文句のない圧勝で、1/8ファイナル進出。カンテラたちが活躍し、ボージャンに初ゴールが生まれた反面、ミリートが負傷するという不幸にも見舞われた。
ビッグゲームだろうがセグンダBチームとのほぼ消化試合だろうが、真剣に取り組むのがペップバルサの賞賛すべきポイントである。第1戦を0-2で取った後のこの第2戦。さらに1点奪えばそこで勝負ありなのだが、このチームはあくまでも良いフットボルに貪欲だった。
まず先制はあっという間の2分である。カンプノウで先発するという名誉に授かったノリートは最初からヤル気全開。あたかも左サイドのメッシのごとく果敢にエリア内へと突破を仕掛け、見事デフェンサたちの間をすり抜けると、思い切り良くネットにズドンっ!これからも彼のプレーを見たくなる、そんなゴラッソだった。ペップが前日に言っていたように、彼にはバルサでの挑戦の道を選んでほしい。
いけいけのバルサは、さらにセウタゴールに向かい襲い掛かる。7分、ゴールの主はピケとプジョルを休ませたことで出番の回ってきたミリート元帥。コーナーキックをエリア正面で受けたチアゴが突破を試み、エリア左にいたミリートがこれを押し込んだのである。やったね、ガビ!
これにて早々にスコアは2-0に。第1戦との合計も4-0となり、勝負は完全についたといえる。さらに25分にはエリア内でボージャンを後ろから倒したことにより、モレノが一発レッドで退場。ボージャンがこのペナルティを外したのは、まあ不運もここまできたかと笑うしかない。後半にごっつぁんゴールを決められたので、笑い話としよう。
セウタはこの試合、バルサに一方的にやられていたわけではない。23分にはジルソンがポスト直撃のシュートでピントを慌てさせているし、34分にはセグロが巧みな個人技でバルトラを抜き去り、そこからグスマンのゴールが生まれている。この崩しは、お見事だった。
バルサにとってこの夜唯一のネガティブな知らせは、38分のミリートの負傷だ。太ももに痛みを感じ、プレーを突然中断したガビ。なんということだろう。久々の出番に、無理な走り方をしてしまったのか。悔し涙と共に、元帥はピッチを後にした。
後半に入ってからも、バルサの攻勢は続いた。ゴールも続き、お祭りも続いた。50分にはケイタからのパスを受けてエリア内右に侵入したペドロが、そういえば以前はこんなゴールを良く決めていたね、と思い出させるファーポストへのシュートで3-1。
そのペドロは60分にベンチへと退くのだが、代わって入ったメッシが今度はバルサの攻撃をぐいぐいとリードした。追加点は64分だ。最終ラインのバルトラからの、クーマンのごときロングパスにメッシが反応。クラックは角度のない地点から心憎いバセリーナを繰り出し、このボールは惜しくもライン上でデフェンサに弾かれるのだが、詰めていたボージャンが難なく押し込んだのだった。たしかにごっつぁんではあるが、ゴレアドールの嗅覚がなせる業ということで。我らが9番の"憑き物"が、これで落ちてくれることを願う(4-1)。
フィエスタの仕上げは、メッシ自らのゴールとなる。だがそこに至るまでのチアゴのプレーも見事であり、守備陣に取り囲まれながらもそれをものともせず、絶妙のタイミングでメッシへとパスを供給。ミリートへのアシストといい、非凡な才能を存分に感じさせたチアゴのプレーだった。ゴール正面でボールを受けたレオが、悠々とシュートを沈めたのはいうまでもない。
66分から、こちらも未来の期待の星、セルジ・ロベルトがトップデビューを飾ったのも朗報である。
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