本当にいろいろあった、怒涛の一週間に対する選手たちの返答。6月でチームを去ると発表したグアルディオラへの、チームからまず1つめのプレゼントだ。
金曜日に行われた自らの退任会見にて、グアルディオラはその決断はチームの士気にはまったく影響していないと語っていた。だが果たして、実際のところはどうか?その疑問へのチームからの回答が、今回の大ゴレアーダだ。
チームが元気だぞ!と示さなければならないこのラージョ戦。ペップは先発に大きな修正を加えてきた。一番のポイントはポルテーロがリーガ全試合出場中だったバルデスではなく、コパ決勝が5月25日に控えているピントであったこと。ついでというか、こうすることによってビクトルのサモーラ獲得にも有効という一石二鳥起用だ。イニエスタやセスクといったところも、ベンチ観戦になっている。
元気メッシ
そのピントはいきなりの5分、エリア内でのブスケツへのパスが危うくペナルティになりかけるというピンチを招きをしたものの(ディエゴ・コスタが倒れた)、その後のパフォーマンスはまずまず安定していた。18分の同じくディエゴ・コスタ、31分のトラショーラス、69分のラスと、3つのパラドンにより、無失点で試合を終えたいぶし銀。コパファイナルへ向け、どんどんフォームを上げていってほしい。
バルサは序盤こそラージョに押し込まれたが、すぐさまコントロールを取り戻し、このところ縁遠かったゴールもさくさくと決めている。ゴール祭りの幕を開いたのはメッシだった。15分。この日も切れていたアレクシスから、右サイドのスペースへと絶妙のパスが送り込まれ、ペドロがシュートを打つと思わせながらも逆ポストのメッシへとパス。バルサらしい連係により、先制に成功している。
チェルシー戦では悲しき主役となったメッシだったが、彼がそれを引きずることはなかった。2点目のきっかけとなったのもレオによる前線でのチェックだ。メッシがつついて落としたボールを、ケイタがダイレクトでスルーパス。抜け出したアレクシスがGKコベニョをかわしてシュートを放ち、クリアしようとしたロベールに当たってゴールインとなったのだ。ロベールはこの時、勢い余ってポストへと激突。負傷交代によってピッチを去っている(26分)。
メッシの活躍はまだまだ続く。3点目のアシストをしたのは、38分のことだ。今度は右サイドでボールを受けると、得意のドリブルでひらりひらりと中央へと切れ込む10番。そしてデフェンサの注意を存分に引きつけ、左でフリーとなったケイタへと股抜きの悪魔パスを通した。あとはもうケイタは、余裕を持ってシュートをねじ込むだけだった。
アフェライ復帰
ハーフタイムが明けるやいなや、バルサはさらにリードを広げた。こちらも前線でのプレスからメッシがボールを奪取すると(プジョルが協力)、左のスペースへとパス。アレクシスからのクロスに直接合わせたメッシのシュートはクロスバーを叩いたのだが、跳ね返ったボールをペドロが難なく押し込んで0-4としている(46分)。
大量得点差がついたことで、グアルディオラはブスケツをお役御免とし、アフェライをピッチへと送り込んだ(74分)。イビにとってはこれが、9月末の靭帯断裂以来、初めてのゲーム出場だ。およそ7ヶ月にも及んだリハビリを終え、ついにピッチへと戻ってきたアフェライ。この試合では彼は、インテリオールとしてプレーをしている。来季を見据えた、ティト・ビラノバのアイディアだろうか。
0-4となって以降はゲームのテンポは落ちている。ラージョはすでに勝点への望みを失っており、彼らが後半に手にしたチャンスは、69分のラスの個人突破によるシュートのみだ。だがこれもピントが華麗なる横っ飛びによって問題なくセーブしている。
終盤のゴールラッシュ
ゲームが最終段階に入ってくると、バルセロナはもう一度ギアを上げていった。まずは79分、ダニ・アルベスからのセンタリングにチアゴが頭で合わせてマニータを完成。ダニとチアゴはダンスではしゃぎすぎ、プジョルに即座に叱られている(更衣室でペップにも叱られたはず。試合後、ふたりはツィッターで謝罪した)。
さらに89分、メッシによる左サイドへの3Dパスを受けたペドロが、至近距離からシュートを突き刺して0-6。最後はロスタイム、チアゴからエリアに送られたボールをアフェライが受け、ペドロが落としたところをメッシがズドン。ゴール祭りを締めくくった。
メッシはこれでリーガ43ゴールとなり、CR7とのピチーチ争いで再び首位に並んだ。シーズン通算では65ゴールで、ゲルト・ミュラーの持つ世界記録まではあとわずか2ゴールとしている。
ということで、快適なゴレアーダによってバルサは再び良いイメージを示し、先週の傷から立ち上がったことを証明。マドリーの優勝決定を次節以降へと先送りした。
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