グアルディオラの信頼を受けたバルサBの選手たちが期待に応えて良いプレー。主力をごっそり休ませた試合だったが、危なげなく2点のリードを持ち帰ることに成功した。
ペップはこの試合、いわゆる"控えチーム"で臨んでいる。システムはいつもの4-3-3だ。今回のセウタ戦で強調すべきは、バルサ選手たちが明らかにチーム力で劣るライバルを相手に真剣にプレーをしている点である。守備陣は集中を切らさず、中盤は良いリズムでボールを回し、チャビやイニエスタがおらずともバルサ流パスワークを実践できることを証明した。
得点も早い時間帯に決まっている。先制は15分、ボージャンのアシストを受けたマクスウェルの強力なシュートがファーポスト横にズバッ!エリア内は密集しており、角度もそうない位置からではあったが、シュートの質が高かった。マックスはこれがバルサでの公式戦初ゴール。
さらにその10分後、バルサは追加点に成功する。中央に突入したチアゴへのマクスウェルからのクロスは惜しくもデフェンサとの競り合いで弾かれるのだが、ファーでこぼれ球を拾ったペドロがこれをきっちり突き刺して0-2。ようやく以前のペドロが戻ってきたな、と思わせる彼らしいシュートだった。この調子での復活を期待する。
2点のリードを手にしたことで余裕を得たバルサではあったが、好事魔多し、30分にカニャスのハードなタックルを受けたジェフレンが左肩を脱臼し、負傷交代となったのだ。ここで出番だというときに、何故か怪我をしてしまうジェフレン。この人もお祓いでもしたほうが好いのかもしれない。
もうひとり、悪運に取り付かれているのがボージャンだ。この試合、彼は初めてキャプテンマークを腕に巻き、非常に張り切ってピッチを駆けていた。動きは非常に活発で、好印象。しかしボージャンもまたビジャと同じくゴール前でのツキに見放されており、27分のシュートはクロスバー直撃。こういうシーンは今季、もう何度目だろうか。
ハーフタイム後もバルサは、集中を失うことなくプレーを行っている。時間が経過するにつれて攻撃面でのリズムは低下しているのだが、これは仕方のないことだろう。バルサはエラーを犯すことなく、辛抱強く最後までボールを回し続けた。
試合を通じ、セウタは事実上ピントの守るゴールを脅かしてはいない。フォンタス、バルトラから成るセントラルコンビはセウタの攻撃をほぼ完封。このまま順調に成長してくれれば、彼らがプジョルとピケの後継者になる可能性はそこそこにありそうだ。
試合はそのまま0-2で終了。カンプノウでセウタに3点取られるとは考えにくく、第2戦は消化試合になったといってもいい。もちろん、ペップや選手たちがそのようなことを口にすることはないので、今回と同じようにBチーム選手を中心にしっかりとプレーしてくれることだろう。
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