苦戦するかも・・・と思っていたアルメリア戦で、クラブ記録に並ぶ大ゴレアーダ。フエラでの0-8は実に、半世紀ぶりの快挙である。
バルサがあまりにえげつなかったのか、アルメリアがダメすぎたのか、よく分からなくなってしまいそうなこの試合。ひとつ明らかなのはレオ・メッシが変態的な好調さをここでもキープしたことである。ギガクラックはこれで、代表戦も加えれば9試合連続ゴール。バルサでの通算101ゴールも、あっさりと達成してしまった。
注目されたセントラルだったが、グアルディオラは怪我とカードのリスクを抱えたピケではなく、フォンタスを起用することで、オフからずっと強調していたカンテラへの信頼を実現して見せた。そしてピボッテには守備に堅く、チームへ好い感じでフィットしてきたマスチェラーノを起用。なかなかに巧みな選手起用である。
キックオフ直後こそ、くるか、と思わせたアルメリアだったが、バルサがそれを呆気なく跳ね返すと後はほぼ防戦一方となる。じわじわとジエゴ・アルベスを脅かしていたバルサがネットを揺らしたのは16分。すでにコンビネーションが確立されたビジャとの壁パス交換(しかもビジャはヒールパス)によって守備陣を翻弄し、エリア際からレオはゴール右隅にボールを突き刺した。
一気呵成にバルサは畳み掛ける。18分、チャビから左のイニエスタへとボールが送られ、ドンが中央へ折り返したところ、ボールはデフェンサの足に当たる。しかしこぼれ球が絶妙なラストパスになり、イニエスタはこれを楽々と押し込んだ。ドンはこのゴールを、妊娠中のカノジョへと捧げている。
アルメリアの不幸は続く。26分、マクスウェルのキラーセンタリングに対するアカシエテのクリアが、オウンゴールとなって0-3。泣きっ面に蜂とはこのことだろう。30分を経ずして、バルサはゲームを終わらせることに成功した。
だが、ゴールラッシュはまだ終わらない。35分には、クーマンを思い出させるような見事なロングパスがフォンタスからペドロへと送り込まれ、カナリアの若大将がこれをきっちり沈めて0-4。さらにその1分後のカウンターアタック。右のペドロから最高のパスを受けたメッシが、一度はGKのセーブに遭いながらもこぼれ球を自ら押し込んで5点目としてしまった。
前半だけで0-5。さすがに後半はもうバルサのギアを落とすだろう。アルメリアはそう考えたかもしれない。それがおそらくは普通である。しかしハーフタイムでペップは選手たちに檄を飛ばしていた。「手を抜くんじゃないぞ」。ミスターはさすがにチャビとイニエスタを任務から解放し、55分にはペドロもまたベンチに下げはしたものの(ボージャンIN)、チームがプレーに手を抜くことはなかった。容赦しないことこそ、相手への敬意と判断したようだ。
ということで、62分にはエリア際にてメッシからボールを受けたボージャンが、するりするりと守備網をかいくぐり、最後にはジエゴ・アルベスも攻略しての0-6。我らが9番は乗っていた。66分には左サイドを駆け上がり、彼からのパスを受けたビジャが強烈なシュートを放つ。GKはこれをキャッチできず、こぼれたところをメッシが決めて0-7。宇宙人クラックはこれにて自身5度目のハットトリック達成だ。
そして最後は72分、カウンターからメッシが持ち上がり、左前方でボールを受けたボージャンがこれをネットに沈めて8点目。歴史的フィエスタの締めくくりとなった。せっかくなのでビジャにも得点を決めてほしかったが、それは次週のクラシコへと取っておくか。この勢いで水曜のパナシナイコス戦も勝利し、決戦へと臨もうじゃないか。ビスカ、バルサ!
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