Liga Española
jornada 18

騒動を終わらせそうな快勝。
気迫ある一丸のプレーで激戦を制す。

FC Barcelona Atletico Madrid
3 1
11 de Enero - Dom 21:00 h
Camp Nou
: 81,658
Goles
Neymar (12)  
Luis Suarez (35)  
  Mandzukic (57pk)
Messi (87)  
Titular
Bravo 【7】 Moya
Alves 【6】 Juanfran
Pique 【7】 Gimenez
Mascherano 【7】 Godin
Jordi Alba 【7】 Jesus Gamez
Busquets 【7】 Gabi
Rakitic 【7】 Tiago
Iniesta 【7】 Koke
Messi 【9】 Arda
Luis Suarez 【8】 Griezmann
Neymar 【9】 Mandzukic
Cambios
Rakitic→ Rafinha 【5】(88) Gabi→ Fernando Torres (68)
Luis Suarez→ Pedro 【sc】(91) Griezmann→ Raul Garcia (74)
  Jesus Gamez→ Siqueira (83)
Entrenadores
Luis Enrique 【6】 Diego Simeone
Tarjetas
Luis Suarez (58) Jesus Gamez (20)
Mascherano (74) Mandzukic (33)
Messi (80) Juanfran (49)
  Tiago (65)
  Griezmann (69)
  Godin (82)
Arbitro
Undiano Mallenco (navarro)
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
0 3 3 Tarjetas Amarillas 6 4 2
0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0
8 7 15 Tiros a puerta 5 4 1
6 2 8 Ocasiones de Gol 2 2 0
1 0 1 Corners 3 3 0
0 0 0 Fueras de juegos 3 2 1
7 8 15 Faltas 18 12 6
72%   70% Posesion del Balon 30%   28%
Formacion

チャビ、ベルマーレンが負傷欠場。ドグラス、モントーヤ、マテュー、マシップが監督判断で招集外。テル・ステーゲン、ペドロ、ラフィーニャ、バルトラ、セルジ・ロベルト、アドリアーノ、ムニールがベンチスタート。

予想どおりの先発イレブン。メッシとネイマールはサイドに開き気味の配置。ライン際から中央へと切れ込む動きでアトレティコ守備陣を苦しめた。アルベスは高い位置をキープ。プレッシングによるボール奪取が上手くいっていた。

後半は失点後に押しこまれる時間帯が続いたが、ザ・我慢。交代は2人のみでどちらも時間稼ぎ的。ラキティッチとルイス・スアレスがベンチへと下がり、ラフィーニャとペドロがピッチに入った。

Titular Final
先発 終了時
Goles
Neymar (12)  
Luis Suarez (35)  
  Mandzukic (57pk)
Messi (87)  
Reporte

クラブを揺らしたクライシスムードを、熱いプレーで収束させそうな気持ち良い勝利(3-1)。リーガ有数の戦う集団アトレティコ・マドリーに、気迫で負けることなく勝ち切ったのが非常に大きい。グループが一丸となっての高い位置でのプレスでボールを奪取すると、前線のクラックたちがシメオネチームの守備組織を破壊。カウンターアタックも有効に機能し、今後のオプションとして期待が持てる。南米トリデンテは2試合連続での揃いぶみ。安定してこのような試合を出来れば、シーズン後半は違ったものとなるだろう。クラブ周辺の雰囲気を大きく変える快勝だった。

プレスが機能し、先制点もゲット

ゲームはまず、アトレティコ・マドリーの攻勢から始まった。キックオフと同時にバルサ陣内に攻め入り、ホームチームを脅かすビジターたち。しかし昨年の対戦時と異なっていたのは、この夜(前半)のバルサがアトレティコをプレッシングの激しさで上回っていたことだ。時計が10分を経過する頃には、ゲームはバルサの支配下となっていた。ボールはアトレティコ陣内で展開され、失ってもすぐにプレッシングで取り戻す。ラ・レアル戦では元気がなく、不安視された中盤がこの試合では活発に動き、ラキティッチ、ブスケツらが次々とボールを回収していった。

前線は相変わらず好調で、レオ・メッシはキングとしてプレーの各所で違いを見せた。右サイドからスタートし、状況によっては中央へと切れ込み、また別の機会ではエリア内へと突っ込む。シメオネがレオ対策としたヘスス・ガメスは為す術もないといった様子だった。一方で左のネイマールもファンフランを苦しめ続けた。スアレスが中央でそれに絡み、非常に良いトリオになってきている。

