史上最強と称されるバルサとて、いつも快勝できるわけではない。年内最終試合のコパで、相手がアスレチックとあらば尚更だ。
ガチスタメンも予想されたこの試合だったが、ペップはコパらしいメンバーを起用してきた。普段で番の少ない選手とレギュラーがミックスされた布陣だ。
ゲームは考えられたとおりというか、低調なリズムで進んでいる。アスレチックは攻撃の中心であるジョレンテが欠場のため、攻撃は放棄した守備戦術を採用。がっちり引いて守り、バルサを食い止める方法を採った。必殺の6バックである。
エリア周辺にうじゃうじゃと妨害者がいれば、よほどのプレー精度、キレ、リズムあるパスワークがなければ崩せない。あいにくと、この日のバルサにはそれが欠けており、自ずと攻撃は四苦八苦となった。前半のベストといえたイニエスタのシュートも、GKゴルカ・イライソスの好守によって得点ならず。ペドロが良いセンタリングをあげても、フィニッシュが誰もいないという場面も見られた。
そして後半開始8分で、グアルディオラはレオ・メッシを投入する。これによってイニエスタは中盤にポジションを戻した。これによってバルサのプレー速度は少々上がるのだが、最後の決め手がもうひとつ足りない。たとえばペドロがエリアに突入し、センタリングを送り込んでも、ボージャンが間にあわないといった具合だ。そしてボージャンはこの出場機会を活かせず、63分にビジャと交代でベンチに下がった。
必殺のトリデンテが揃い、バルサの攻撃は機能し始めた。だが76分、チャビからの絶妙パスをこの日のビジャは活かせず、じわりじわりと時間が経過していく。そしてペップはマスチェラーノに替えてアドリアーノを投入。サイド攻撃に活路を見出そうとしたが、こちらも今回は上手くいかなかった。
81分にはビジャがネットを揺らすのだが、オフサイドの判定によってゴールとは認められず。87分にはピケがゴール前で絶好の機会を手にするのだが、どうすれば外すのか、という感じでシュートは枠から逸れた。そういう日ということだろう。
ゲームは結局どちらも得点をあげることなく、0-0のまま終了。勝負はサン・マメスへ持ち越された。アスレチックとすれば狙い通りだろうが、バルサはゴールを決めれば引き分け以上でOK。この結果があとにどう影響を及ぼすのかは、2週間後(1月5・6日)のお楽しみだ。良いレジェス・デ・マゴスを迎えるのはどちらのファンだ?
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