Liga Española
jornada 35

ティトに捧げる逆転勝利。
ティトが助けてくれた風でもある勝利。

Villarreal FC Barcelona
2 3
27 de Abril - Dom 21:00 h
El Madrigal
: 20,000
Goles
Cani (45)  
Trigueros (54)  
  Gabriel (65pp)
  Musacchio (78pp)
  Messi (83)
Titular
Asenjo 【4】 Pinto
Mario 【6】 Alves
Musacchio 【6】 Bartra
Gabriel 【6】 Mascherano
Jokic 【5】 Adriano
Bruno 【6】 Busquets
Pina 【5】 Xavi
Trigueros 【6】 Iniesta
Cani 【6】 Messi
Giovani 【5】 Alexis
Perbet 【5】 Pedro
Cambios
Perbet→ Jonathan Pereira (13) Xavi→ 【6】 Cesc (62)
Pina→ Aquino (35) Alexis→ 【5】 Tello (62)
Giovani→ Uche (83) Pedro→ 【sc】 Sergi Roberto (90)
Entrenadores
Marcelino Garcia Toral 【】 Gerardo Martino
Tarjetas
Mario (55) Alexis (50)
Triqueros (87) Busquets (86)
Cani (90) Alves (91)
Arbitro
Fernandez Borbalan (andaluz) 【6】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
0 3 3 Tarjetas Amarillas 3 3 0
0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0
5 1 6 Tiros a puerta 17 10 7
4 1 5 Ocasiones de Gol 5 4 1
2 0 2 Corners 8 5 3
    4 Fueras de juegos 2 1 1
5 5 10 Faltas 6 5 1
23%   24% Posesion del Balon 76%   77%
Formacion

バルデス、ピケ、プジョル、アルバ、ネイマール、ドスサントスが怪我で欠場。クエンカが招集外。モントーヤ、セスク、ソング、アフェライ、テージョ、セルジ・ロベルト、オイエルがベンチスタート。普通にえらばべこうなりますよね、という先発イレブン。

交代はまず二人替えで、チャビとアレクシスがベンチへと退いてセスクとテージョがピッチへ。ペドロが右サイドへ移動した。最後の1枚は終了間際で、そのペドロに代えてセルジ・ロベルト。

Titular Final
先発 終了時
Goles
Cani (45)  
Trigueros (54)  
  Gabriel (65pp)
  Musacchio (78pp)
  Messi (83)
Reporte

ああこれで終わったか・・・とうな垂れかけた状況から、まさかの逆転勝利でリーガ戦線に踏みとどまったFCバルセロナ。先に試合を行ったマドリー勢がいずれも勝利を収めていたため、優勝への可能性を残すためにも、勝ち星をティトに捧げるためにも、バルサには是が非でも勝利が必要だった。しかし気持ちが逸るばかりで、2-0とされて崖っぷち。そこからオウンゴール2連発で追い付くのだから、きっとティトが天から助けてくれたに違いあるまい。イエローサブマリンにとっては気の毒すぎる黒星だが、今回はどうかそういう日ってことで。

気合はあるが、チャンスは作れず

試合はまず、ビラノバへの追悼から始まった。“ティト永遠に”とのメッセージTシャツを着てくれたビジャレアルの選手たちに感謝。黙祷時の選手たちの表情(特にセルヒオ・ブスケツの涙)は、彼らの厳しい精神状況を見る者に伝えていた。それでも勝ってティトに捧げるためには、どこからかパワーを見つけて引き出さねばならない。

“Va por ti, Tito”(ティトのために)がこのビジャレアル戦のテーマだったバルサは、試合が始まるや気合でボールを追っていった。しかし気持ちだけでここ数週間の落ちた内容が改善するほどにフットボルは甘くはなく、プレー内容で圧倒する、というようにはいかない。あったのは先週のアスレチック戦でも強調された、ハートと誇りだ。

(2012年12月にティトの病が再発した際、バジャドリー戦の開始前に選手たちが着たTシャツのメッセージが“PIT, SENY i COLLONS!!!!”(強いハート、良識、勇気)。ティトがWhatsappのアカウントに使っていたフレーズが、今再びチームあるいはバルセロニズモのスローガンになっている)

ボール保持率は高かったものの(70%台後半)、選手の動きは少なく、ボールの走りは遅く、縦への突破はなく、すなわちチャンスを作り出せないバルセロナ。前半の得点機は1回ほどで、それも決定的とは言えないものだった。

カウンターでたちまちピンチに

一方のビジャレアルは中央の守りを固めてボールを奪うや、カウンターによって簡単にバルサ陣内に攻め込んでいった。ティトの件があっただけにやりにくくはあったろうビジャレアルが、手加減なしできてくれたのは嬉しいところとはいえ、見ていて全く穏やかではない。ホームチームのチャンスはビジターチームとは異なり、かなり決定的なものが複数あった。28分のカニが左をえぐってのセンタリングにはジオバニがわずかに届かないだけだったし、43分のアキーノの無人のゴールへのシュートは、一度はかわされたバルトラがかろうじて弾くことで凌いでいる。

タタチームとしては無失点のままハーフタイムに持ち込めれば上々だった前半。だがそうは問屋が卸さず、アディショナルタイムに食らったカウンターにより、バルサはまたもやリードを奪われてしまう。決めたのは元気だったカニだ。3バック状態となっていた最終ライン。マスチェラーノがジオバニに引っ張られて開いた中央のスペースに、後方からカニが侵入。そこに左サイドのジョナタン・ペレイラからのパスがきっちり通り、アドリアーノも間に合わずという失点だった。

絶望的2-0

後半のバルセロナは逆転を目指し、アクセルを踏み込んでいった。レオ・メッシの動きが若干良くなり、51分のカウンターや53分のフリーキックなど、ゴールへと近付く雰囲気が見られるように。しかしそこで冷や水を浴びせられたのが、54分のトリゲロスによる2-0のゴールだ。アキーノが右サイドから狙い澄まして上げたクロスに、後方から飛び込んできたトリゲロスがフリーで頭で合わせて追加点。嗚呼、出し手にも決め手にもチェックが全く効いてない。

この逆境を覆すべく、マルティーノ監督は選手の2人同時交代を行う。チャビとアレクシスがピッチを去り、セスクとテージョが登場。今回はこのファブレガス、パスに飛び出しにと、出来が良かった。

オウンゴール2連発で同点、そしてメッシ逆転弾

ここからの逆転への流れは、なんとも不思議なものだった。ダニ・アルベスからのクロスをクリアしようとしたビジャレアル選手たちが、次々と自らのネットへとボールを押し込んでくれたのだ。65分にはガブリエルがヒールで、78分にはムサッキオが頭で決めて、スコアはたちまちイーブンに(2-2)。とりわけ放置でも良かったクロスをヘディングしたムサッキオのゴールは、なにかにそうさせられたかのようだった。例えばそれは、ティトだ。

いずれにせよ、リアクションを起こそうとしたバルサがゴールを目指したことが、同点につながったのは事実。そうなってしまえば、後は逆転勝利を信じて突き進んでいけば良い。81分のメッシによるフリーキックはGKアセンホ(ノッていた)によって阻止されはしたものの、83分にはブスケツの浮き球パスに反応したセスクが裏へと抜け出し、戻したボールを中央でフリーのメッシが右足で蹴り込んで逆転に成功(2-3)。ビラノバへと捧げる勝利を手に入れ、リーガ戦線にもどうにか踏みとどまっている。

試合終了後の選手たちのコメント】