもパロップに弾き出された数十秒後、バルサはうっかりミスから1点を失うのだ。ファールを犯し、のんびりしている隙にセビージャに素早いリスタートを許し、完全フリーのルイス・ファビアーノが難なく右足を振り抜いて2-3。ここからの20分余は、クレにとっての責め苦だった。

時を同じくして、それまでは1-1だったベルナベウから、不愉快な知らせが次々と舞い込む。言うまでもなく、マドリーのゴールラッシュだ。嫌味のように、ビルバオにシュートを叩き込む白組。バルサがひぃひぃ言っているところへきて、5-1だなどと知らされることのなんと面白くないことか。マドリーの勝ちは動かぬものとなり、ペップチームは引き分けも絶対に許されない状況となる。セビージャが息を吹き返しての1点差。実に心臓に悪い。

クレはとにかく、時計の針が過ぎ去り、一刻も早くゲームが終わることを願った。バルサにもリードを再び広げるチャンスはあったが、疲れたボージャンのシュートには勢いがなかった。こんな試合でのロスタイム3分は鬼だ。長く思えて堪らない。ついに訪れた試合終了の瞬間は、かつてないほどに安堵した。ああ勝ててよかった・・・。

なんという試合だったろうか。カンペオンになるためには、苦しまなければならないようだ。とにもかくにも、リーガ連覇まではあと1試合。カンプノウにてバジャドリーを下せば、バルサの優勝は決まる。さあ、あと一歩。きっちり仕上げをして、地元ファンの前で笑おうじゃないか。バモス!