もうなんというか、ただただ悲しい後味のムンディアリート初戦。。。
大方の予想に反し、ペップはいわゆるサブ的な選手たちを先発に起用してきた。鉄板だと思い込んでいたダニもベンチ観戦。このあたり、やはりペップは読めないし、その采配がずばり的中してしまうところもすばらしい。「持っている」監督だ。
アジア王者のアルサッドは、最初からボールを放棄してきた。前半も終わろうかという頃までシュート0本の、完全なるカメ状態。昨夜のレイソルは果敢だった。そんな対戦チームに合わせるように、バルサもゆっくりとゲームに入っていく。パスのテンポはスローで、チャンスらしい場面は17分のビジャが最初だった。
そしてバルサがさらに一方的にボールを支配するようになっていた24分、ご褒美が訪れる。相手ポルテーロとデフェンサがお見合いしているところにアドリアーノが詰め寄ったところ、逃げようとしたボールがアドリのひざ下に当たってそのままゴールへ。カメになっていたのに、エラーで失点するとはお気の毒。
33分から36分にかけては、ビジャにいろいろと起こった。まず33分は、イニエスタの弾丸ミドルをGKが辛うじて弾いたところを、直接ねじ込んでゴール。しかしこれはオフサイド判定で無効となった。そして悲劇に見舞われたのが36分だ。イニエスタからのロングパスに向かい2人のデフェンサと競り合いながらダッシュし、ゴール前で痛みを感じ転倒。直前の着地の際に左すね(頸骨)を痛めており、そのまま負傷交代となった。結果論だが、頑張りすぎたことが裏目に出てしまった。。。
ビジャはそのまま病院へと搬送され、頸骨骨折の全治4-6ヶ月と診断を受けている(涙)。
ビジャの負傷によってチームとクレはショック状態となるも、42分には再びアドリアーノがネットを揺らす。チアゴとのコンビネーションでアルサッドの守備ラインを崩すと、デランテロ顔負けのシュートをゴール左端へと叩き込んで見せるのだ。インターコンチネンタルカップ時代から、デフェンサで2ゴールをあげたのはアドリアーノが初らしい。
後半はもうゲームより、ビジャの怪我の具合が気になって仕方がなかった。そういえば62分にはメッシによる際どいフリーキックもあったなぁという程度。レオは徹底マークに遭って不自由そうではあったが、64分には完璧すぎるスルーパスを通し、ケイタによる3点目をアシストしている。最後はケイタがオシャレにボールを流し込む余裕のあるほど、見事なパスだった。
0-3となり、バルサの勝利は確定的となった。こういうときにファンを楽しませるのがプロというものであり、その点でメッシによるチレーナは非常にすばらしい価値がある。決まっていれば尚のこと良かったが、まあ珍しいものを見れただけでも嬉しいものだ。
試合終盤は、ひやひやの連続だった。バルサ守備陣がピンチを招いたわけではない。バルサは常にボールをコントロールし、失うと同時にすばやいチェックでボールを奪い返している。後半のアルサッドは、シュート0本だ。ひやひやしたのは、新たなる怪我人の発生だった。70分には途中出場のアレクシスが、なにやら太ももあたりを気にしながらクエンカと交代。いやな空気が漂う。
さらにはプジョル、マスチェラーノらがアルサッドのラフなタックルによって次々と倒れ、苦悶の表情。カメになっておいてフラストレーションを溜め、乱暴なプレーに走るとはなんたる狼藉か。こういうチームとは本当にお手合わせしたくない。
そういったなか、81分にはチアゴのパスを受けたマクスウェルがニアポストにシュートを蹴り込み、4点目(ポーカー)としている。
ということで、2度目のクラブ世界一まであと1試合と迫ったペップチーム。ビジャの離脱によるダメージは大きいが、日曜にサントスを倒し、このタイトルをグアッヘに捧げよう。
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