ドグラス、ラフィーニャが負傷欠場。マシップ、サンドロが監督判断で招集外。テル･ステーゲン、ピケ、イニエスタ、バルトラ、ムニール、アルバ、アドリアーノがベンチスタート。アルダとアレイシは出場できない。

最終ラインを中心にローテーション。ピケ、アルバ、イニエスタが温存され、ベルマーレンが先発起用された。マスチェは右セントラルで、マテューが左ラテラル。トリデンテは不動。

交代の一人目はブスケツをお役御免としてバルトラに出番。マスチェラーノがメディオセントロに上がった。二人目はマテューからアドリアーノ。最後はセルジ･ロベルトを休ませムニールで、中盤に入っていた。トリデンテはやはり不動。

FCバルセロナがカンプノウにてベティスに4-0で快勝。5つのタイトルを獲得した素晴らしき一年を気持ち良く締めくくった。前半はベティスの激しいプレーに苦しんだバルサだったが、ビカンディ･ガリード主審の厳しいPK判定によって流れはカタルーニャチームへ。その後はバルセロナが順調に得点を重ね、最終的には4点差の勝利となった。この日も際立っていたのはスアレスの変態的な得点力。高難度のシュートをいとも容易く決めてしまう“キラー”だ。ルーチョバルサは年間180ゴールとなり、マドリーの178を更新。メッシは500試合出場を自らのゴールで祝った。

厳しいPK判定、ベティスのオウンゴール

ベティスにとって相性の悪いカンプノウで、勝点を持ち帰るためにペペ･メル監督がチームに授けたプランは、ハードな当たりによってバルセロナのプレーを断ち切り、接戦に持ち込むというものだった。序盤のバルサは決定機を作ることができず、シュートも打てていなかったことから、その試みはまずは成功している。

その一方で、緑白チームの誤算となったのは怪我によって前半で2選手を交代せざるを得なかった点だ。まずは16分にGKアダンと衝突したブルーノが、35分にはウェステルマンがダメージを受けピッチを後にしている。

試合の流れに大きな影響を与えたのは29分、ビカンディ･ガリード主審のジャッジだった。セルヒオ･ブスケツからの浮き球パスがエリア内へと送り込まれ、それを競ったGKアダンとレオ･メッシが空中で接触。このGKのプレーを主審はファールと見なし、PKスポットを指差したのだ。頭を打ったメッシは心配だったが、判定としては非常に厳しかった。

このPKはキッカー･ネイマールが足を滑らせクロスバーに弾かれるも、リバウンドをラキティッチと競り合ったウェステルマンがネットに押し込む不運なオウンゴールでバルサが先制する。後味の良くない得点ではあったが、これでバルセロナはだいぶ有利となった。

メッシ＆ネイの連係、スアレスの得点力

追加点はすぐに訪れた。こちらはクラックたちのきらめく才能が生み出した美しいゴールだった。たった二人でベティスの守備網を崩したのはメッシとネイマールだ。33分、二人は4人のDFを引き連れながらも正確無比なる壁パス交換でエリア内へと侵入してみせると、最後はネイの折り返しをレオが流し込んで2-0。この日のネイマールは得点には恵まれなかったが、随所でキレのあるプレーをしている。メッシはバルサでの500試合出場に自ら花を添える得点。

カンプノウでバルサの2点リードとなったうえ、ベティスは負傷によって前半のうちに2人を交代。勝負はこの時点でほぼ付いたといえる。37分には右メッシの斜めパスを受けてエリア内でGKと1対1になったスアレスのシュートが、惜しくもサイドネットにかかる場面もあった。

だがルイス･スアレスはその逃した3点目を、後半が始まるといきなり決めて見せる。セルヒオ･ブスケツがエリア前でボールを奪い返し、絶妙なるパスを前線へと供給。守備ラインのギャップを突いて抜け出したスアレスが、正確で鋭い左足シュートを左ポスト横へと突き刺しだのだった（46分）。最近はこういったセルヒオからのアシストがよく見られるバルサだ。

2015年最後はスアレス弾

3-0となり、勝負は決した。しかしベティスは闘志を失わず、名誉のゴールを求めてクラウディオ･ブラボへと迫っていった。セルヒオ･ブスケツがお役御免となったことも（バルトラと交代）、ベティコがバルサ陣内に攻め込めるようになったひとつの要因だろう。後半はどちらのチームも約10本のシュートを放っている。

ただし、決定機の数ではバルサが上回っていた。60分にはラキティッチからのパスを受けたネイマールのシュートがポストに弾かれ、波状攻撃からのメッシによるシュートもGKアダンがセーブ。71分にはアルベスのクロス？がクロスバーに当たっている。さらに74分にもメッシのフリーキックがクロスバーに阻まれるなど、アダンの好守とゴール枠によって追加点のなかったバルサだったが、ようやく4-0となったのは83分のことだ。ネイマール、スアレス、アドリアーノ、スアレスと巧みにボールを回し、最後はネイマールのダンスからスアレスが仕上げ。実にえげつないラストパスだった。

こうしてバルセロナはタイトルラッシュとなった2015年最後の試合を気持ち良いゴレアーダで締めくくった。チームとしての得点も驚異の180得点となって、マドリーの178（2014年）を更新。来年も是非、この調子でいってほしい。バモス！