近年のお得意様アトレチコ・マドリーにきっちり圧勝。メッシはただただスゴく、もう呆れるといったレベルに達している。彼もまた、コルチョネロは大好物だ。
バルセロナの街が一年で一番華やぐマルセー祭りの日の、カンプノウでのアトレチコ戦。これはもう盛大に勝利するしかないのだが、その期待に応えてくれるからペップチームとメッシはすばらしい。ファルカオとの注目のピチーチ対決も、我らがエースの完勝だった。
グアルディオラはこのゲームに、再び3-4-3を採用している。今回はプジーがお休みとなり、ヘフェシート・マスチェがセンター。その両脇をアルベスとアビダルのラテラル衆が固めている。ひし形の中盤は、ブスケツ、チャビ、チアゴ、セスクのテクニシャン4人組。前線はメッシ、ビジャ、ペドロだ。
ゲームはまず、アトレチコのティアゴによるクロスバー直撃ミドルで始まっているのだが、彼らの見せ場はほぼ、ここだけだったと言っていい。ウナイ・エメリには中盤を窒息させられたペップチームだったが、アトレチコのプレッシャーはそうきついものではなく、バルサ選手たちにはスペースが与えられた。バレンシア戦では自由を得られなかったチャビも、今回はのびのび。となればもう、結果は見えている。アスルグラナの波が、怒涛となってロヒブランコへと襲い掛かっていった。
先制点は9分だ。チャビから絶妙すぎるパスが左前のビジャへと送り込まれ、これをカットしようとジャンプするペレアをあざ笑うかのようにグアッヘの元へと届く。ビジャはボールを胸で落とすとひらりとミランダもかわし、あとはGKクルトワを冷静に料理。お見事な仕上げだった。
バルサ祭りは盛り上がりの度合いを増していく。気持ちよくつながっていく、パス、パス、パス。これにどうにか耐えていたコルチョネロだったが、次なる一撃は彼らに大きなダメージを与えた。チャビのイカしたバックヒールがペドロへのスルーパスとなり、並走したメッシのシュートをクルトワが弾いたところ、ミランダに当たってオウンゴールとなったのだ(15分)。
2-0となり、ポゼッションも一方的にバルサ。だがここでアクセルを緩めては、過去の教訓が活かされない。ザーザー降りとなった雨など関係ないと、グアルディオラはピッチサイドで選手たちに指示を出し続けた。バルサの攻勢は続き、そうして26分、クラックがまたもその決定力を示すことになる。スローインを担当したメッシは、ペドロとのパス交換の後にアトレティコのエリア内へと侵入。赤白の網をいとも簡単に突破すると、ニアポストにズバッとシュートを突き刺して見せた。もう笑うしかない、といった類のプレーだ。
前半をスペクタクルな3-0で終えたバルサ。となればファンが期待するのは恒例のマニータで、実現するのがこのチームのエグさだ。
グレゴリオ・マンサーノはハーフタイム明け、サルビオとアルダを投入することで一矢報いようと試みる。しかしバルセロナは相手のやり方が変わったと見るや、すぐさまブスケツが最終ラインに入って対応。ペップは直後、そのブスケツとピケを交代させシステムを4バックへと変更、敵チームの攻撃を封じ込めている。今季リーガ初出場となるピケには、スタンドから大きな拍手が送られた。
ゲームも終盤に入り、存在感を増していったのはメッシだ。67分には絶妙スルーパスによってビジャの決定機を演出したかと思えば(惜しくもクルトワがセーブ)、78分には自らのゴールでダメ押し点。バイタルゾーンでボールを拾うとそのままドリブルでエリア内まで突撃し、群がるデフェンサたちなど物ともせぬ、とばかりに逆ポスト横へとシュートを突き刺してしまうのだからスゴイ。彼のプレー悪魔度はもう十分に知っているのに、そのたびに驚嘆してしまう。
5つめとなるゴールを決め、ケーキにイチゴを乗せたのもメッシだ。今度はビジャとのワンツーからエリア左方面へと割り入り、クルトワの股を通すシュートを一発。19歳という若きベルギー人ポルテーロには、お気の毒なこととなった。これでメッシはリーガ8ゴール。ピチーチ競争で単独の首位に立った。
というわけで、カンプノウでのリーガはまたもバルサのゴール祭りで終了した。ここまでのカサでの3試合合計のスコアは、なんと驚異の18-0。無敵要塞っぷりにも程があるのだが、そこに不満を述べる理由は、もちろん全く存在していない。ビスカ・バルサ!
チームメイトたちの励ましTシャツ、そしてこのゴールショーにアフェライも、元気を得られたことだろう。Animo IBI. Muchoooooooo !!!
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