カンペオ〜ネス、カンペオ〜ネス、オレオレオレ〜♪いろいろとあったシーズンも、最後はペップバルサのリーガ二連覇で幕。史上空前の99ポイント獲得、メッシはピチーチ&ボタ・デ・オロと、すばらしき結末だった。スコアもゴレアーダとなり、カンプノウは大フィエスタ。
最終節までもつれ込んだ09/10シーズンのリーガ優勝争い。ペップ・グアルディオラは今回も、厚い信頼を寄せるカンテラトリデンテで臨んだ。怪我から復帰し、召集を受けていたイニエスタはベンチから試合を見つめる。
12年ぶりとなる地元での優勝決定の瞬間を見届けようと、スタンドには9万8千人を超えるファンが詰め掛けていた。場内は試合開始前より、お祭りムード。誰もがペップチームの勝利を確信し、意気揚々としていた。
だが試合は序盤、バルサにとって冷や汗ものの展開となる。どことなくぎこちないバルサに、バジャドリーが積極的に圧力をかけ、3分、バルデスのコントロールミスからあわや先制の場面を掴むのである。だが無人のゴールにボールが転がり込むかと思われた瞬間、プジョルが気迫のクリアでチームを救った。さすがだ。
このビンタは効き、ペップの選手たちは目を覚ました。最初の数分間は残留の懸かったバジャドリーのファイトに押されるところもあったが、徐々にペースを引き寄せ、10分を過ぎる頃からはバルサのリズム。反撃の狼煙は11分と13分の、ケイタとトゥレによる豪快なミドルシュートだった。
先制点は意外な形で訪れる。26分、いつものような頑張りによってペドロがエリア左に深く侵入し、折り返したボールがルイス・プリエトの足に当たってオウンゴールとなったのだ。幸運な得点ではあるが、ペドロが戦ったゆえの産物といえる。
さらにその4分後、ペドロは今度は本物のゴール得点者として名を刻むことになる。メッシがトゥレ・ヤヤとのワンツーを交えながらエリア際まで切れ込んでいき、右のペドロに絶妙なるパスを供給。残るはGKハコボだけとなり、聖ペドロはこのチャンスを逃すことはなかった。見事ナリ、股抜きシュート。2-0となり、カンプノウは勝利を確信する。バルサはいくぶんギアを落とし、ハーフタイムを迎えた。
そして後半、更なるフィエスタが展開されることとなる。後のなくなったバジャドリーは前に出てはきたが、バルサ守備陣の脅威となることはない。選手たちはしっかりとボールをコントロールし、危なげなくゲームを進めていった。クレが望むのは、パーティの最高のフィナーレだ。これに応えてしまうのが主役たる人。そう、レオ・メッシが偉大なる勝利に花を添えるのである。
まずは61分。この日は好守に大活躍のトゥレ・ヤヤが躍動感あふれる突破にてエリア内に突入していき、深い位置から狙い澄ましたグラウンダーのパスを送る。これを左ポスト前に走りこんだレオが楽々と押し込み、スタジアムを大いに沸かせた。
だがギガクラックはこれだけでは終わらない。トゥレ・ヤヤもこれでは終わらない。4点目もまたこのふたりによって生み出されることとなるのだ。75分だった。トゥレからの縦パスを受けたレオが、これまた鮮やかなドリブルでデフェンサ二人を料理し、最後はフリーとなってゴールをゲット。96/97シーズンに怪物ロナルドが決めた34ゴールに並び、嬉しいメッシはスタンド最前列で彼を見守る母と抱き合った。
あとはもう、カンプノウはお祭りである。カンペオ〜ネスの唄を合唱し、ウェーブが作られ、待ちわびたこの瞬間を心から楽しむ。86分、イニエスタ登場の際の拍手は盛大だった。ペドロへと惜しみない拍手が送られ、代わって入ったドンにさらに大きなオベーションがなされる。スタジアムは今季でもっとも幸せな空気に包まれていた。誰もが笑顔だった。
そしてロスタイムなどなく、ペレス・ラサ主審は試合終了を宣告。ようやくすべての戦いから解放された選手たちは喜びを爆発させ、グラウンドを跳び、歌い、抱き合った。追っ手の追撃が厳しかっただけに、嬉しさもひとしおだ。FCバルセロナ、連覇にてリーガ20度目の優勝!楽しかったシーズンをどうもありがとう、カンペオンたち!あなたたちを誇りに思います!
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