メッシってスゴいなぁ・・・と改めて確認した試合。セスクとのコンビネーションも鮮やかだった。慢心以外にこのバルサを止めるものはあるのだろうか。
これにてペップチームは争った15のタイトル中、12を獲得。ヨーロッパタイトル18個も史上最多だ。
スロースターターのバルサはこの試合も、序盤にオポルトの攻勢を許している。それはもう、見慣れた光景。この試合では10分を待たずして、フッキが2度、モウチーニョが1度バルデスに襲い掛かっている。バルサはボールを回してはいたものの、スピードはもうひとつ。オポルトの圧力により、正確な展開はなかなか出来ずにいた。いまいちな芝の状態も、影響していたようだ。そのせいか、レオは前半途中にシューズを履き替えている。
時間経過とともにバルサが試合を支配していくのもいつものパターンだ。最初のチャンスは10分のペドロのバセリーナ。しかしこれはクロスバーの上を越えた。37分、左サイドのアドリアーノの突破からのチャビのミドルシュートは惜しかったが、GKエウトンが触ってコーナーに。バルサはボールを回しどうにか守備の穴を見つけようとしたのだが、それは容易な作業ではなかった。
しかし先制点は思わぬ形で訪れる。オポルトエリア前で執拗にパスを展開し、ボールを奪われてもすばやくプレスを仕掛けていたところ、グアリンが堪らずGKへとバックパス。するとこれがエリア前に残っていたメッシの元へとわたり、ギガクラックは鮮やかなフェイントでエウトンを抜き去ると、無人のゴールへシュートを流し込んでいる(39分、1-0)。もらった機会をきっちりとモノにするのってきっと、思っているより簡単じゃない。
バルサがリードを手にしたといっても、まだ1点。オポルトがそれで諦めるはずはなく、後半も彼らはバルデスを脅かしている。ハーフタイム明けのしばらくは、バルサエリア前でプレーは繰り広げられた。中でも危なかったのは、54分のグアリンの弾丸ロングシュートだ。あわやゴール右端へ突き刺さろうかというボールを、バルデスが間一髪弾き出している。対するバルサは55分、イニエスタのパスを受けたビジャがフリーでシュートを放つも、エウトンがしっかりとキャッチしている。その後60分、ビジャはアレクシスと交代している。
ゲームはそのまま大きく状況を変えることなく進んでいった。バルサは珍しく、カウンターによる攻めでオポルトエリアへと迫っていた。そこで効果を発揮するのがメッシの突破力だ。前を向いて突き進むレオを止めるにはカード覚悟となり、65分のロランドにイエローが提示されている。
セスクがピッチに登場したのは80分、その直前にアビダルとグアリンがエリア内で交錯し、オポルトがペナルティを求めている、そんなデリケートな時間帯だった。イラッとした様子のグアリンは82分、セスクへのハードなタックルでカードを貰っている。そして85分には、速攻を仕掛けるメッシをまたもロランドが倒して2枚目のタルヘタ・アマリージャで退場となった。
バルサに待望の2点目が訪れたのは88分のことだ。イニエスタがドリブルで持ち上がり、エリア前でボールを受けたメッシから、一本の浮き球パス。ここに後方から抜け出したセスクが走りこみ、胸でコントロールしたボールを、そのままズバッとネットに蹴り込んで見せるのである。言われていたことだが、ファブレガスのエリアへの飛び出しは上手い。シュートも上手い。メッシとの連係だって早くも上々。これは本当に今後が楽しみになってきた。カデッテ時代にライバルたちを蹴散らしまくったコンビが、ここに復活。セスクはその他、91分にもスルーパスでチャンスを演出している。
試合終了直前にはグアリンがマスチェラーノへのファールによって一発退場になる、という残念な出来事もあったが、ゲームはそのまま2-0でバルサが勝利。10日前の国内スーペルコパに続き、2つめのタイトルを獲得している。出だしは申し分なし。この勢いで、リーガでも開幕ダッシュしてほしい。
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