Copa del Rey
final

ペップに捧げるコパ。有終の美。

Athletic Club FC Barcelona
0 3
25 de Mayo - Vie 22:00 h
Vicente Calderon
: 54,960
Goles
  Pedro (2)
  Messi (20)
  Pedro (24)
Titular
Iraizoz 【6】 Pinto
Iraola 【6】 Montoya
Ekiza 【7】 Pique
Amorebieta 【7】 Mascherano
Aurtenetxe 【6】 Adriano
Javi Martinez 【7】 Busquets
De Marcos 【8】 Xavi
Muniain 【8】 Iniesta
Susaeta 【8】 Messi
Ibai 【8】 Pedro
Llorente 【7】 Alexis
Cambios
De Marcoas→ Ander Herreira (46) Alexis→【5】 Keita (72)
Susaeta→ Inigo Perez (46) Xavi→【5】 Cesc (80)
Llorente→ Toquero (72) Pedro→【5】 Thiago (86)
Entrenadores
Marcelo Bielsa 【9】 Pep Guardiola
Tarjetas
Susaeta (40) Xavi (65)
Iraola (42) Iniesta (71)
Arbitro
Fernandez Borbalan (andaluz) 【5】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
2 0 2 Tarjetas Amarillas 2 2 0
0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0
1 6 7 Tiros a puerta 15 3 12
1 3 4 Ocasiones de Gol 8 1 7
1 2 3 Corners 4 1 3
0 1 1 Fueras de juegos 1 1 0
10 9 19 Faltas 9 8 1
38%   42% Posesion del Balon 58%   62%
Formacion

アルベス、プジョル、ビジャ、アビダル、フォンタスが欠場。バルデス、セスク、ケイタらがベンチスタートとなった。最終ラインはモントーヤを右ラテラルに起用しての4バック。メッシは低い位置取りで、アレクシスとペドロはサイドのスペースを残していた。交代はいずれも終盤。ひとりめはアレクシスに代えてケイタで、そのまま前線(!)に入った。ふたりめはチャビからセスク。最後はペドロからチアゴ。

Titular Final
先発 終了時
Goles
  Pedro (2)
  Messi (20)
  Pedro (24)
Reporte

クレ的にはハッピーエンドとなった、ペップ・グアルディオラの最終ゲーム。クラブに14ものタイトルをもたらし、偉大なる指揮官はバルサのベンチを去る。

グアルディオラのバルサが、彼らに相応しいかたちでその時代を終えた。電撃的なフットボルによってビエルサ率いるアスレチックに落ち着くヒマを与えず、25分をかけずして勝負を決めてしまったペップチーム。コンディション万全のこのチームは、本当に手が付けられない。

ペップチームにとって最後のタイトルとなったコパ。決勝の相手は奇しくも、グアルディオラがバルサ監督として初めて獲得したタイトル、2009年コパと同じアスレチック・クラブだった。バスクの獅子たちを率いるのは、事あるごとにペップが絶賛するマルセロ・ビエルサ。ミスターはこの彼との戦術勝負に、鮮やかに勝利して見せることになる。

一気に3発

アルベス、プジョル、アビダルといったデフェンサの主力が軒並み戦列を離脱しているなか、グアルディオラは再びカンテラへの信頼を示し、モントーヤを右ラテラルとして起用する。そしてチームへと与えた指示もいつもと同じく、あくまで勇敢。それは先制パンチを食らわし、そのまま押しきれ、というものだ。

2週間のリフレッシュ期間によりフル充電された選手たちは、キックオフと同時にギアをトップに上げていた。メッシが最初のチャンス(ポストをかすめる左足シュート)を作るまで、たったの30秒。先制ゴールをあげるにも、3分と必要はしなかった。決めたのはペドロだ。コーナーキックからのこぼれ球を、逃すことなくビシッと一発。怪我に泣かされた今シーズンだが、ここへきて回復したシュート職人。大一番での勝負強さは相変わらずだ。

フルスロットルでゲームに入り、先手を取るという目標は見事成功した。これでバルサは余裕を手にし、さらに圧力を強めていく。ピッチ上で展開されるワンタッチフットボル。ボール野郎たちが繰り広げるマジックに、アスレチックの選手たちは為す術はなかった。15分にはメッシが再びゴルカを襲い、ポルテーロはこれにパラドンで返答。しかしクラックはその5分後、今度は確実に獲物を仕留めてみせる。イニエスタの縦パスを受けエリア内に飛び出すと、角度のないところから、強烈なシュート(しかも右足!)をゴール上部に叩き込んで見せたのだ。メッシはこれによって、今季の総ゴール数を73ゴールとしている。

さすがのバスクのライオンたちも、この2点目には衝撃を受けたようだった。マジかよ・・・というライバルに対し、畳み掛けていくバルセロナ。そして24分、勝負の行方を決定付ける3点目が決まるのだ。やってくれたのは、ユーロ出場に向けて大アピール中のペドロ。ピケからの縦パスをエリア際でチャビが落としたところを、待ってましたと左足を一閃。ボールはゴルカの指先を抜け、ゴール左隅へと突き刺さった。ペップに見出されたペドロが、最後に大きな仕事をする。実に感慨深い光景だ。

大人のコントロール

0-3となったことで、バルサはここからゲームをコントロールする方向へと徐々に切り替えていく。前半のその他の主な見所は、39分のマスチェラーノによるゴルカの不意を付いたロングシュートあたり。アスレチックは3点差とされるまでシュートを放てておらず、最初の決定機となった44分のムニアイン弾も、ピントが好セーブで阻止している。

後半のバルサは、よりコントロール優先となっていた。試合後のチャビによれば、前半に飛ばしたのでややガス欠になっていたとのこと。しかしながら試合を上手く流していくには不自由も不注意もなく、冷や汗をかかされる場面も特にはなかった。いわば、大人のゲーム運び。イバイとアウルテネチェの決定機が決まっていればストーリーも若干変化していただろうが(ギアを入れ直す必要があった)、そこで失敗してしまうのがアスレチックの若さといえよう(彼らの落胆には、少なからず心は痛む)。

危なげない勝利によって、国王杯を制したバルサ。シーズン終盤には幾つかの辛い出来事もあったが、最後にこうして笑顔になれたので幸せだ。ひとつの時代は終わったが、それは成功のサイクルも終わったということにはならない。ペップの残したチームは、ティト・ビラノバへと引き継がれるのだ。ただしそれは、少し先のお話。今はただペップに感謝するばかり。ありがとう、ペップ!ゆっくり休んで、じっくり充電してくださいな!

【アスレチック戦終了後のペップ・グアルディオラのコメント】