嬉しい先制点は12分のことだ。メッシが右サイドから守備網を崩し、中央へとセンタリング。ルイス・スアレスはこれをコントロール出来なかったが、ファンフランが空振りしたことでボールは逆サイドのネイマールに届き、GKモヤとのコンマ1秒の争いに勝利したネイがつま先でボールを押し込んだ。なんとしても入れる、との気持ちのこもった泥臭い得点(1-0)。

バルサが圧倒

そこからハーフタイムまでは、ルーチョチームによる会心のプレーが繰り広げられていく。16分にはヒメネスによる足裏タックルがネイマールの足首を襲い、クラックのソックスは血に染まったものの、幸い大事には至ることなくネイは数分後にピッチへと復帰。23分にはカウンターアタックからルイス・スアレスが右サイドを駆け上がり、中央のネイへと完璧なるクロスを供給する好機もあったが、狙い澄ましたヘディングシュートは狙いすぎたが故にポストの左を通過している。

攻め続けるバルサにご褒美が訪れたのは35分のことだった。ブスケツからのボールを受けたレオ・メッシがグラウンド中央あたりから必殺のギャロップを開始(最初のトラップの際、メッシは右腕っぽいところでボールを処理していたが、ウンディアノ・マジェンコ主審は肩だと判断)。最後はパスを譲り受けたルイス・スアレスがこれを蹴り込み、リードを2点へと広げた。必殺の決定力を備えたクラックたちの速攻は効く!是非、主な攻撃オプションとして磨いてほしい。

前半45分間のアトレティコのシュートはわずかに1本(枠外)。そのことがバルセロナの出来の良さを物語っている。

後半は拮抗

とはいえ、強豪を相手にほぼ完璧といえるプレーを90分続けるのは至難の業。後半は拮抗した展開となった。勝点を得るためには最低2点が必要なシメオネチームは、より前線での圧力をかけるように。バルサはそれにポゼッションで対抗した。

そこで発生したのが、マジェンコ主審による厳しすぎるPKジャッジだった。エリア内へと攻め上がっていたヘスス・ガメスからメッシがボールを奪い取った場面で、主審はレオによるファールがあったと判定。確かにメッシは軽〜く触れてはいるが、ヘスス・ガメスはボールを支配下に置いてはいなかったのでバルセロニスタとしては大不満だ。2-0の際のメッシにハンドがあったと考え直し、バランスを取ったか。与えられたペナルティはマンジュキッチが蹴り込んでスコアは1点差となる(2-1、57分)。ゲームはここから、アトレティコのペースで進んだ。

ピンチの後にチャンスあり

活力を得たアトレティコに対し、バルサは我慢の時間が続いた。決定的チャンスを次々に作られる、とまではいかなかったものの、ルーチョチームはイヤな位置でのフリーキックを与え、警戒していたコーナーキックも取られるようになった(前半は0)。一番のピンチは77分のマンジュキッチのカウンターからのセンタリングに、クラウディオ・ブラボフェルナンド・トーレス(68分に登場)が早い者勝ち競争をした場面と、80分のアルダ・トゥランのヒールパスを受けたトーレスがシュートを放った場面(どちらもブラボの勝ち)。このあたり、チリ人守護神の守りは落ち着いていた。

それらの危ない時間帯をチーム一丸でどうにか凌いだバルサに、報酬はやってきた。87分、左サイドのルイス・スアレスから右のメッシへとサイドチェンジのパスが渡り、ボールを受けたラキティッチが鋭いセンタリングを送り込む。これは密集地帯のルイス・ガルシアによってカットされるのだが、合わせようとして滑っていたメッシが瞬時に立ち上がってシュートを打つ早業で3-1のゴールをゲット。このあたりの貪欲さがメッシのすごいところだ。南米トリデンテが笑顔で肩を組み得点を祝う姿は、クレを最高に幸せにする。

ということで、騒音に包まれる中で迎えた勝負のアトレティコ・マドリー戦は、文句のない団結力を示したバルサの会心の勝利で終わった。シメオネチームに闘志で引けを取らなかったことが今後への期待を抱かせ、ゴタゴタもこれによって収束させることができるだろう。クライシスへの最良の薬は好ゲームによる白星だと、改めて示された試合だった。