カンテラ祭りでゴール祭り。我らのベイビーたちは非常に頼もしい。
前日の会見でペップに「ボスを怖がらずに勇敢に大胆にプレーせよ。トップチームに続く階段はちょっとだけなんやぞ!」と気合を注入された若い選手たちが、そのボスの期待にバッチリ応えてくれた。彼らに才能があるのは間違いないのだが、トップチーム昇格という夢が現実のものとしてあるのは、やはり大きい。
スタメンはもはやバルサBにトップチームが助っ人にきましたよ、という様相を呈した。言うなれば、フィリアルの選手たちにとってはいつも一緒にプレーしている顔ぶれでのゲームだ。やる気に満ちたカンテラーノたちは、試合が始まるやボールを支配。1分にはBATEにボールを触らせることなく、ラフィーニャが最初のシュートを放っている。
兄貴分のペドロ、そしてクエンカ、ラフィーニャらの繰り返されるポジション交換、さらにチアゴとセルジ・ロベルトらの加わる攻撃に、BATEはどうにか失点を防ぐのが精一杯だった。しかしベラルーシ王者の壁も、30分少々で打ち破られる。チアゴからペドロへのスルーパスはエリア際のデフェンサによって止められるのだが、こぼれ球をセルジ・ロベルトが叩き込み先制点としている(35分)。
若きバルサは1点では満足することなく、後半さらなる攻撃を加えていく。ハーフタイム後のしばらくは、ベイビーバルサのショータイムといったところだ。51分にはセルジ・ロベルトの絶妙パスを受けたペドロのシュートが枠をかすめ、56分には今度はラフィーニャのヒールパスによってロベルトがGKグトルと1対1に。57分にはフォンタスのゴールがオフサイドで無効となると、その直後にはペドロがバセリーナでポルテーロを脅かしている。
そして時間の問題だった追加点は60分だ。この夜はキレまくっていたクエンカがエリア内へとパスを送り込むと、右サイドを駆け上がってきたモントーヤがズバッとシュートを突き刺して2-0。スピード感のある、とても気持ちの良いゴールだった。
落ち込むBATEに対し、バルサの若人たちは追い討ちをかける。63分、右サイドで再びモントーヤとクエンカによるコンビネーションが発動。今度はラテラルからのボールを受けたエストレーモがニアポストへと鋭いボールを送り込み、後方から現れたドン・ペドロがこれをネットへと一発。これにより、勝負の行方は決することとなった。
しかし試合時間はまだ30分を残している。ファンの要望をよく理解しているペップはここで、さらなるカンテラーノをピッチへと送り込んでいった。ジョナタン、ラフィーニャ、セルジ・ロベルトがお役御免となり、代わりにムニエサ、デウロフェウ、リベロラが登場。特にバルサスクール出身のリベロラにとってはこれが夢見た公式戦でのトップデビューだった。
2アシストを決めたクエンカは、最後までノッていた。終始BATE守備陣の頭痛の種だったエストレーモは、88分にはエリア内で倒されてペナルティを獲得。これを兄貴ペドロがきっちりと決め、クラシコに向けて弾みとなる2点目をゲットしている。
予想をいい意味で裏切る4-0によって、チームの士気は抜群に高まった。土曜日のベルナベウ決戦でも必ずや、ポジティブな結果を手にしてくれることだろう。
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